サポート・ザ・ガールズのレビュー・感想・評価
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【スポーツバーのマネージャーの黒人女性が、人種差別、女性への偏見を乗り越え仲間達と立ち向かう姿を描いた小品。】
■スポーツバーでマネジャーを務めるリサ(レジーナ・ホール)は、高圧的で人種差別を行うオーナー、カビー(ジェームズ・レグロス)や女性従業員に嫌がらせやセクハラをする客に頭を悩ませていた。
ある日、リサは暴力的な彼氏と裁判沙汰になっている店員・シャイナ(ジャナ・クレイマー)のために、募金活動を開始するが、それが原因で首になってしまう。
◆感想
・今作を観ていると、女性達の立場の弱さが浮き彫りになるが、それが決して陰惨なムードにならずに、逆にリサ達の部下の女性達が、彼女に感謝している様を、コミカルに描いている点が良いと思う。
<主人公・リサを演じたレジーナ・ホールってこんなに良い役者だったかな、と思わせる辛い立場にあっても笑顔を欠かさずに、自身の運命を受け入れて、仲間の女性達と屋上で酒を飲むシーンは何だか、良かったな。
重いテーマを、軽やかに映像化した製作陣の手腕もナカナカな作品である。>
「叫んだ」だけだとしても
この作品と前後してガールズエンパワメントに絡みのある映画をいくつか観たのもあって、本作でもそのことについて考えを巡らせた。女性の主権回復についてだ。
もちろんそのような要素はあったけれど、実際はそこまで突き抜けていない。もっと小さく、フェミニズム的にはもっと手前の、なんなら単なるシスターフッド的な要素しかなかったと言えるかもしれない。
更に突き詰めるならば「叫んだ」だけしかしていない。
しかし、この「叫び」はそのに至るまでも含めてとても力強い。
闘った。負けた。叫んだ。叫びすらあげられない多くの人に勇気を与える作品に見えた。
蛇足だけど、作中に登場する警官がまともな人で、まともに職務を全うしていてなんだかびっくりした。
アメリカ映画でまともな警官は珍しい。
あとは、メイシーが面白くて魅力的なキャラクターで良かった。メイシーは有能。
疲れる
Calm Down♥テーマはそれだけ。
テーマは1つ。Calm Down
雑に最初の導入部は描かれている。人間関係が全く分からない。様だが、そんな事はどうでも良いと分かって来る。
要は、コンフューズする彼女の姿だけ追えば良し。
男どもは元弁護士の老人でも、若い物理的女性には興味ある。また、典型的な男性のスポーツであるボクシングの勝敗に、この酒場でワイワイ騒ぐ。肝心な場面が見られず、地団太踏む髭面男の虚しさが分かる。結局はアリ対猪木の様な試合が笑わせる。つまり、『そんなに見たけりゃ家で見ろ』となる。
つれづれなるままにひぐらしバーで仕事して、安月給で生活をしなければならない貧困なるアメリカ経済を思い切り皮肉ったのだと思う。
アメリカには実際にこんな男たちいるし、さらにクスリと拳銃が加わる。だから、あのクラッカーは嫌味そのもの。ものすごく良い。
もっとも、アメリカにはロスアンゼルスに一回行っただけだが。
"Whammies Girls"
三谷幸喜作品なりのハチャメチャから、ウーマンドラマ
「車が走る音が好き」
シスターフッドもの作品であり、そして何より現場責任者のお仕事作品ともいえるプロットである
そして今作のキモは、誰かを"正義"として崇め立てるカタルシスは一切無く、主人公も含めてその全てが"脛に疵持つ"一筋縄では行かない登場人物のオンパレードである 要は転んでもただでは起きない強かさをキッチリ描くという点に於いて、勿論感情移入は出来ないが、但しその不貞不貞しさをカラッとしたアメリカのハイウェイ近郊の気候と重ねた様な粗っぽい画質と共にスクリーンに映し出す造りである
なので、ストーリーエンドの構成には賛否両論があるのは致し方ないが、しかし今作はその現実を淡々と描く事にフォーカスされているであろうことなので、ハッピーエンドには終わらせないビターな印象に、観客へのメッセージ性を突きつけてくる 曰わく「こんな出口の見えないハイウェイのような入組んだ複雑さを作り出した人類はそれいいの?」と・・・ その全てが合理性を突き詰めれば、どんどん人間は排除され、そして残ったのはロボットだけ ハートシールを剥がしまくるのは感情を消し去るメタファー 或る意味、ディストピア作品としても読み解けるかもしれない内容である
そんな中、唯一自分が寄り添える人間が、主人公の夫 あの男の気持が痛いほど理解出来るのは自分以外にいない筈だ エンドロール後の、あの声だけの台詞は、あの夫なのだろうか・・・ 何方かご存じの方教えて下さい
アリーマイラブ好きなので。
主演のレジーナホールはアリーマイラブのコレッタリップなので、懐かしくなって見に行ったのですが、コレッタ(違う)をクビにするレイシストなオーナーが、これまたアリーマイラブのマークアルバートだったので、本当にびっくりしました。
※アリーマイラブは98-02年のアメリカのテレビドラマです。私はこのドラマが大好きなのです。
マークとコレッタはアリーマイラブの中では絡みがないのですが、嬉しくなりました。
スポーツバーのマネージャーのコレッタ(違うけど役名覚えてなくて)は、自分は離婚しそうで、店の女の子のトラブルに親身になってあげてて、なんか強盗入ってるし、スポーツバーなのに映らんテレビの対応とかもしてて、とっても有能なマルチタスカーなんだけど、どうにもこうにもうまくいかなくて、その原因がクソオーナーで、そのくそオーナーとついに決裂して仕事を辞めることになった、と言う話。
フェアではない世界で、女同士助け合って必死に生きるけど、上手にはいきまへん。でも、それでも生きていくねん!という感じですかね。
転職面接先の屋上で、一緒に店を辞めた女の子たちと叫ぶラストは、唐突でありながら爽やかでもありました。
趣旨がわからないわけではないのだけど…。
今年2本目(合計655本目/今月(2023年1月度)2本目)。
タイトル等からは、いわゆるフェミニズム思想が映画の中で描かれているのだろう、ということはわかりますが、それ以外のこと(人種のこと等)も出てきます。もっとも、映画としては完全に娯楽映画になっており、換言すれば「学習映画」のカテゴリではないようであるため、いかに多くの知識(ここでは、一般的な差別に何があるか…といったこと)を知っているかが理解のカギになります。映画自体90分という事情もあるので、他の方もあるので、エンディングにいたるまでの「道筋」に至る「のみ」で、ほかの「脱線」的なことがほとんど存在しないため(その関係では、「趣旨がよくわからない」方向にはならない)、「わかりやすい」一方で、「伝えようとすることがわかりにくいと理解全体で混乱する」パターンです。
この映画はどちらかというとこのパターン、つまり「伝えたいことはわかるのだが、時間の関係で90分では難しかったのでは…」というところにすぎます。スポーツテレビバー?に勤務していて、試合の日に中継をするはずであろう時間帯にいきなりテレビが故障して客が怒り出す…のは当然なものの、このシーンも「いっても仕方がないのに文句ばかりいっている」だけで、90分という時間ではこれさえもったいないです。
結局、
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(減点0.3/90分の映画の中に詰め込むテーマが多すぎ)
・ 男女同権思想、人種による差別反対…などいろいろな考え方がありますが、それを90分で伝えるのはやはり難しいんじゃないかな…というところです。映画ではいろいろ頑張ったのだろうという点は見当たりますが、ぶちっと切れていて「一応、扱っているものは扱っているが、どう決着したのか描写がないかうまく描写をごまかしている」ところなども多く、「ちょっと量に対して90分では難しかったのでは…」というところです。
ただ、幹となる部分の思想、つまり、「男女同権思想」については明確に感じることができましたので、指摘としては「ほかにも入れることは構わないが、90分で全部入れることを考慮するとき、明らかによくわからないセリフ等がある」という点でしょう。
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…です。
疑問
これだけ問題があったら大変
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