劇場公開日 2023年9月1日

  • 予告編を見る

福田村事件のレビュー・感想・評価

全376件中、121~140件目を表示

5.0日本人の弱さ、卑屈をよく撮ってくれた

2023年10月11日
iPhoneアプリから投稿

日本人の弱さ、ダメなところを徹底的に描いた映画だが、見てよかった。私たちは福田村の村人のように殺人はしていなくても、歴史のあちこちで色々な弱い立場の人たちを「見殺し」にしてきた。今も何らかの形でしているかもしれない。そこから目を背けてはいけないことを痛感した。
哀しい映画ではあるが、風景は美しく、時代色もよく出ている。脇役の未亡人役のコムアイの醸し出す妖しさと哀しみ、在郷軍人会分会長役の水道橋博士が体全体で表現する憎たらしさと小人物ぶりが秀逸の力演である。

コメントする (0件)
共感した! 8件)
Boncompagno da Tacaoca

3.0”八つ当たり”の正当化

2023年10月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

大正12年、関東大震災後のとある小さな村で起きた殺害事件。
なぜ公にされず、口を紡がれた事件なのか。

いつの時代も人間性は変わらない、と言うことぐらいにしか感じられない。

至極当たり前のことが起きる。
国際問題とかじゃない、人間の性質の問題。

映画から学びを得たい人には向かない作品。
日本の隠してきた事件を目の当たりにするという点ではアリ。

ただこの手の映画は映画館じゃないと集中できないから迷っているなら見た方がいい。
スマホ片手のながら見だと全く論点が見えてこないと思う。

========================

時に人は余裕がない時に、”八つ当たり”と言う行動を正当化する。

最後まで承認をかばった人間は、映画の序盤で一度は村八分同様の扱いを受けた者で
他者の痛みとある意味での”はけ口”を知っていた住民だったのよね。

こういうことに気がつけたのは、2時間半の長尺で一見意味のない人間模様を細部まで描いたからなんだろうな。

あの時代の人が現代にいたら、部落差別の現状を見て落胆するやろな。
今も昔もなんら変わっっちゃいねえ。

東出さんにあの役どころをオファーしたの中々強気だよね…w

コメントする (0件)
共感した! 4件)
二ノ前

4.5黒歴史を知れる作品

2023年10月11日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

歴史の授業は嫌いだったので、映画やドラマで事実に基づいた作品をやってくれると有難い。
恐怖心から村人が団結して敵を倒すという使命感正義感がどんどん狂気に変わり、見境なく歯止めが効かなくなる。戦時中の愛国心といった洗脳のような、敵意から起こった無惨な殺人事件。
これが教訓になったかどうかはわからないが、日本人は人種差別をしないように自然に身についている、と思う。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
Olivia

4.5人間が一番怖い

2023年10月11日
iPhoneアプリから投稿

この事件の事はあまりよく知らなくて、映画を通じて調べました。
とにかく後半は声を押し殺しながら泣いてました。

人間が一番怖い。

だって今の時代でもデマとか噂が回ったりして世の中が混乱する時がある。何も学んでいないって事。

たぶん、瑛太演じる方は最後、わざと扇子を出して煽いだのだと思う。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
あおい 名前変えました

4.5田中麗奈ちゃんをイジルな!

2023年10月10日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

怖い

大方の批評は出たので一言。
いくら今や人妻、母親だからと行っても、
同衾シーンや自ら求めるシーン、更にスカートを履いているとはいえ、ズロースを脱ぐシーンなどイジリ過ぎだ😢。
デビュー直後からのファンがどんなに悲しんでいるのか解らないのか!
イジリ過ぎなので、0.5点減点。

コメントする 2件)
共感した! 4件)
コーヒービート

4.5すごかった

2023年10月10日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
吉泉知彦

4.0100年前の関東大震災という特殊な事情だけか?

2023年10月9日
Androidアプリから投稿

⁡「差別はダメだ」という⁡
⁡なまやさしい言葉では⁡
⁡語ることができない衝撃⁡
⁡⁡
⁡人間って⁡
⁡どうして「自分(達)の方が優れている」とか⁡
⁡「自分(達)より下だ」と⁡
⁡見下してしまうのだろうか⁡⁡⁡
⁡⁡
⁡群集心理・集団心理、同調圧力は⁡
⁡ときに⁡
⁡暴走してしまう、ということも描かれている⁡
⁡それらは⁡
⁡関東大震災という特殊な事情によってもたらされたのだろうか
⁡関東大震災から100年たったいまでも⁡
(SNSを中心に)暴走してはいないか

コメントする (0件)
共感した! 6件)
Oaktom

4.0今、そこにある危機‼️❓

2023年10月9日
PCから投稿

ドキュメンタリーで関東大震災時の朝鮮人虐殺を観たら、内務省が朝鮮人の放火や井戸へ毒など監視するよう告示したのは有名だが、それ以前に新聞が同じ事を煽り記事にしていた。
人種差別等は日本では少ない歴史だが、イジメやハラスメントの自殺は世界でも指折り。
差別や迫害はなくならないが、誰もが認識して努力していかないと、酷いことになることはわかる。
殺す側の人間、この映画の中での傾向のある人間は、身近に沢山いる。
現実的には、君子危うきに近寄らず、だろうが、そんな悪と闘う気概は持ちたいと思う。
井浦新や東出の役柄のように、新聞記者役の女性まではいかなくても。
人種や歴史的差別の外にいても、我々のハラスメントの被害は切実です。
これは他山の石とせず、臥薪嘗胆で気をつけていきたい。
この映画が全国的に配給されるだけでも、まだまだ世の中捨てたものではない。
全ての人に、是非。

コメントする 5件)
共感した! 62件)
アサシン5

4.0デマに踊らされ国民を守るためと、自己を免責するおぞましさ

2023年10月9日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
QuantumGR

4.5消えることのない差別の歴史

2023年10月8日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 7件)
ニョロ

3.5当時の空気にどこまで近づけたか

2023年10月8日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

事件の概要は知ったうえで鑑賞。

当時の状況を丁寧に描こうとした姿勢はうかがえるが、事件が起こる瞬間まで村人には危険が及んでいない状態だったので、一方的な殺戮が行わる理由がイマイチ伝わらなかった。

現在とは環境が違いすぎるし当時の状況も完全再現は無理なのは承知の上だが、濡れ場を入れるよりもっと違うエピソードを入れたほうが当時の雰囲気に近づけることはできたのではないかと思う。

とはいえこの映画によって事件のことが広まったことは、これからの教訓として良かったと思う。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ひとふで

4.5醜さ

2023年10月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

134本目。
集団心理の怖さ、醜さ。
ただただ戒めでしかない。

コメントする (0件)
共感した! 5件)
ひで

4.0人間のエゴと醜悪さを徹底的に突きつけられる傑作!!

2023年10月7日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 1件)
共感した! 18件)
Jett

2.5いずれにしろ、作品を取り巻く外野がダメ

2023年10月7日
Androidアプリから投稿

森達也氏が撮った劇映画という事実だけで、「リベラル」は観に行って絶賛、「保守」は観もせずに酷評という構図が、最初から出来上がっているのが、何ともやりきれない。

おそらくは左派委員の多い、キネマ旬報の年間選考などでは、それなりの順位を獲得するのだろうが、それが作品に対する、純粋で正当な評価になるのかどうかは、個人的に疑問だ。

コメントする 1件)
共感した! 5件)
Bluesboy

4.5100年前、戦時中の関東大震災のころの混乱、朝鮮人(誤認)虐殺の話...

2023年10月7日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

怖い

100年前、戦時中の関東大震災のころの混乱、朝鮮人(誤認)虐殺の話題。
この強烈な出来事、映像で衝撃を覚えました。黒歴史を隠さず公開したことに拍手です。
が、残虐すぎて目を何度もそむけてしまいました。

なかでも、刺さった言葉が:
"その眼で見たのか?" "否、皆が言っているから"
"犠牲者を数だけで数えない、一人一人に名前があるんです"
でした。

私的には、ここ数回の海外旅行では (中国2023.09 とか イラン2018.11 とか)、現地の方々に親切にしていただいてばかりでした。
伝聞やメディアの鵜呑みではなく、自らの目でみたものを信じること。まだまだ学ばないと。痛感しました。

コメントする (0件)
共感した! 7件)
woodstock

4.0戦時中の思想と似ているが、現代における偏見にも問いかけている

2023年10月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 16件)
ゆきとう

4.0人物描写に引っ掛かりを感じるところもあるが、劇映画として事件を描く意義を十分に証明した一作

2023年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

1923年の関東大震災の最中起きた、自警団による一般人の集団殺害事件を描いた一作。

森達也監督は、『A』(1997)、『FAKE』(2016)などの切れ味の鋭い作品により、ドキュメンタリー映画作家という印象が強いのですが、学生時代から演劇などの創作劇の経験を積んできたという経緯があります。本作は確かに劇場公開長編映画としては初監督作品ということになりますが、物語の構成、そして演出の手際にはむしろ手練れ感が漂っています。

森監督であれば、震災時の恐怖心と疑心暗鬼が、ごく普通に生活していた人々を集団殺人に駆り立てた福田村事件を、もちろんドキュメンタリー作品としてつぶさに描くことができたでしょう。しかしなぜ本作をあえて「劇映画」として作らねばならなかったのか、その理由は、主演の一人である永山瑛太に、ある台詞を言わせるためだった、と言っても良いでしょう。

序盤からの比較的長い日常描写から、一転大震災によって混乱に陥る人々を、観客はいわば傍観者として居合わせることになります。そしておそらく観客のほとんどが震災時の集団殺害事件という許されない事態が起きたことも知っているわけですが、しかし混乱の渦中にある人々のやりとりを見聞きしているうちに、「良識的」と観客自らが思い込んでいた判断に、非常に危うい要素が入り込んできます。永山瑛太の台詞は、観客ですら、いつしか判断力を失ってしまっていることを、これ以上ないほど鋭い形で突きつけてきます。

題材上決して楽しい気分で鑑賞できる作品ではないのですが、震災時に何があったのかを忘れないためにも重要な作品です。

劇映画として完成度が高く、見応えのある作品であることには間違い無いのですが、登場人部の描き方、特に女性の描写(情緒的な側面を過剰なまでに強調する)は、現代の作品として適切なのだろうか、と少し引っ掛かりを感じました。

コメントする 2件)
共感した! 6件)
yui

4.0いや~この映画はすごかった~

2023年10月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
しょう

4.5これからの日本は?

Tさん
2023年10月5日
iPhoneアプリから投稿
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 6件)
T

4.5関東大震災から100年、加害者も被害者も傍観者も子孫や遺族に取り返しのつかない傷を残した狂気の沙汰。

2023年10月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

関東大震災朝鮮人虐殺事件は、その当時にも非難の報道をした新聞が一部にあり、現在も地域によっては犠牲者の慰霊が行われたりしているようだが、永年の間“知る人のみぞ知る”事件だった。震災100年目の今年に向けて、テレビ、新聞、ネット記事などでとりあげられるようになり、少し知ることができている。
多くの朝鮮人や間違えられた中国人が犠牲になり、共産主義者もリンチにあった騒動の陰で、千葉県の福田村で起きた事件は、さらに闇の奥に封印されてきたようだ。

森達也監督初の劇映画だという。
かなり取材をされたようなので、なぜドキュメンタリーではなく劇映画にしたのか疑問に思ったのだが、それは観れば解る❗
これは、いわゆる再現ドラマではない。架空の人物で実際の事件をなぞったからこそ、犠牲となる行商集団の棟梁(永山瑛太)に「朝鮮人なら殺してもええんか!」と叫ばせることができたのだ。

この映画は、朝鮮人に間違えられた日本人が殺された…というセンセーショナルな事件を題材にしながら、朝鮮人虐殺事件そのものに照明を当てている。
当時の人たちの常識の非常識さが滑稽なほど顕になっていて、人間の本性とか行動原理とかを炙り出している。これがフィクションの効果だ。
我々観客は、その非常識な常識がどんな情報によって生成されたのか、その元凶が何だったのかを想像し、それが招いた事態に戦慄する。

千葉日日新聞社で、犯罪者は一律「不逞の鮮人」だと報じておけば良いという風潮が説明される。上司(ピエール瀧)と若い女性記者(木滝麻生)との会話だ。
木滝演じる記者は誤った報道が人心を惑わせるのだと、この事件に接してあらためて痛感する。ピエールはそんな事は知っていながら、この時代で新聞屋が生き残る道を歩んでいたのだ。

市井の人たちが「日本人は朝鮮人をいじめてきたから、朝鮮人の仕返しが怖い」といった会話をしていたりする。
折しも、日本統治下の朝鮮半島で朝鮮独立運動が活発化し、武力鎮圧によって大勢の朝鮮人が虐殺された。これを正当化するため朝鮮人は賊徒であるかのような報道がなされ、人々はそれを信じていた。

森達也監督が100年前の日本の恥部をさらけ出したのは、世界に向けてというより日本人に対して、ほんの3〜4世代前の祖先がこのような愚かで怖ろしい行いをしたことに目を背けるな…と、突きつけたかったからかもしれない。
そして、お前は何がおかしいと思うかと、問いかけられている気がする。
なぜなら、そこに絶対的な悪人は存在せず、人に疑問すら持たせなくする擦り込まれた先入観や、人から判断力を竜巻のように剥ぎ取っていく集団心理/群集心理の様子が描かれていて、元凶は画面に出てこないからだ。
本当の悪は何だったのか、この映画の中だけではなく、軍国主義日本帝国の歴史に、あるいは戦後から今現在までの日本人の中にも、どこかに本当の悪が隠れているのだと言っているのかもしれない。

井浦新演じる失意の元教師が朝鮮半島の赴任地で体験したとする事件は、朝鮮独立運動の中で起きた一つの事件にすぎない。同じような体験をした日本人は大勢いただろうが、彼のように自責の念に苛まれた者ばかりではなかっただろう。何を常識ととらえるかによって、人の判断は大きく隔たるのだから。
朝鮮側でさえ、独立運動に参加しない若者に対して主導者から暴力的な脅迫があったとも言われている。

この映画が見せる人間とは、群衆とは、そして国家とは…我々は何を見てどこに行くべきなのだろうか…。

コメントする 15件)
共感した! 37件)
kazz
PR U-NEXTで本編を観る