フィリピンパブ嬢の社会学のレビュー・感想・評価
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比較文化論
ゴルフの全米女子オープンで笹生優花選手が優勝した。スポーツ界芸能界でフィリピンハーフの活躍がジワジワ広がっている。
その訳がこの映画を観て納得。
生きていればなんとかなる。
ヒロインのこの言葉の背景にはフィリピンの地政学的なものと、映画で描かれた濃いファミリーの絆があるんでしょうね。
泥にまみれることがあっても、明るく前向きにエネルギッシュなのは帰る場所「ファミリー」があるから。守るべき「ファミリー」があるから。
大学も出たのに異国の地に偽装結婚までし裏の社会との繋がりも飲み込んで来日した彼女と、ぬるま湯でそだった男子との対比。
彼女のことを可哀想境遇な女の子と片付けるのはおこがましく、逆に追い込まれて頑張らざるをえなくなった彼が大人になっていく過程が楽しい映画。
タイトルで損してる
2024年劇場鑑賞104本目。
真面目なドキュメンタリー的な話かと思ったらラブストーリーじゃん(笑)
開始一分くらい見逃したので(コロナワールド予告短すぎ)実話というアナウンスがあったのか知りませんが、実話と知らず観たのでどういう風に話が収まるか予想つかず楽しめました。
自分の友人も海外赴任で嫁さん見つけてきたし、こういう出会いもありかなと観ていましたがあっ、ホステス手出したらこうなるのね(笑)
いろいろな人に見て欲しい
実話をもとにした話。フィリピンパブには行ったことがなかったが、知らないことがいっぱいあって、勉強になった。
今は日本に来ている若い人がいないということも初めて知った。確かに円安の今では、仕送りも厳しいことだろう。
翔太さんとミカさんがいい。
いろんな人にどんどん見て欲しい。
フィリピン女性との『巨人の星』の『なれのはて』?
フィリピン女性と日本人男性との恋愛関係を描いた作品としては、『愛しのアイリーン』『恋するトマト』があるようだ。本作は、前者ほどの文化的衝突は少なく、むしろ多文化理解社会が進んだ様子も描いている。漫画『巨人の星』の飛雄馬と京子とのやくざ社会を背景にした純愛話のようなスリリリングな展開もあり、『恋するトマト』のように身ぐるみ剥がれた上に、命の危険も感じられたが、飛雄馬のようには格好良くなかったものの、やくざ社会から手を切る手段を取ることに成功して、良かった。大学の先生も相談に乗ってやれなかったのだろうか。フィリピンの都市での家族の様子は、『なれのはて』とも通じるものがありそうだ。
怖いお兄さんがバックにいるお店だと、6000円では済まないのだろうか
2024.4.11 一部字幕 MOVIX京都
2023年の日本映画(114分、G)
原作は中島弘象の同名新書
フィリピン・パブ嬢の実態を調査しようと考えた大学院生がトラブルに巻き込まれる様子を描いたヒューマンコメディ
監督は白羽弥仁
脚本は大河内聡
物語の舞台は、2013年の日本の愛知県
中部大学の国際関係学科の大学院に進んだ中島翔太(前田航基)は、論文のテーマに「フィリピン・パブ嬢の実態調査」を選んだ
教授の池内(田中美里)は「面白い」と評価し、翔太はパブ嬢にコンタクトを取り、話を聞くためにパブにいくことになった
パブ嬢のマリア(Uchiyama Lerma)は「MOON RIVER」というお店に彼を連れて行き、ジャネット(Ramos Marjore)が翔太の接客をすることになった
そこにはパブ常連のシバタ(近藤芳正)もいて、翔太は「同世代の人から話を聞きたい」と思って、「もっと、若い子はいませんか?」と失礼なことを言い始めてしまう
そこでシバタは「ミズキ(Raine Dione)」を呼び出して、彼女が接客に就くことになった
シバタは「今度来るときは俺の名前を出せ」と言って去り、翔太の初回の調査は終わりを告げた
別の日、再び繁華街を訪れた翔太は、客引き(Mark Anthony Viray)に声を掛けられ、「シバタ」の名前を出す
すると彼は、「マリポーザ」という店に彼を連れて行き、そこでミカ(一宮レイゼル)という少し年上の女性と出会うことができたのである
物語は、ミカに惚れ込んだ翔太が「店の外で会う」ことになって、さらにのめり込んでいく様子が描かれていく
ミカには偽装結婚の相手・小久保(仁科貴)がいて、マネージャーの李(飯島珠奈)が目を光らせているが、友人のアキ(ステファニー・アリアン)の部屋を借りて密会を繰り返していく
だが、ミカは正直にアリスママ(浦浜アリサ)に翔太との関係を伝えていて、そして会長(津田寛治)は「ある選択」を迫るのである
論文がどうなったのかは正直なところわからないが、書籍になったぐらいなのでちゃんと完成させたのだと思う
その内容に関しては未読だが、ここまでコミカルな物語というものではないのだろう
映画がエンタメに振り切っていながらも、フィリピンから女性を日本に来させるシステムなども説明していく
そこまで真新しいネタではないものの、合法でシステムを作るのは彼らの領域なので、そのさわりにタッチした、という感じになっている
ガチでやばいカラクリは映画にはできないので、既知で軽めのテイストでミカたちの出自を描くことになったのは英断なのだと思う
いずれにせよ、軽めでいてスリリングで、オチもなかなか巧妙で面白い作品だった
翔太とミカがいつの時点で本気になったのかは分かりにくかったが、このあたりはフィリピンの女性の貞操観念とか、恋愛観というものが分からないので「こんな感じなのかな」と捉えるしかないと思う
シバタのような人間は結構いると思うが、彼が言う「異性から好きだと言われない日本人男性に対する訴求効果」と言うものは確かに存在するので、そこまで高くないお金でその満足が得られるのは良いことかもしれない
願わくば、中間搾取がなく、健全に彼女たちが稼げて、もっと多くのお金を母国に送ることができるのならば良いのかなと思った
フィリピンパブ嬢とロマンス
映画『フィリピンパブ嬢の社会学』豊かな国日本に出稼ぎに来る女性たち。知っているようで、知らない彼女たちの本音。そんな?の部分を探求する一人の大学生。ほぼ実話だそうですが、国も違えば習慣も違う、いろんな苦難を乗り越えて若い二人の進む道はいかに。
素朴な人間が珍しい時代
大学の論文に選んだのは、フィリピンパブ嬢。
なぜ彼女たちは、日本に来るのか。
なぜ、風俗の世界で働くのか。
そんな素朴な疑問から始まる映画。
主人公の大学生は、あくまで、フィリピン嬢を一人の人間としてみている。
当たり前のことなんですが。
風俗で働く彼女達を色眼鏡でみてはいないでしょうか。
あくまで、男性にとって都合の良い対象としか見ていないのでは。
彼女たちは、一体どんな人なんだろう。
そんな素朴な疑問がいい。
フィリピンパブ嬢という立場。
案の定、大学生とパブ嬢は恋に落ち。
結婚までの苦難の道が控えている。
そう、フィリピンパブでの疑似恋愛まではOKなんですが。
そこから先は、いろいろと。
彼女達は、パブ経営者と契約があるわけで。
そこには、反社も関わってくるし。
そう、恋愛はご法度なんです。
彼女達には、それぞれ経費というものがかかっているわけで。
そう、人身売買とまではいきませんが。
とにかく勝手なことはできないわけで。
そんな二人が、どう苦難を超えてゴールするか。
映画を見てのお楽しみとなります。
お国が違えば、いろいろと
そう、好き嫌いまでは問題ないのですが。
その先結婚となると。
フィリピン嬢に惚れる日本人男性。
これ、なんとなくわかります。
とにかく彼女達は、明るくて、ポジティブで、楽観的で。
日本人女性にはないタイプ。
では、いざ結婚となると。
そう相手の家族とも上手くやらないと。
フィリピン嬢の一家を尋ねる下りが面白い。
とにかく家族、親族を大事にする。
フィリピンの家族は、彼女の仕送りで豪邸を建てノンビリと生活。
帰郷した、彼女にお小遣いのおねだり。
彼女もまんざらでなく。
まあいいんだか、悪いんだか。
親族のきずな
日本では、ほぼ死語になった感があるんですが。
フィリピンでは、まだまだ。
結局社会制度が、脆弱だから、なにかあると親族同士助けあうとなるんでしょうね。
やがて、社会が豊かになり社会制度が充実すると、このつながりは希薄になると。
日本だってかつては、親戚同士の絆が強かったのですが。
では、フィリピンはどうかというと。
経済発展は、目覚ましいものがあるよですが。
他のASEAN諸国を見てもわかるように。
社会が、ある程度その基盤をつくり社会制度の充実まではたどり着けなかったというのが現実では。
発展の速度も早かったけど。
そのぶん、安定の時期も短く。
ですから、我々日本人は、恵まれていると。
高度成長期から、社会の基盤作り、各家庭の貯蓄まで時間的余裕があったわけですから。
今後、アジアの隣人たちとのお付き合いは、どうなるのでしょうか。
ドリンク頼んでいいですか〜って言われて断れるわけがない
昔フィリピンパブに何回か行った。その当時は嬢たちはダンサーやシンガーなどのタレントと名乗っていた。タレントビザだ。女房に娘3人いるのにハマったやつがいて、閉店までねばり、女の子のねぐらまで押しかけたが、鉄の扉の寮の前で追い返された。彼女たちは寝る間を惜しんで働いているので、とうとうキレられたらしい。
スペイン王朝の血を引いているとおぼしき綺麗な娘は十人にひとりいるかいないかだったな。スタイルは千差万別だったけど、それはそれで楽しかった。
常連のお客はほとんど中小企業のシャチョーさんたち。同伴出勤が彼女たちのステイタスでもあった。
ドリンク頼んでいいですか〜
って言われて、断れるわけがない。
フィリピン嬢の経済学だった。
ショウタが他人の離婚届にサインする場面がよくわからなかった。
なにを言いたい映画なのかイマイチ疑問。
自慢か❓
シバタ役が朝ドラブギウギのマネージャー役の近藤芳正でぴったしだった。川谷拓三の息子の仁科貴のセリフがほとんどなかったな。映画ONODAで小野田さん役もやった津田寛治は信じられないぐらいとても立派ないい人だった。
大学院でこの修士論文を許可するユルユル担当教官役の田中美里のワンピースが派手すぎる💢ハワイアンセンターか❗
フィリピン人は明るく逞しい
ファーストデーということで有り難く
1,000円で鑑賞できました。
満席に近かったと思いますが9割は男性(おじさま)
だったと思います。
上映後は白羽監督とゲストのトークショーも‼︎
ミカを演じた一宮レイゼルさんは150人の中から
オーディションで見つけたとか。一般の方らしいです。とても可愛い方でした。
近年ではフィリピンパブ自体が減っているそうで
働く方も年齢が高め、お客様も高齢者が多く
もはや介護のような場だと仰っていました。
定食もメニューにあるとか(興味深い)
偽装結婚や望まない妊娠など日本で働くフィリピン女性の実態を前田航基君が演じる翔太が大学の論文を書く事を通じて教えてくれます。
お金がなくても家族第一で楽しく暮らし、
なんとかなる精神はフィリピン人ならではですね。
面白かった!
エロはありません、念のため。
何が言いたいのかわからなかった。原作者はたまたまラッキーだった話し。
社会の闇に触れる題材でありながら、ほんわかハッピー路線でサザエさんみたいであることに違和感があり、何を言いたいのか分からなかった。
幸いなことに、放映後に原作者に直接に聞くことができたが
原作者からは「本当にそう感じたから」という回答であった。
もしこのお店が歌舞伎町だったらどうなっていただろうか?
女性やその家族が悪人だったら?
原作者はラッキーな境遇であったに他ならない。
この映画を見て「意外といけるじゃん」と水商売の女性に手を出す男性が増えないことを祈るばかりです。
というような気付きを与えてくれたので2点のところを0.5点加算させていただきました。
ドンパパ美味いよね!
2014年愛知県春日井で巻き起こる大学院生とフィリピンパブで働く女性との恋愛の話。
同年代のフィリピン人女性の実態調査という修士論文を書く為にフィリピンパブに行く様になった大学院生翔太が、怪しいパロパロおやじシバタに口を利いて貰った店で、来日して約1年の女性ミカと知り合い始まっていくストーリー。
ビザや来日に纏わるエピソードや、フィリピン人家族の生活の仕方みたいなものは、フィリピン人女性と結婚している友人から聞いたことがあるものと比べたら、生々しさが足りないレベルではあったし、寧ろ随分トントン拍子な印象もあったけれど、本人達にしたらなかなか重い、ちょっと変わった障壁を乗り越えて行く恋愛物語でなかなか面白かった。
で…シバタは?
サボテン🌵キーチェーン。春日井市は「サボテンのまち」なんです
何回も見た映画館の出入口の前にある、今作のロケ地ガイドの巨大POP。すごく気になる。特に春日井市には用事はないのに。
どこまで脚色されているのかは分からないが、偽装結婚やあちらの人たちが出てくる。しかし、原作者が地元という事で何回も舞台挨拶も有り(今回は違うが)、リアル感が増す。ロケ地も春日井、名古屋だけでなくフィリピンマニラロケも有り、低予算ながら頑張っている。
すごく不安なサイドカーがついたバイクタクシー。中層の彼女の家のちょっと先には高級住宅、すぐそこに下層のバラック小屋。3世代どころか親戚も一緒に住む大家族。みんなにお土産、カップラーメンとチョコ。金をたかる親、足りないと追加要求。短いながらリアルなフィリピンが描かれる。
地元企業も協賛してくれている。映画館のAD広告で元大関栃ノ心が出ている企業の会社説明会で寝るな。でも「面接でフィリピンパブを力説して、いつも引かれる」と力説するガッツは立派。
彼女は「大丈夫だよ、何とかなるよ」。
私も楽観主義の方だが、さすがに今回はねぇ〜。警察や入管だけでなく、あちらの人もいるわけだから。作者はそれを乗り越えて。立派だね。
クレジットまで見てね。作者の今を。
鑑賞マナーとは?
予想に反して良作でした。
フィリピンパブを巡る状況は、20年程前のアメリカ軍基地撤退の煽りでタレントビザが発給されなくなり、現在のファミリービザによる来日になりました。そこら辺の事情を包み隠さずに撮られていたのが素晴らしかったです。
元々はスペイン領だったフィリピンは、常に搾取されたり盗られたりする歴史があり、今この瞬間を最大限に楽しむ事が国民性です。
享楽的に生きてる様に見えるかもしれませんが、あれこそがフィリピン人のライフハックであり最大の武器です。
政治活動をするわけでもなく、悪さをするわけでもない。
陽気暮らしの裏に隠した辛さを見せないメンタリティは尊敬します。
この映画は中部大学と春日井市が全面協力して制作されました。
なので春日井市の各所でロケが行われており、馴染のある商店街の店舗や公園などが随所に出てきます。
上映中すごく凄く残念だったのは、隣席の夫婦の旦那さんが知ってる店舗や箇所が出るたびにあーでもない、こーでもないと解説じみた事を発声されて、こちらとしては集中したいのに邪魔をされて正直不愉快でした。
里帰りのシーンで「フィリピンは男が働かんのが当たり前なんだわ〜」とこきおろしてましたが、他人の行状をとやかく言う前に自分自身が最低限の鑑賞マナーを身につけるべきです。
意外とお似合いの「ミカと翔太」。
地元が舞台のご当地映画であったので、半ば冷やかし気分で見に行った。地元のPRにもなっているし、内容もなかなか良かった。
翔太とミカの波乱にとんだ恋愛が面白い。フィリピンパブを大学院の研究論文テーマにしたことで、思いもかけない展開になっていく。まさかフィリピンパブ嬢と結婚することになるとは、思いもしなかっただろう。人生は不思議な縁でつながっているのを実感する。お金がないのに研究のためにはパブに通わなければならない。ミカの積極的な営業に早々に後悔し始める様子がおかしい。しかしながら、パブ嬢の過酷な労働環境や、ヤクザが裏にいるという危ない経営を知りながら、どんどん深みにはまっていくように見える。警察にも実態を聞きに行ったりするが、周りからは相当危なっかしく見えたことだろう。しかし研究対象と割り切っているからか、翔太に動揺する所はない。貧乏学生なのに、何かと偏見の目で見られがちなフィリピンパブを研究テーマにするくらいだから、柔軟な発想と何事も広く受け入れる度量があるようだ。前田航基はそんな動じない(?)男を堂々と演じている。
フィリピン人の魅力は、その南国的な明るさであり前向きで逞しい生き方にあるのかもしれない。それがフィリピンパブの楽しさにつながりミカの魅力になっている。ミカ役の一宮レイゼルは可愛らしいだけではなく、逞しさもしっかり演じていた。とても魅力的な女優さんである。積極的なミカに押されて流されているようにも見える翔太だが、結婚を決めてからはしっかり地に足をつけた。研究がなかったら出会うはずのなかった二人だが、こうなると運命的なものも感じてしまう。
好感の持てるミカと翔太が家族になり、日本とフィリピンの文化の違いを超えた交流がありとても気持ちの良い作品になった。
めっちゃ良かったです。
オンライン試写会で拝見しました。タイトルを見たら堅苦しく感じるかもしれませんが、日本人男性とフィリピン人女性のラブ・ストーリーです。前田航基さんという俳優さんを主演に据えたことからと一宮レイゼルさんの初々しい演技からくる等身大の恋人像がめっちゃ良かったです。また、在日フィリピン人の方々の生活や文化にも触れられており、異文化の方々に対するものの考え方が変わりました。是非とも大スクリーンで見てみたいものです。
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