「迂闊な批判は危険」アムステルダム sysrさんの映画レビュー(感想・評価)
迂闊な批判は危険
1918年、第一次世界大戦末期の西部戦線フランス側激戦地で出会った三人が15年後に米国で再会、そして国家を揺るがす陰謀に巻き込まれていく実話ベースの物語
1933年頃て、戦争の記憶がまだ新しく、復員兵が社会復帰にもがき、世界恐慌から間もなく、世相に不安が渦巻き、軍需が資本を潤して、政治がポピュリズムに寄り、欧州にファシズムが根付きつつある、という時期だろうけど、説明は無く知ってる前提
あと、全編を通じて折々のセリフの表現がとても粋で新鮮、へー、そんな言い回しあるんだ、という一々のなるほど感がとても心地よいけど、直訳しちゃったらバタ臭くなる感じの繊細さだから字幕ではニュアンスが出せてないのも注意点
という、観る側が試されてる作品
楽しむ上で、近代史教養と英語ヒアリング力がベースに求められてるから、迂闊な批判は危険
とても面白かった、足元の世界情勢としても恐ろしく旬のテーマだし、アカデミー賞もありうると思う
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