劇場公開日 2023年2月10日

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「好きなものをぶち込んでやったぜ!」バビロン masamiさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5好きなものをぶち込んでやったぜ!

2023年2月17日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

はい。よく私のやんちゃレビューを覗きに来て頂きました。ありがとうございます。

この映画って毀誉褒貶が凄いですよね。
週刊文春の星取りが最低が星一つ、最高が星取り五つ。高低差が高すぎて耳がキーンってなります。

映画ってリリースされた瞬間から観客のもの。どっちも有り。と・・・言うより実に面白い。私は高評価なんですが・・・その前に個人語りを・・・

銀座の山野楽器の裏に映画館が有ります。シネスイッチ銀座。昔は銀座文化。結構行ってたなあ、銀座文化の頃は名画座だったからね。

この映画館で観たのは「ニュー・シネマ・パラダイス」とか「ライフ・イズ・ビューティフル」とか割とあります。
偶然、蛭子能収夫妻も目撃したことも有ります。

それで、少し自慢になっちゃうんですが「雨に唄えば」を観た事があるんですよ。10年前くらいかなあ。
シネスイッチ銀座で。

パンフレットも復刻されててね、劇場を出たあと妙齢のご婦人に話しかけられました。

ごめんなさいねえ。初公開は昭和何年?

えー丁寧に対応しましたよ。そのご婦人はリアルタイムで鑑賞してたかもしれません。

さて「雨に唄えば」なんですが面白いんですよ。
これがまた。あの有名な雨のシーン。なんか泣けちゃうんですよ。良くって。テーマはバックステージもので、映画が無声映画からトーキーに変わる頃。

計算しました。初トーキーの「ジャズシンガー」(1927年)25年後に「雨に唄えば」(1952年)

そして今、2023年です。「雨に唄えば」から71年ですよ!光陰矢の如しです。(日本公開は昭和29年)

今はその頃の描いた未来です。残念ながら空飛ぶ車は有りません。チューブの中を走っていません。戦争は無くなっていません。

公園のベンチ越しに夜の風が吹いています。

悲しいですね。人類は進歩しているのでしょうか?

さてこの映画の感想です。

メインの登場人物は4人。

サイレント映画のスター ジャック・コンラッド(ブラッド・ピッド) 新人女優のネリー・フロイ(マーゴット・ロビー) 映画製作を夢見るメキシコ出身の青年 マニー・トレス(ディエゴ・カルバ) トランペットの名手の黒人 シドニー・パーマー(ジョヴァンナ・アデボ)

この4人の群像劇なんです。ストーリーはあって無きが如し。でも飽きない。魅入っちゃう。

一番の功労者はマーゴット・ロビーかな。

最初のパーティシーンからね、ノープラでね。弾け過ぎだろお前!キレ方がね、ソーキュート!
完全に主役です。代表作になりそう。

今まではハーレークイーンとかトーニャ・ハーディングとかビッチでもアクション重視のイメージ。本作はビッチでも手は出さないで口に出す。(または口から出す)

処女的衝撃❗️

いきなりシブがき隊か‼️

ブラッド・ピッドは落ち目の無声映画のスター。いつものアクションはかなり控えめ。て言うより、なし。
それでも大画面でブラピを拝めるのは眼福です。正直・・・

Z okkon命

だからなんでシブがきなんだよ‼️

さてと・・・前述したように低評価の人もいますね。
アメリカも日本も評価は真っ二つ!

モーゼの十戒か!

それくらい割れてます。わかる。わかるよ。いきなりの象の件ね。そこで嫌悪感を感じたら、無理。帰って下さい。とっとと。

ここで暫し脱線します。

私はあるレビューで、お金を払って吐瀉物は観たくないよ!って書いたんです。全面撤回します。あんときはある鉄道の値段の高さに腹が立っていたんです。それで八つ当たりしました。

思えば大好きな「スタンド・バイ・ミー」だってね、チェリーパイ競争からのカオス、吐瀉物まみれ。

だからね謝りたい。真剣に。

ごめんね、ゲロ。

友達か‼️

あん時は私もまだ若かったからね。

割と最近だよ‼️

当初のパーティシーンがね、良いんです。最新のステディカムで超長回し。ヒュンと横移動して。JAZZが鳴り続けています。

ひょんなことから映画に出れる事になったネリー。もう有頂天。田舎娘ですから。ネリーを屋敷に導いたマニーは呆然と見送ります。

でもマニーはジャックの知遇を得て付き人になります。

さてネリーは撮影現場で渾身の演技。見事なダンス。
そして何回でも涙を流せる。

徳光和夫か‼️

この野外でのバックステージが楽しくて楽しくて。カメラが壊れた。探しに行けマニー。
撮影中に事故で人が死んだ。ケセラセラ。全部楽しい。

そんな感じでネリーはスターに。ジャックは出番が減る。マニーは会社の中核に。黒人のトランペッターのシドニーは映画の主演に。

そして物語はトビー・マグワイアの出番から転調するんですね。メジャーコードからマイナーコードへ。

さらにエンディングでデイミアンマジック炸裂!

なんか花(アカデミー賞)も実(興行収入)も得た、大監督デイミアン・チャゼルが好きなものを全部ぶち込んだ映画かと感じました。All that's JAZZ!

インモラルだけどイノセント。ダークだけどピュア。

ハリウッドの黄金時代を雄弁に語っています。

豪華絢爛なんだけど今の風潮に異を唱えています。R15もガッテンだよ!たっぶり毒を盛ってな!

泣く子も黙るよ!

言いたい事も 言えない世の中じゃPOISON

なんで反町隆史❓

余談 この歌は泣いた赤子が泣き止む歌らしいです。まじっすか?

デイミアン・チャゼルよ。面白い映画をありがとな。
礼を言うぜ。

クソお世話になりました!

いきなりワンピースネタかよ‼️

多分ですがデイミアン・チャゼルの呼吸なんですよ。あるシーンは長回し。またあるシーンはカットを激烈に割る。それに乗れるか乗れないか。運命の分かれ道。

そんな大層なものじゃねえ‼️

とっちらかっててごめんなさい。あの映画とあの映画を猛烈に観たくなりました。ヒントは本文中に有ります。隔靴掻痒の思いです。

お付き合い頂きありがとうございました。

masami
kossyさんのコメント
2023年3月3日

吐瀉物映画は2000年代になってから顕著になってきましたよね~汚いものも描くのが常識になってきたのでしょうか・・・個人的に最初の衝撃は『猟奇的な彼女』だったかな。
うんこ映画だってアカデミー賞を取れる!バビロンはもう無理だけど。
作品賞とった『スラムドッグ$ミリオネア』だってうんこまみれシーンがあるし、世の中変化しつつあります。ゲロは当たり前の世界・・・やっぱり『雨に唄えば』を観なきゃ・・・

kossy
talismanさんのコメント
2023年2月26日

masamiさん、こんばんは。サウンドトラック(古いですか)聞きながらバビロン世界にいると、あのプッシーはですね、お食事の箸休め的でいいですわー。東洋素晴らしいでー!おやすみなさいまし。

talisman
talismanさんのコメント
2023年2月18日

ゲロとか象のウンチなんか屁でもないわ!

talisman
talismanさんのコメント
2023年2月18日

masamiさん、コメントありがとうございます。プッシー、わかりやす過ぎてバツー!でした。ブラピ&マーゴットです!チャゼル、いっぱい20年代のハリウッド、ヨーロッパの映画のこといっぱい調べて勉強して、その上で自分の映画、フィクション作るんだ!って作った映画なんだから最高です!30代前半の映画監督がここまで魑魅魍魎でゴージャスな映画作る体力、すごいとおもいます!

talisman
ゆり。さんのコメント
2023年2月17日

シネスイッチで映画を観る時は時間まで山野楽器でCDを物色してました♪♪
今回の汚物量は半端なかったですけど、スタンドバイミーとナイブズアウトが私の2大傑作ゲロ映画です。

ゆり。
グレシャムの法則さんのコメント
2023年2月17日

チャゼル監督と同じで、masamiさんのレビューも清濁の区別なんかクソ喰らえという幅広の話題がてんこ盛り‼️
読んでる私の脳内もあちこちでスパーク。蛭子さん、レビー小体とアルツハイマー型の認知症なのに現役で頑張ってるよなぁ、とか、ゲロ映画といえば、スターシップトゥルーパーズか、キックアスか?
朝からかなりの糖分を使って、早くも仕事用のエネルギーが枯渇気味❗️
責任者呼んでこい⁉️
バナナ2本で勘弁してやるから❗️

グレシャムの法則
talismanさんのコメント
2023年2月17日

ダークでピュア!マーゴットの代表作になる!ブラピは達者な役者であるのだ!

talisman