「まあそこそこだったな、クソ映画で無くて良かったという程度の作品です」U・ボート オペレーション・シーウルフ あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まあそこそこだったな、クソ映画で無くて良かったという程度の作品です

2025年6月16日
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鑑賞方法:VOD

U・ボート オペレーション・シーウルフ
2022年

1980年のシーウルフは、一流俳優グレゴリーベックが出演する映画です
間違えると失礼です
こちらは、B 級どころか、それ以下だろという気持ちで観て下さい
くそ映画上等!という心構えで観て頂けると、まあ、腹も立ちません
物語は1918年から始まります
主人公が大一次世界大戦末期に少年兵としてU ボートに乗り組んでいた時のエピソードで、それが27年後の第二次世界末期で世代を越えて繰り返されるという趣向です
戦争映画オタクが喜びそうな、プロットを色々と詰め込んできます
ホレホレこんなのが好きなんだろ?と見透かされているようでちょっと悔しい
脚本も演出も粗いし、役者も今二つのレベルです
チョイ役の艦長の愛人が一番華がある俳優ですが、本当にチョイ役でした
これなら思わせ振りに美貌を写さない方がましです
主人公が、女と酒に溺れているのは後で理由がわかりますが、これは序盤に説明しておくことでしょう
そうでないと、なんだこいつ?となってしまいます
ま、こんな風に一事が万事です
時は1945年、ノルウェーではまだ雪の降る早春からいよいよお話がスタートです
ドイツは敗戦間際です
最後に一撃で意地を見せたいところ
1945年1月陸ではバルジの戦いで意地を見せたように、海でもそんなことがあったらというもの
でも、原爆を積んでいる訳でもなくV-1 ロケットをU ボートに積んで
ニューヨークに通常弾頭1発だけ打ち込んだところで、どうなるもんでなしで、土台ショボイお話です
艦長が少年のような乗組員との顔合わせのシーンは1965年の「バルジ大作戦」での戦車兵が軍歌を歌うシーンのオマージュです
という具合に、どっかでみた戦争映画のシーンがあちこちに入れ込まれてます
深みとか、見応えとかなんかありません
まあそこそこだったな、クソ映画で無くて良かったという程度の作品です

蛇足
V-1 ロケットがU ボートに収納されている仕組み、あれは実は日本海軍が実際にイ号潜水艦で実現して、水上飛行機を搭載していた事実を反映しています
何隻も出撃させてパナマ運河を爆撃しようという作戦構想だったそうです
ならば本作は日本海軍の艦長で映画化されるべきでした
ほら!観たくなってきたでしよ!

あき240
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