「個人的には11月2週の対抗作かな。迷ったらぜひ劇場へ。」奈落のマイホーム yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
個人的には11月2週の対抗作かな。迷ったらぜひ劇場へ。
今年324本目(合計599本目/今月(2022年11月度)11本目)。
今週は「すずめの戸締り」が押し押しで来ているので、公開されている映画が「正当に」評価されないのではないか…と危惧している一人です。
そうならないように、「ある程度は配慮するが」他の作品がほとんど見られないようなほど詰めるのは…。どうなのだろう…。
といっても、ここでその話をしても仕方がないので。
さてさて、こちらの作品。
まぁ、「ローンを組んで返していく」といいつつ穴の中に落ちてしまうので、(日本民法でいう)抵当権の扱いはどうするんだとか、この手抜き工事した会社は訴えられないの?とか何とかという論点は出るんですが、この映画、コメディに大半寄せたほうでそういった法律ワードは一切飛んでこないです。まぁ飛ばさないのにこっちが(積極的に)飛ばすのもどうかなと思うので、法律上怪しいかなぁという点は「基本的には」飛ばします(明確に説明不足等は別として)。
まぁ正直、「すずめ~」に押されて本数が少ないのがさみしいところです。良い作品なのにね。
借金もしてやっと購入した家は実は欠陥工事で作られていたもので日に日にあっちこっち地割れができるようになりました。ある日、耐えきれなくなったのか穴ができてそこに「マイホーム」ごと落ちてしまう、という「んなネタな事象なわけないだろ」と思いつつ、(他の方がふれられていた)日本の博多の例の事件の写真をみて「あるのかなぁ」…と思ったり、いろいろ。
さてさて、そんな中では基本的に「動かず救助を待つ」のが普通ですが、人というのはどうしても動かないと我慢ができないようで。あちらこちら移動しているんですよね。そのため、もともと穴におちたときの「角度」が好条件だったのに悪化してしまい、さらに状況がおかしくなってしまいます。
この穴は重さに耐えきれなくなってできた穴なので自然現象の影響をもろに受けます。雨の日は雨、雪の日は雪であるように、です。また、一度は警察が探索を試みますがあまり良い結果ではなかったこと、また、どうも「当座をしのげそうなほどの食べ物」が地下側にあまりなかったことなどもあって、「この救助劇、どうなる?」という趣旨の映画です。
実はいろいろなところにヒント描写があり、このヒント描写をどこまで拾えるかが大きいかなというところです。結構小さい(小さくうつっている、扱いが少ない)ヒントがこっそりあとからの「すごいヒントでした」ということもありますので、見るときには細かい点細かい点に全部着目しましょう。
やっぱりどうやって最終的に脱出したのか…とかはやっぱりネタバレになっちゃいますよね。
この映画は「サバイバルスリラーもの」という扱いのようですが、「緊急事態においては人は助け合って生きていかなきゃいけない、我慢しあえることは我慢して救助を待たなきゃいけない」というよく言われることをちゃんと(リアルで大地震など、ここまで極端ではないにせよ、起きたら)実行できますか?という意味においては、若干の「教育色」も感じたくらいです。
今週の韓国映画の中では一押しできるかなというところです。
ストーリーの展開がわかりやすいので、韓国映画がはじめて、数回という方にもおすすめできます。
減点対象は特に見出しにくいので、フルスコアにしています。
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(▼参考/映画内で「119番!」といっているところ)
・ この部分は日本、韓国共通の番号です(つまり、消防救急が来る)。一方、110といえば日本では「警察」ですが、韓国の「警察」は112番です。
そして韓国には「子供・お年寄りの虐待を発見したときの相談先」が110番なのです。
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