アムステルダムのレビュー・感想・評価
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鑑賞動機:スタッフ、キャスト10割
この人誰だったかな、誰だったかな…でエンドロールまでテイラー・スウィフトの名前が浮かばない。
で肝心の中身は…うーんいやこれはちょっとあまり面白いとは思えなかった。ベールのセリフが聞こえるたびに、実際喋ってるのか、モノローグなのかすぐわからないことが多くて、無駄に混乱するというか、ストーリーに集中できなかった。ミステリ的な面白さにも欠けるし、演説への持って行き方、真相の見せ方など、もっと上手いやり方があったのでは。
やっぱり最近、第一次世界大戦をプロットに組み込んだ映画が増えた気がする。
ヨレヨレのクリスチャン・ベール見てるだけでも楽しい
脚本が下手で内容自体はたいして面白くないんだけど、絵作りのうまさと演出と役者がいいので十分楽しめた。
クリスチャン・ベールは相変わらずうまいし、マーゴット・ロビーはとてもきれい。
美しく奥行きのある撮影のクオリティーや演出のうまさは、日本映画はハリウッドにぜんぜんかなわないなーと思う。私が日本映画を避ける理由のひとつ。
騒がしく呪わしい時代や社会に立ち向かった青春の話
第一次世界大戦後の世界で始まって、ひとまず落着をみたこの物語の後に、まだ第二次世界大戦が起こるのだと気づいた時の胸騒ぎ感が良かったです。まぁ、歴史の辿った道通りな訳ですが。
私たちは結局、巻き込まれながら生きている。世界の重みの下で、潰されまいとあがく人の生をテーマにしたと言うより、「僕ら3人が組めば、解けない問題はない」みたいな勢いで、ニューヨークの暗部に切り込んでいった話。
◉さて、三人組の青春
筋書きの骨格は、社会や政治、経済を牛耳ろうと暗躍する五人委員会の正体を、医師バート・弁護士ハロルド・看護師ヴァレリーが追い詰める。
言わば三対五の物語だが、そのクライムサスペンスに、およそサスペンスらしくない歌や絵画・写真などの芸術、自由や平和が絡んでくる。2組の恋まで生まれて、そちらがむしろ本題であるように、青春讃歌が花開いた。アムステルダムの街路に、歌の花が咲いたようにだ。
◉そして、顔、顔、
バートに顔の皮膚を縫合してもらった傷病兵、ヴァレリーが描くモダンアートの人物像、義眼が右往左往するバートの顔。皆、強烈かつ熱っぽい存在感に満ちていた。激しく揺れる世界の中で、ここにいる、これからも生きていくと、エキセントリックに叫び続けているように感じました。
義眼が転がっても、思考を止めないバートの顔は可笑しくもあり、怖くもあり。
アニャ・テイラー=ジョイのファニーフェイスも蠱惑的だったし、ゾーイ・サルダナの慎ましやかな恋心を見せる表情も良かったですが、とにかくマーゴット・ロビーが綺麗でした。
ハーレクインの時は常軌を逸した世界で煌めいていたし、今回のヴァレリーは常軌と非常軌のギリの境で、男たちを艶然と誘っていた。クスリによって壊された後も、その微笑みだけは残っていましたね。
◉ところで、サスペンスのはずが…
しかし観終わって、クライムサスペンスと青春ストーリーと、ノスタルジックな歴史の文脈から芸術、豪華すぎる俳優陣までが入り乱れて、いや私的には、香り高い飽和状態を愉しんだりもしていたのですが、やっぱり少々、混み過ぎだったかなと思いました。
結局、サスペンスの緊迫はなかった。五人委員会の首脳部の実体は見えなかったし、解剖シーンと道路に突き飛ばすシーンで見せたエグい感じが、その後は登場しなかった。
この作品に「ありえないけど、ほぼ事実」のキャッチを付けるならば、荒唐無稽を荒唐無稽と思わせない展開も乗せてくれたら……いや、更に話がカオスになったのでしょうね。
「豪華キャスト」というのさえマイナスに働かせている
ハッキリ言って「豪華キャスト」これぐらいしか褒めるところがない作品。というかこの「豪華キャスト」さえ活かせずマイナスな方向に働かせている。セリフ中心のストーリー展開は起伏もメリハリもなくて後半は観ているのが苦痛になってくる。主人公を中心とした3人が無実を証明するために奔走する中で巨大な陰謀を暴いていく。という内容だが、彼らに巨大な陰謀を止めるような力もなく、となると力を持つ人に協力を仰ぐことになる。という展開になってから彼らはあくまでも補佐的な役回りになって、力を借りた人物中心のストーリー展開になっていく。豪華キャストだから脇枠止まりの扱いで終わらせるワケにはいかないのは分かるが、主人公たちより協力者が中心のストーリー展開になっていくんですよねぇ(特にロバート・デ・ニーロ演じるギル・ディレンベック将軍が出てきてから彼中心になっていく)豪華キャストが出る度にそちらにスポットが当たっていき、主人公たちの存在感がどんどんなくなっていく(最後なんてクリスチャン・ベール以外の2人は何もしてない…)豪華キャストが逆にマイナスになる事もあるんですねぇ…カメラワークも被写体中心でやたらと「寄り」な映像がストーリーの単調さに拍車をかけている
芸術であり闘いであり愛である作品
第一次世界大戦の事はよく知らないし、その後のアメリカで何があったかもよく知らない。
その当時のオランダのアムステルダムがどんな意味を持つのか、ヨーロッパの背景も何も知らない。
だけど「歴史は繰り返す」という言葉の意味は、今この現在に怖い程感じているから理解できた。
もの凄くシンプルで大切なことを描いている作品だと感じました。
「これぞ映画だ!」なんて久しぶりに思ったなー
映画の持つ“力"みたいなものを感じて嬉しくなった。
始めは少々退屈気味だったんだけど、いつしか作品の世界観と空気感に入り込んでました。
決してテンポが良く展開もハラハラするとかそんな演出は無く、現実的に人間味があり着実に描かれている、そんな気がしました。
キャストの名演は言うに及ばずです!
他のレビューを見ても明らかですが、好みは分かれる映画だとは思います。
私にはとても素敵な映画でした^ ^
ガラス玉の義眼は動かないんじゃないかなぁ…。
なぜか、ガラス玉の義眼が動く。それはないんじゃないかなぁと思いつつ見ていたが、映画の方は無難におもしろい。
セリフを見逃すとストーリーがわからなくなるので、とにかく見続けるが、引き込まれるような感じでもない。
クリスチャン・ベール、マーゴット・ロビー、ジョン・デビット・ワシントンなどキャストの演技も素晴らしいが、すべてが想定の範囲内で進むため、配信で映画を観ているような雰囲気にもなる。
間違いなく素晴らしいのだが、人間見慣れてしまうと、なかなか感動しなくなるところもあり、なかなかそのあたりは難しい。
結論的には安定し過ぎなんでしょうかね。見たことのある俳優さんと女優さんがたくさん出ていて、ある程度軽いタッチで、そこそこいいテンポで展開して、あっと思ったら終わっている。そんな感じだと思います。
スクリーンで観ている訳なので、期待度もある程度あり、尺も134分あり、もう少し見ごたえが欲しかったというところでしょうか。
配信でもよかったかな…というレベルではなく、やっぱりスクリーンで観ないと!というものを、今の時代だからこそ、見せてほしいですね。
でも、ガラス玉の義眼はやっぱり動かないと思います。
#181
色んな意味で凡庸な一作
ラッセル、ルベツキさんの作品のとしてはあまりパッとしない作品。キャストは豪華でそれなりに皆さん頑張っていました。特にベールさん、ロビーさんはなかなかな熱演だったと思います。
ラッセルさんは休養中鈍ってしまったのかもしれません。なんか、心に刺さる物がなかったと言うか‥。
そもそもの素材もパッとしない感じで、まともに見せたら90分にまとめられたかもしれません。ある程度事実に基づいているからドラマチックな展開も無理だったのかもしれません。
期待していただけに残念でした。
よくできたストーリーで楽しめる。
史実も反映されたストーリーというが、確かにあの時代、退役軍人の独裁者擁立や人種主義に基づく強制不妊手術はあり得た話で、よくできた脚本である。ヴァレリー、リビー、イルマを演じる女優陣が凄い美人揃いで、その点も楽しめる。黒人兵士も大戦で見られた重要な社会変化だが、ややいい人過ぎて、そこが逆に制作上で意識し過ぎに思えるが、そこは今の時代の産物なのだろう。
キャストは豪華。
政治的な陰謀に巻き込まれる3人だけど、1930年代という
ことである程度のことは予想できる。どういう組織が
絡んでいるのかとか。目的は何なのかとか。
ストーリーは事件解決に向けて進んでいくけど、本当に
解決にむかっているのか、わかりにくい。
ストーリーに関してはちょっと期待しすぎたかも。
でもキャスティングはとてもいい、特にクリスチャン・ベールと
ロバート・デ・ニーロが同じシーンにいるのがすごいし、
存在感が半端じゃない。
今も…
エンディングで流れる実写フィルム、100年経っても今とそんなに変わんない。
これが子供の頃には、経済界のオジサンが戦争あると儲かるのに…って、正直に口を滑らせたオジサンがいたなぁ…
歴史が繰り返さないように、実史を知らなくちゃ。
実話とは思えないほど陰謀のスケールがデカい
女性殺しの容疑をかけられた医師と弁護士が
無実の材料を集めていく中で
とんでもない陰謀に巻き込まれる話。
主役3人が豪華っていう理由だけで、
下調べを何もせず観に行きましたが、
なかなかよかったです!
まず豪華な俳優がどんどん出てくる!
ラミさんからテイラースイフト、
そしてデニーロさんまで!
それだけで満足できる2時間でした。
肝心の話は、実話とは思えないぐらい
衝撃的な内容で、スケールが大きかったです。
事前知識がない人はびっくりすると思います。
あとは作中に出てくるアートが美しい。
てかマーゴットロビーが美しい。
美術館に行った気持ちにもなれます。
映画として盛り上がりに欠けたのが
少し残念でした!
豪華俳優陣による映画
第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけての実話に基づく映画でした。映画を観る前に当時のアムステルダムやアメリカの状況を少し調べた方が良いと思います。
役者の演技、時代再現技術には観る価値がありますが、イベントを盛り込み過ぎていて、いまいちテーマが絞り込めていないのが残念。
コミカルなんだけどね‥。
全体的にコミカルなんです。コメディな間とか、ちょっと笑える台詞が多いので、はてこの映画はコメディだったかなと考えていると怪しい男(殺人者)が出てきて、いきなりサスペンスかと思いきや、ピカソ顔負けのアーティストのお姉ちゃんやら、やっぱり怪しいラミマレックが出て、核心はやっぱりあの政党。実話にほぼほぼ近いので、こんな事もあったんだろうと思いつつ、ロバートデニーロの演技でなんとか締めて御仕舞い。アカデミー受賞が囁かれていますが、ちょっと違うかなと思う。欧米と歴史感が違う日本人は頭を捻る映画です。
やや気になる点もあるけど…。
今年314本目(合計589本目/今月(2022年11月度)1本目)。
※ 1か月で30本を超えるって簡単ではないのですね…。風邪で寝込んでました。
さて、こちらの映画です。
海外ではこの事件自体が自国史(相当)(=アメリカ自体の歴史なので、あえていえば「自国史」)として深く習いますが、日本では「史実かそれに準じる」としても、扱う話題が結構マニアだし、その「どこを変えたのか」という点はなかなか調べても出てこないし(どうも、一部の主人公の職業等であって、あることないこと全部とっかえひっかえしたわけではない模様)、しかも、映画の枠としてもアメリカ独立~第一次世界大戦~というような結構幅広い知識をスポットで聞いてくるので(日本では、世界史で若干扱う程度に過ぎない)、結構みかけに反して難易度は高いです。
かつ「ほぼ史実」としながら史実との違いについては明示がないので調べるのも難しく(当然、日本語で調べられる範囲には限界がある)、するとこの映画、どういう評価をするか…という点が難しいです。
ただ、明確に…というとパンフレット送りなのだろうし、特に個人の名誉に関すること(特に時代が少し前なので、完全に解決しているか?というと微妙な点もある)もあるので、特に「悪役」側(この映画の「何を」もって「悪役」側というかは微妙ですが…)のそれに関することであり、あまりここはどうこう論じるべき部分ではないのかな…という気がします。
確かに多くの方が書かれていたように、上記のような事情から、どのような解釈でみるのか、「見方が難しい」という点はあると思うのですが、一方で「ほぼ史実」ということで売ったのもこれもまた事実で、その「史実との違い」を厳密に論じるのはこの映画では想定されていないのでは…と思います。
こうした点も考えるとこの映画では(そういう理由もあって)「ストーリーの趣旨がわかりにくい、退屈」という点はありますが、あることないこと勝手に足して個人の名誉に関係するほうがまずい、という点は確実に言えるので、そこは減点なしにしました。
なお多くの方が書かれている通り、スポットで細かい知識(世界史)がないとどうしようもなくハマるので注意です。
十人十色!!絶妙な配役設定
PV見た感じはコメディ色で気楽な映画かと思いましたが、ミステリー色の強い映画で追いついていくのが大変でした。時代は第一次世界大戦と二次大戦が始まる間を描いた作品で、世界史に疎い自分でも理解できる内容でした。
とてもよかったのは、その時代の空気感、臨場感を味わえたことでした。カメラワークはキャラクターの心理描写をわかりやすく描いていたり、画面いっぱいの19世紀のモダンなアメリカを味わえて満足に楽しめました。
吹き替え版も観賞しました。主役をクリスチャン・ベールの声を当てた高橋広樹さんが面白くて、旧ハンター×ハンターのヒソカみたいな声で「コルセットがぁ~」という台詞がツボにはまりました。
計2回観賞して改めてこの作品はとてもすばらしい映画だと思っています。真相はともかく、性別・人種・職業を超えて支えあうバートン・ヴァレリー・ハロルドの三人の絆はとても美しかった。
全193件中、61~80件目を表示