劇場公開日 2023年2月10日

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「チャゼルへ」バビロン pekeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5チャゼルへ

2023年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

『セッション』の図抜けた出来に感心し、『ラ・ラ・ランド』に胸躍らせ感涙。『ファースト・マン』では「?」となったが、「次はやってくれるやろ」と期待に胸ふくらませ観にいきました、デイミアン・チャゼル、待望の新作『バビロン』。

冒頭の象のシーンから映画の楽しさ全開、退廃的な狂騒の場面では「これはどえらい映画やな」と圧倒されたけれど、その後、なんかいつまでたっても面白くならないぞ。眠たくなってきたぞー、チャゼル。

描かれている見世物小屋的な世界も嫌いじゃないし、映像表現も、役者たちの演技も、音楽も、どれも素晴らしいけれど、監督の熱い映画愛もジャズ愛も、じゅうぶんに伝わってきたけれど、「下ネタで笑いをとるなんて下品だ」というそんな批判を「クソ食らえ!」と言ってのけるような監督の意気込みも感じとれたけれど、「重要で長く続くものの一部になりたい」というメッセージも受け止めたけれど、エンディングのカオスもカッコよかったけれど、確かにすごい大作だけれど……肝心のお話があんまり面白くない。いや、全然面白くないじゃないかー、チャゼル! 『ラ・ラ・ランド』の焼き直しのようなカットやシーンもいくつかあり、ちょっと興醒めしたよ。

そして長い。長すぎるぞ。
高齢化社会のわが国においては、3時間を超えるような映画では、おしっこの心配をしなきゃいけないひとがたくさんいるんだぞー、チャゼル〜!!

peke