「不思議な感触の映画。」アムステルダム ぺーさんの映画レビュー(感想・評価)
不思議な感触の映画。
あらすじはボヤッとしたくらいしか把握せず、完全に役者さん目当てで観に行きました。
クリストファー・ノーラン監督作品が好きなもので、主役を張ったクリスチャン・ベールとジョン・デイヴィッド・ワシントンが出るなら観てみよう、という軽い気持ちです笑
映画全編は淡々と進みます。オーバーな演出とか音楽とか一切なし。代わりに役者さんの演技の緩急(うまい!)で場面が切り替わる。どんなシーンかを理解する。字幕版で観たので余計にそう感じました。
終盤の戦友会での演説の直前、協力してくれていた富豪のトム(ラミ・マレック)夫妻が実は「あっち側」だと分かる場面はゾワっとしました。少しずつ異様な表情になり、本性を表す夫婦。うまいなー。
友と協力してアメリカの独裁国家化を未然に防いだバート。でもその過程で彼は妻と別れるんですよね。全て上手くいったわけではないけど、バートはそれでも前を向く。飄々と。僕も最近辛いことがあったので、バートの姿に「それでも生きていかんとな」と励まされました。
内容は国家の陰謀に関わる重いものなのに、それを防ぐのが戦地で知り合った3人の親友というギャップ。
穏やかな音楽も相俟って、観終わる頃にはほっこりした気持ちになりました。不思議な映画です。
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