「「俺はもう孤独じゃない」」バビロン いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
「俺はもう孤独じゃない」
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中々の阿鼻叫喚の地獄絵図が繰広げられる群像劇 ネット上では既に考察やネタバレがあるので
大体、そういう話で間違ってはいないし、兎に角品行方正とは真逆の映画に仕上がっている
映画史を紐解くという側面もあり、無法状態がベースでの、映画界とマフィアのアプローチも又興味深い
自分の感想といえば、兎に角今作品、ガラスの割れる音が多すぎる 多分意図的ではあるのだろうが、粉々に砕け散ったガラス片は絶対に誰かを傷付けていることだろう 勿論作品中にそういうシーンは出てこないが、ガラスコップや窓ガラスの破片はそれ単体は美しいと同時に凶器にもなり得る 破裂音も高く、驚きと恐怖ももたらす "映画"という表現方法のメタファー、そのものではないだろうか そしてラストの抽象シーンでのインクの滲みは、フィルムの薬剤、嘔吐、排泄、人間の感情、そしてガラス片や撮影中の事故死での夥しい血が、それこそ"ミソ○ソ"に混ざり合う様を暗喩していると考察するのだが、間違っているだろうか・・・
計画性も何も無い、行き当たりばったりで一攫千金を勝ち獲れた野蛮性をノスタルジーという蜜でコーティングした時代を検証する上でも重要な作品である
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