「すっげええええええええ!!!!!!!!!」劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 CBさんの映画レビュー(感想・評価)
すっげええええええええ!!!!!!!!!
春高バレー3回戦のたった1試合を、85分で描き続ける映画。その合間合間に、回想シーンを交えながら。
戦争訓練の名残としてのスポーツ観、「対戦相手を敵と思え。親の仇と考えてぶっ殺すつもりでやってこい」 をようやく脱し、選手が 「相手をリスペクトして闘いました」 と言える時代までたどり着いたことは本当に素晴らしいと思っている。ただ、「リスペクト」は相手と少し離れている感じ。そしてこの作品は、「リスペクト」 という言葉で隠れ気味になってしまっている要素、一言で言うなら 「お前、スゲーじゃん」 という感覚。競うこと=遊ぶこと=友情を深めていくこと。それをフルに、これでもかこれでもかと観せてくれる!!感じさせてくれる!!俺は、映画の後半、つまりほぼ40分間、自分の心の中からあふれ出てくるその思いで涙が止まらなかった。なんとも言えず、爽やかな涙。 「対戦相手ではあるが友人でもある」 という、誰でもその感覚の片鱗は知っているのに忘れがちなことを思い出しながら流す涙。
この映画はそうしたことを言葉で伝えてくるのではない。絵、セリフ、そして体育館の床に鳴るシューズの音、そこに描かれるバレーボールを通して、観ている俺たち自身の心にいつのまにかそういう言葉が浮かんでいる。そういう言葉の水先案内人をしてくれる感覚。そう、これこそが、映画だ!! 登場人物たちにセリフで語らせるのではなく、疑似体験した俺たちの心が、共通の言葉を生み出すことを導いてくれる映画! いや、すげぇ~!!
俺、ちばあきお作の「キャプテン」 が大好きなのだけれど、また、青春スポーツ映画では「ちはやふる」がNO.1だと思っているのだけれど、それらと肩を並べる大傑作を観られて、本当に幸せだ。あ~、映画ってやっぱ楽しい!!!
俺、2か月前までは「ハイキュー!!」の素人だった。でもなんか「ゴミ捨て場の決戦」は観なきゃいけない気がした、そこから、Netflixにあった4作、「終わりと始まり」「勝者と敗者」、「才能とセンス」、「コンセプトの戦い」 を、くそ忙しい時期と重なってしまったが、暇を見つけては、観ていった。自分でも頑張ったと思うが、実はそれだけ「ハイキュー!!」が面白かったともいえる。しかし、俺にとってはあくまで「ゴミ捨て場の決戦」を観るための事前準備だ、そして結果として、この準備をしたことは大正解、自分をほめたい!!観てなかったら、ここまでは楽しめなかったと思う。(頑張ってよかった、と思えるところも、なんかスポーツっぽくていいんじゃない?)
翔陽と影山の成長をみることはもちろん、音駒の研磨と翔陽の関係。さらに欠かせなかったのが、残る2人の1年生、月島と山口が覚醒する背景。つまりOBチームとの練習試合〜宮城県予選、そして決勝。東京での他校との合宿。これらを知った上で、本編を観られたことはほんとうに大切なことだった。みなさんにも時間があれば、ぜひおすすめです!!
とくに、黒尾と月島の関係は、俺、かなり好きだなあ。黒尾、いかしてるよ。「づっきー、最近のバレーは、どうだい?」
そして、このゲームのラスト。息遣いと研磨のモノローグだけの5分! これは、スラムダンクの「無音の30秒」 に匹敵すると感じた印象的なシーン。「苦しい。しんどい。終わらないでほしい」 という言葉に込められた、「お前、スゲーじゃん」という感覚!! そしてまたその最後も、俺には傑作と感じた。そうなんだよ、試合の最後って、素晴らしいエースとかで決まるわけじゃないんだよ。このエンディングが、また「競うこと=遊ぶこと=友情を深めていくこと」 を体現してるよね。ぜひ観てほしい。
P.S.
俺は、正直、「これで終わりでいいんじゃないの?」と思っている。かなり思っている。俺が行なってきた ”「ゴミ捨て場の決戦」を観るための旅" の終着地点として、申し分のないものを観たのだから当然だ。でも一方で、そう感じてしまうのは、俺が「ハイキュー!!」初心者だからだとも思う。後編。俺が全く知らない選手たちとの闘いは、あらためて俺に驚くほどの感銘を与えてくれるような気がするやはり。後編もまた、観に行こっと!
おまけ1:ネタバレ
研磨のセリフ 「黒尾、俺にバレーボール教えてくれて、ありがと」
おまけ2
超攻撃的な烏野と守備的な音駒だが、実は同じ。粘ってるのが、地上か空中かの違いだけ。
でも空中のが辛いよね。
時としていちばん辛く見える道が、一番楽な時もある。
空中のカラスと地上のネコという対比だったとは、本作観るまで気づかなかったよ。お恥ずかしい。
おまけ3
畏怖より、興味と尊敬。名言なり。
真夜中に今晩は。
最近、多くの方に共感やコメントを頂くのですが、8割がたが、夜中や、昼の勤務中に頂きます。(働いていないの?)
皆様、ご定年を迎えられたのか、自分の都合でバンバンコメントを頂きますが,【私はバリバリのサラリーマンです。忙しいです。】
相手の事情を鑑みて頂きたいですし,理解不能なのは、私の評価が4.0なのに自身の評点が0.5なのに共感してくる貴方ですよ!!では。