「世界一魔法がかかった場所だからこそ、必ず魔法がとける…」バビロン あささんの映画レビュー(感想・評価)
世界一魔法がかかった場所だからこそ、必ず魔法がとける…
ハリウッド黄金期、煌びやかな世界時代に抗えない人間の無力さと儚さを描いたちょっぴり切ないエンターテイメント作品。
いきなり⚪︎⚪︎⚪︎⚪︎プレイの描写から始まるカオスでド派手な幕開け、煌びやかなパーティー。
ドラッグに裸で踊る女性や男性、人前で乱れて、交えてめちゃくちゃ。初めこそ頭が混乱するけど、いつしかこの世界観に夢中になっている自分がいる。
まるで魔法がかかったような場所・ハリウッド。この夢の地に憧憬を抱いてやってきたディデコ演じるマニーや、ブラピ演じる名優・ジャック、マーゴット演じる魅力的なネリーなど、それぞれの人生が回り出す。
夢中で追いかけた夢や希望、共に過ごした仲間、場所、そして愛した女性…
かつてあった物や人は時と共に消えてゆくけど、思い出とフィルムは色褪せることはない…。
ラ・ラ・ランド同様、ラストのシーンは目の奥が熱くなり、号泣。
こうして時代は繰り返されてゆくのだ。
栄枯盛衰、人生も映画も常々変わりゆくのだと。
記者がブラピに話すシーンでの記者のセリフが名言だらけだった(メモっとけば良かった)!
音楽がとにかく最高!ラ・ラ・ランドらしい音楽で、スカやジャズをベースにした曲に体が自然と波を打つ。この場で踊りたくなるほどに素晴らしい曲ばかり。
あの時代を私たちが思い描くようにせずにしたこと、マーゴットとブラピがまんまでかっこよかったのは監督ゆえと思います!キッチュにならない、今にも通じる。それが素晴らしかったと思いました