「もう少し…」ファミリア KEIさんの映画レビュー(感想・評価)
もう少し…
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深みがほしかった。団地には多くのブラジル移民が住み、コミュニティを形成している。ジャパニーズドリームを夢見て来日したが、リーマンショックで雇用は止められ、子供達は学校にも行けない。貧困でスラム化していく。こんな地方都市、街は今の日本には幾つあるだろう。日本人住民とも文化が異なり、上手くいってないのもニュースで聞く。移民たちに妻娘を交通事故によって殺された半グレリーダーを描いたのも、単なるブラジル人嫌いとさせない背景はあった。テロリストによって殺された息子は国も文化も異なる人と結婚し、映画のテーマである家族を描いていた。全編通して役所広司の名演も光った。しかし、ラストの半グレに力ずくで向かっていく終わらせ方は単純で勿体なかった。
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