「救いのない話の中の救い」福田村事件 猫之助さんの映画レビュー(感想・評価)
救いのない話の中の救い
この作品は、観た人達の口コミで拡がる映画だと思いました。
加害者からの視点で描かれた福田村事件、この作品を見て私が感じた点は、誰一人本当の悪人がいない事での、やるせなさ救いのなさです。
本当の悪人がいれば、「こいつが悪い!」で、スッキリ出来たと思います。
家族を村を故郷を国を愛する善良な普通の人達が、いくつかの行き違いから殺戮に走ってしまう。
異常な快楽殺人者ではないので、彼らの延長線上に自分の姿を見てしまう、そこがこの作品から感じる、やるせなさや救いのなさの正体ではないかと思います。
ただ、まったく救いがないわけではないので、その点は映画を見て自分で感じて下さい。
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