「王様との和解の余地はなかったのだろうかとどうしても考えてしまう」ウィッシュ トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
王様との和解の余地はなかったのだろうかとどうしても考えてしまう
ディズニー100周年記念作品
同時上映で短編映画のワンス・アポン・ア・スタジオが上映される
ロサス王国はマグニフィコ王が
自分が家族を盗賊に殺された過去から
魔法を独学で学び、願いを叶える魔法を手にいれ
ロサス王国を建国し、そこにいろいろな人があつまってきて
繁栄をしているらしい。
ストーリーとしては、主人公のアーシャが
ロサス王国で王様の弟子の試験を受けることになり
その過程で王様が願いを選別して
国益にならない願いは叶えず
願いを差し出した人にもどさず
ストックしておくという部分に同意できず反発をした。
というよりもアーシャの祖父の願いが叶わないと思ったことが
王打倒の動機の中心に思えたのでかなり私怨が入っている気がする
王様が叶える願いを選別し
国益にならないと判断をした願いについては
城に保管をしておくらしい
祖父の願いが叶わないと思った失望したアーシャに
空から願い星のスターがやってくる
スターの願いの力によって子ヤギなどがしゃべれるようになる
スターは別に悪意とかまったくなく
好き勝手に願いの力をバラまいていく感じ
そして、スターの力を使って王様を打倒することを決意するという
しかし、アーシャが具体的にやったことは
祖父の願いを城から取り戻したあとに
仲間を協力をして、国民の願いを解放するということくらいなので
なんか戦ったという感じがしない。
マグニフィコ王は辛い過去があったために
スターの出現により精神的にナーバスになっていて
禁忌の魔法に手を出してしまう
個人的には敵であるマグニフィコ王は
建国でロサス王国を一代で繁栄させていて
国民に尽くしていたのは事実なので
映画を観ていて「本当に王様を打倒していいのか?」
という疑念がちらついて、アーシャ達の行動にイマイチ納得できなかった。
クズの王様というわけではないし
序盤は親友が王様のクッキーをつくったりしたので
国民からの支持もかなりあったと感じられる
それが急激に手の平を返す流れが納得できない
ちなみにアーシャの親友の足が不自由に描かれているが
本人は願いで「足を治したい」かということが
まったくセリフにも出てこなかったのは違和感があった
アーシャと周囲のバックボーンが少ないのも
ストーリーは納得できない理由だと思う
しかも王様はラストは鏡に閉じ込められたので
過去のロサス王国への貢献を考えると酷い仕打ちのように感じる
前作のディズニー映画の「ストレンジワールド」は
親子孫の家族が和解をして終わった感じだったのに
今回も王様との和解の余地はなかったのか?
とどうしても考えてしまう
CG作画とかミュージカルシーンがかなりレベルが高いので
そこらへんはよかった