劇場公開日 2023年2月10日

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「バ・バ・バビロン的な」バビロン ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0バ・バ・バビロン的な

2023年2月17日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

意味がよくわからんとこがあっても飽きずに3時間観られる、ただ眺めていても楽しい作品ではある。アバンタイトルでの乱痴気パーティの流れは、クラブで蛍の光が流れたら夜が明けてた的なギャスパー・ノエのCLIMAX感があったり、何度か出てくるウンゲロはジャッカスだったり(違うか)。ラストは、またラ・ラ・ランドかよ!と思いつつも半強制的にじんわり、監督お得意の手法でチャゼる展開(意味不明)。

逆に言うと、中途半端な映画ファンの自分には、1回観ただけで心底むちゃくちゃおもしかったわ!と言いづらい映画で、1世紀近く昔のハリウッドについてのけっこうな映画史的知識やシネフィル度合いがないと、なんのこっちゃなところが出てきてしまう。実際、鑑賞後にググって町山智浩の解説や監督インタビュー、北村紗衣のブログなどで、当時のどんな人物やエピソードが下敷きになっている作品なのか、なるほど納得、また観ても…という気に。ある意味正しい映画の楽しみ方をしたくなる作品かもしれない。

しかしながら、おかわりするには再度の189分に腰が引ける。ほかに観たい映画、今月目白押しだし。チャゼル監督はセッション107分、ラ・ラ・ランド128分、ファースト・マン141分と、作品を重ねるごとに上映時間が伸びている。次回作は5時間超えだと思う(無根拠)。映画愛もジャズ愛もわかるけど、そのへんはマッドマックス怒りのデス・ロードで480時間分の撮影フィルムを120分にまとめたジョージ・ミラー監督を見習ってほしいもの。

ジョンスペ
Mさんのコメント
2023年5月21日

短い作品はそれだけでも好印象です。(可能なら90分くらい)
監督には、次は90分で作品を作って欲しいです。

M