「ガッキーの卵焼き食べたいな」正欲 ひろちゃんのカレシさんの映画レビュー(感想・評価)
ガッキーの卵焼き食べたいな
多様性を広く認める社会は一見少数派にとって住みやすように見える。しかしその寛容性に甘えて或いは悪用して逸脱行為を正当化しようとする者達がいて,違法行為を咎めると差別主義者のレッテルを貼られたり,作中で描かれているように単なる水好きの筈が巻き込まれて性犯罪者扱いされたりする。そして最終的には当の少数派が損をするという皮肉。
また,検事夫婦やガッキー家族のやり取りをみていると,多様性許容を要求することと規範・因習遵守を求めることのどちらが理不尽なのか分からなくなってしまう。
作品が解決策を明示しているわけではないし評者にもわからないが,とりあえず,変わり者に興味を持ってみる,ぐらいから始めてみるか。
ガッキーの目の死に方で「渇水」の磯村(と生田)を思い出した。
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