アムステルダムのレビュー・感想・評価
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winding road
キャストと衣装・美術は間違いなく良いのに、絶妙に面白くなかった。
“歴史は繰り返す”ように、陰謀論や背後にある組織など、現代の日本にも通じて観る理由はしっかりあるのだが、物語がいかんせん面白くない。話の大筋は決して難しくないはずが、回り道を繰り返すことで混乱を招く事態になっているのだ。
さらに、その曲がりくねった道中は、緊張感もなく、かと言って思わず笑ってしまうほどのユーモアもほぼない(少なくとも笑い声が漏れてしまうほどのユーモアはなかった)。とにかく、俳優たちと衣装、美術といった視覚的な部分で映画をもたせている。
それが“ほぼ史実”なのだとしても、そこは映画の演出の見せ所だと思えてしまう。デヴィッド・O・ラッセル監督の過去作『アメリカン・ハッスル』も、実際の事件を元にした映画だが、そちらは面白さはちゃんとあった。同様に『世界にひとつのプレイブック』で描いた、クレイジーさのなかの絶妙なユーモアも本作では感じられない。
はっきり言えば退屈だし、眠くなる人も多いと思う。例えるならウェス・アンダーソン風に描こうとして散らかったようなプロットだった。蛇行せずに、クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド・ワシントンの3人の友情と愛の行方をちゃんと描く物語にフォーカスすればずっといい映画になったと思えてしまう。
キャストの無駄遣いとまでは言わないものの、もったいなさを感じずにはいられない作品だった。
豪華キャスト
ネタバレは含みません。安心してください。
イギリスで留学中に映画館にて鑑賞。
まず驚いたのはキャストの豪華さ。
クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デヴィッド=ワシントン、ラミ・マレック、アニャ・テイラー=ジョイ、そしてロバート・デ・ニーロなどなど。
普通の映画だとだいたい有名なのは主人公とその相棒とヴィランの3人くらいで、こんなに主役級の人が多く出る映画はなかなか観れない気がする。観ていて贅沢だなと感じた。
そしてなんといってもロバート・デ・ニーロのオーラがすごかった。
時代は第一次世界大戦後で、第二次世界大戦の手前くらい。主人公のナレーションで物語が進んでゆく。
元ネタは実話らしいが、かなりコメディー要素を入れているためそのまま信じないほうが良いが、大まかな内容は実際にあった話と思って良いだろう。
個人的に、主人公を演じるクリスチャン・ベールのファンなので内容に構わず鑑賞。今回も彼の凄さが伝わってきてよかったと思う。また、その他の俳優との掛け合いも面白かったしカメラワークも好きだった。
クリスチャン・ベール、ロバート・デ・ニーロなどの出演者の中に好きな方がいる場合は観ることをお勧めする。また、特に出演者を見てもパッとしない方でも内容は十分に楽しめると思う。大人がクスクス笑うようなシュールなジョークが多かったため、対象年齢は少し高めかと思うが子供(R15)でも楽しめる作品だと思う。
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