「無題」バビロン ナスビームさんの映画レビュー(感想・評価)
無題
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糞尿セックスドラッグアルコールまみれと聞いていたのでびくびくしながら見に行った。
ジャンプスケアは何箇所かあるものの、怖い話ではない。
視覚的には奇をてらった、というかナンセンス路線の表現が多かったが、話の筋はとっても素直。
最序盤で「この物語はこう位置づけてくださいね」(ナイルの川の一滴)が示されるので、見やすい。
あらすじを知らなかったが、たまたま「雨に唄えば」アダム・クーパー来日公演を一緒に見に行った友人と鑑賞できた。
「雨に唄えば」で描かれた、短すぎる映画界の「過渡期」を基本的に踏襲しつつも、正反対といっていいえぐみのある今作。しかし、リアルな人間のグロテスクさも、銀幕に映ることで「映画」になる、ということが、奇妙な爽やかさをもたらしている。
だからこそ、トーキー映画の登場で、「映画の中の人」はますますリアルな人間のように感ぜられるようになり、同時に、リアルな人間とは乖離していく、という事象が、味わいを増すのだ。さらに、それらすべてを超越した、「映画が大衆に愛される」という不変の真理が、ますます輝く。
こぎれいな話ではないが、きれいな話。
てかブラピかっこよすぎ、ジャックの人気落ちるわけなくて草。
ジャックがジョージを心底愛しているのも美しかった。
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