「嫌われ者を応援できる、コメディ仕立てのディザスター映画」奈落のマイホーム 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
嫌われ者を応援できる、コメディ仕立てのディザスター映画
まず映画の前半で応援したくなるようなキャラが一切出て来ないのがスゴイ。普通なら映画の主人公にしたくないような小市民だちがベタなコメディを繰り広げてい、マンションまるごと地下500mに陥没すると、今度は彼ら全員が「応援したくなる人たち」に反転するのがスゴイ。しかもとてつもない勇気や超人的な活躍で盛り上げるのではなく、あくまでも庶民レベルを守り通しつつ、緊急事態の打開へと結びつける。パッケージは気軽に観られるディザスターエンタメなのだが、作り手の楽な方向に逃げない胆力みたいなものを感じた。
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