「テレビの域を脱してない」映画ネメシス 黄金螺旋の謎 bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
テレビの域を脱してない
ドラマも殆ど観てなかったが、広瀬すずと櫻井翔と、数字を稼げる2人の主演とあって、番宣には力入っていたので鑑賞。しかしと言うか、まぁ予想通りというか、映画として観る価値はあまりなかったように思うし、テレビドラマの枠を超える作品ではなかったというのが正直なところ。
アイドル櫻井のファンとしたら、ある程度こうしたコミカルなミステリ―作品も有りなのかもしれないが、広瀬すずには、もっと幅広い演技が期待できる、上質な作品を選んで出演して欲しいものだ。
物語は、探偵事務所・ネメシスの櫻井演じる自称天才探偵・風間と、その助手で、特殊能力を持つ広瀬演じる美神アンナ、そしてベテラン探偵の江口洋介演じる栗田が、美神の父が遺したゲノム解析のデーターを巡って、ひと騒動を起こす物語。そこに、美神が毎夜見る、仲間が殺される悪夢が、予知夢となって現実のものとなる、ミステリーの要素が加わった展開。
また、そのデーターを狙う組織が、二重構造になっていている分、結末には、多少裏をかいた演出も見られたが、どんでん返しというほどの内容でもなかった。また、自分の解釈が不十分だろうが、佐藤浩市演じた窓の存在が、どうもよく分からないまま終わってしまい、消化不良。
アクション・シーンでは、広瀬がカンフーを頑張ってはいたが、完成度という点では程遠い。その他の出演者も、真木よう子や橋本環奈、勝地涼等と、それなりの顔を揃えているのに、脚本が悪いのか、監督が悪いのか…、あまり作品を切るのは好きではないですが、お金を出して客を呼ぶには、物足りなさを感じた。
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