劇場公開日 2023年2月10日

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「デイミアン・チャゼルとは気が合わない。」バビロン maduさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5デイミアン・チャゼルとは気が合わない。

2023年2月14日
iPhoneアプリから投稿

デイミアン・チャゼルとは気が合わない。
ラ・ラ・ランドも苦手だし、ちょっと気が進まいと思いつつマーゴット・ロビーが素晴らしい演技をしてると聞き劇場に向かったが、やっぱり合わない。

確かにマーゴット・ロビーは見応えあるし3時間の長尺も別に良いが
マーゴット・ロビー、ブラッド・ピットを起用し
過去のハリウッドを描くとゆう共通点からどうしてもワンハリと比べてしまうが個人的にはワンハリの圧勝で。

映画のマナーを、映画オタクのマナーで塗り替えたのがタランティーノだと考えると
チャゼルは映画のマナーもオタクのマナーも無視して
好きなものを直列繋ぎで並べるぜって感じな気がするんだけど、たしかに映画は好きなんでしょうね。とは思うが、いろんな映画の直接的なオマージュ?パロディ的なシーンは全て下位互換な印象しか感じなく、映像としてもモサァっとしてみえるんですよね。
例えばラ・ラ・ランドのOPダンスもロシュホールの恋人達のOPダンスの方が圧倒的に気分が湧き立ち感動する。露悪的とも感じる馬鹿騒ぎダンスシーンもバズ・ラーマンの映画のわけわからんが圧倒的に上がる!みたいな混沌としたエネルギーが溢れてくるみたいなエモーショナルはないし…みたいな
ちょっと残念なオマージュを重ねられると、チャゼルが自分の好きな映画に雑に唾つけてるのを観てる感覚になって気分が下がっていく。今回の最後は尚更ですね。
私はオタク的映画好き世代なので、映画の引用って知ってる人が、あっコレはあの映画のあのシーンだなって目配せしあってニヤっと笑うぐらいの塩梅がクールだと思ってるからチャゼルの大胆オマージュはどうしても好きになれません。
しかも、チャゼルってけっこうゴリゴリの白人男性ヘテロセクシャルな感じなのに、クィア文脈に近い映画好きだよねって感じで
今回のバビロンは特にレズビアンや有色人種を題材に取り込んでるけどこのオマージュの仕方だと、とても表層的で文化盗用的とも感じることもできる気がして…余計にチャゼルよ…とゆう気持ちになるんですよ。

ただ、映画の引用が正しい正しくないとかはないと思うので好き嫌いの問題だと思う。

madu