劇場公開日 2023年9月1日

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「ラスト直前までは面白い!」福田村事件 たくさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ラスト直前までは面白い!

2023年9月25日
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全体として、丁寧に市井の人々の暮らしを描いている。

村人の心理は度々グラついていきながら、震災によって一気に決壊してしまう。それは戦時中の日本国民全体に言えることだっただろう。

人々に生まれた不安心が膨れ上がり、行商の団体を追い詰めていくシークエンスには息を呑むほどだった。

しかし、この映画はラストになればなるほど安っぽい。劇作家の首をはねるシーンで少し生まれた違和感が、村人の虐殺時に確信へと変わった。

アホみたいな血しぶき。どう見ても刺してない竹槍。腰の入ってねえ袈裟斬り。映画制作陣はここがいちばん重要なシーンだと気づいていないのだろうか。虐殺が見るも無惨なものであるからこそ、観客に思考を促すのである。チープな映像では現実感が生まれない、なんてことは言うまでもない事のはずだ。

加えて、新聞記者の脚本もありきたりすぎる。新聞の果たすべき役割を訴える女性記者を、我々はあと何度見ればいいのだろうか。

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たく