泥の子と狭い家の物語のレビュー・感想・評価
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赤バット、お前が使うんかいっ!
正直、よく分からない部分も多い。
冒頭にだけいた男の子(弟?)や、父親だけ主人公を『こまめ』と呼んでいたのは伏線かと思ったが、何もなし。
最後に家を壊す理由も、加賀美の目的も不明。
しかし、急な動きや音ではなく、台詞のトーンや表情、BGMなどで醸し出すホラー感、不穏さの演出は絶妙。
月丘さんはじめ、静かな熱演が光っていました。
家族解散は意外ながら、絆や想いでの解決はストレート。でも悪くない。
演技のみならず、美術や小道具に至るまでリアルで、それがファンタジー要素を受け止めつつ、引き立てていた。
そして、主演の織田ひまりさんが抜群にかわいらしかった。
台詞は若干拙いところが残るものの、表情には光るものを感じ、今後が非常に楽しみです。
個人的には好きな作品でした。
悪魔のリリック
大阪の狭小住宅で暮らす家族が鍼灸師と名乗る女性の登場で狂って行く話。
ぎっくり腰で失職し1年間無職の父親とほぼ寝たきりの祖母、そして家族の面倒を見続ける母親と暮らすそんな生活が嫌な女の子、というちょっとすれ違いながらも普通に暮らしていた家族の母親が疲れ果て、ある日鍼灸師という有人を連れてきて…。
黒猫は透けていたけれど、実在している体?とか、弟はどこ行った?と良くわからないところも有ったけれど、母親を洗脳し、父親を懐柔し、とどんどんエスカレートしていく様はとても不気味で不快で引き込まれる。
ちょっとオカルトっぽい言い回しになってしまっていたのは勿体なかったし、もっと重~くシリアスだったらと勿体なさも感じたけれど、主役はあくまでも小豆ということで仕方ないのかな。
豊田商事会長事件を彷彿とさせる流れの割りに少しマイルドだし、そこからの加賀美の描き方が尻切れトンボだったけれど、それでも面白かった。
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