「性欲を描けていないような」正欲 みえりさんの映画レビュー(感想・評価)
性欲を描けていないような
朝井リョウの原作は読んでいました。
小説は深い印象を残す作品だったのと、試写会に参加した友人がすごい作品だった、絶対に観た方がいいと言っていて、期待しすぎたのかもしれません。
まず、水に性的興奮を覚える人たちの描き方が美しすぎました。
水を見ているとき、噴き出した水を浴びているときの顔は、恍惚とした表情のようではあるものの、あれは性的興奮を覚えている顔ではないです。
役者が悪いのではなく、あえてそういう演出にしているのだと感じました。
性欲は正欲ですが、人間の動物な面が剥き出しになる本能的なもの。
映像だからこそ、そこをきっちり描いてほしかった。
よかったのは大学生パート。佐藤寛太の匂い立つ色気が印象的だったのと、東野絢香がとてもいい演技をしていました。いちばん伝わってきた。
稲垣吾郎が主演だけど、印象としては新垣結衣が主演という雰囲気。この2人の演技はどちらもいまひとつ。
カレンが制作なので、朝井リョウ原作作品に、飯島さんが吾郎ちゃんを主演させたかっただけなのかな。
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