「正常と異常と偏見」正欲 なごんさんの映画レビュー(感想・評価)
正常と異常と偏見
東京国際映画祭の舞台挨拶付き上映会にて。小説は未読です。
登校拒否の小学生がいる家族、田舎の実家で暮らす冴えない女、男性恐怖症の女子大生。
3つの異なるストーリーを少しずつ見ていくうちに、ある共通のものを通じて絡み合っていく…
稲垣吾郎は相変わらずスカした嫌味な役が合うし(褒めてます)、覇気のないガッキーの心の変化や、今年何作出てるの?な磯村くんの空気感も良かった。
正しい欲と書いて「正欲」というタイトル。
正しいとか普通とか何をもってそう捉えるのか、マイノリティが悪なのか。
学校に行けない子供は普通じゃない?
30過ぎて未婚の女はダメな人間?
物語の主軸となるある「欲」にピンとこなくても、そこから派生するこういったことは身近であり想像しやすい。
意識高い系大学生の「私は多様性に理解あります」感は皮肉。
ラストに向けての展開に驚いたが、自分自身もそういう偏見を持っているのではないか?
と突きつけられた気分になった。
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