「ヤるか、ヤられるか」エンパイア・オブ・ライト ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤるか、ヤられるか
話題作多めの23日公開の中で今作は尺的にも短いですし、映画館を舞台にした作品は面白いだろうという感じでざっくりとしたあらすじだけ読んで鑑賞。
まぁ…面白くはなかったです…。心に来る人には来るんだろうなと思いましたが、1から10まで乗れない映画は久しぶりでした。
80年代のイギリスを舞台にして、人種差別が色濃く残っている背景のもとに物語は進行していきますが、どうにも人種を大々的にテーマに押し出す作品は苦手で、暴動で殴る蹴るされますが、現代ではある程度解消されている問題をわざわざ映画で焚き付けなくても…と思ってしまいました。それを除いても映画館の良さがあるようには思えず、日本とは微妙に違うスタイルの映画館だったのも地味に共感できなかったです。クソみたいな常連が面倒というのはめちゃくちゃ共感しましたが笑
性行為のシーンも無駄に多かったのがノイズになっていました。支配人のすけべジジイがしょっちゅうそういう行為に事を運びますし、ヒラリーがスティーヴンにそういう行為を持ちかけるシーンも結構な頻度で挟まれるので観ていて気持ちの良いものではありませんでした。
ヒラリーが情緒不安定な行動を取るのも痛々しかったです。突然キレ散らかしたり、あやふやな行動をしたり、プレミア上映の挨拶を勝手に行ったり、助けに来たスティーヴンを邪険に扱ったり、また発狂したり、発言もぶっきらぼうなものが多かったりと、彼女が登場する後半のシーンは観ていてキツいものがありました。
良いところはロケーションの美しさ。海岸だったり年越しの瞬間の花火だったり、映像の美しさが滲み出ていました。
イニシェリン島が個人的にヒットしたので、今年のアカデミー関連作品とは相性が良いなと思っていましたが、エブエブと今作が見事に空振ったので不安は増していくばかりです。なんとか期待通りの面白さがある作品を…。
鑑賞日 2/24
鑑賞時間 12:20〜14:30
座席 H-4