「楽しみにしていました。」劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 IKASAさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0楽しみにしていました。

2024年2月18日
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鑑賞方法:映画館

原作、テレビアニメシリーズ、映画、舞台等も履修しています。

映画が決まったときの「え、そんな尺で大丈夫?」の不安を私は最後まで払拭できませんでした。
見終わったあとの満足感は正直なかった。

いいシーンたくさんあった。
映像ならではの視点や角度、臨場感のある映像もあった。
ただ「見せ場」「気合い」が入ったシーンと、それ以外の差がやっぱり映画クオリティではない。
「見せ場のみ」いい作画をするなら今までのテレビアニメシリーズと変わりない。
テレビアニメ1〜3期はとても好みでした。
4期の崩壊ほどではないにしろ、全体の作画としては私はもっと頑張って欲しかったという印象。
原作で号泣した楽しみにしていたシーン、その「見せ場」カウントではなかったのか流れた時すごくがっかりした。
制作側としては気合いが入ったシーンだったのかもしれないけど....あくまで私はそう感じたってだけで。
「見せ場」はそうとしてわかりやすい所に関しては作画は満点だった。
そのクオリティを85分維持して欲しかった

脚本は1時間半という枠で、原作に忠実によくまとまっているといえばそうだが、内容が薄すぎる。
要点だけを押さえたキレイな箇条書き、て感じでそのシーンに移入できるまでのプロセスがない。1時間半なのでしょうがないといえばしょうがないのかもしれない。
原作読んでいればそのシーンの熱さが理解できて解像度も高いのでしょうが「このエピソードは入れておこ」感が拭えない。
些細なやり取りや言葉でも劇的に感動したりできるのがハイキューのいいところなのに雑に扱われてるような気がしました。
凝縮された、というより簡素化。
声優さんたちはとても熱いお芝居をされているのに、突然そのシーンに入ったような感覚で感情移入しにくくて本当にもったいないなと感じた

研磨視点での物語になっているため、点数や勝ち負けには拘らないという意図での作りになっているのは理解できますがそれにしても試合シーンをカットしすぎ。
1時間半あるうち回想や試合以外のシーンで(実際わかりませんが)30分くらいあったとして実質1時間程度?で3セット。
実際の試合より短い。
「終わってほしくない」「楽しい」んじゃないの?その終わってほしくない試合はどこ?楽しさはどこ??
回想でいちいち試合の流れが止まるのも、イマイチ白熱できない
視点やカメラワークが凝ってた部分もあって「迫力がある」のはわかるけどその一部分だけ。
研磨vs翔陽がメインのような感じですが、烏野vs音駒が見たかったんだけどな
他の選手たちも全部含めて「約束の地」なんじゃないの?「ゴミ捨て場」なんじゃないの?
音駒戦はもうアニメではないのに。これで終わりだなんて....

公開とても楽しみにしていました。どの試合よりもゴミ捨て場の決戦を映像と音楽と声で大スクリーンで見たかった。
始まる前から緊張して、絶対泣くと思いハンカチ握りしめて初日に行きました。

一粒も涙出なかった。
あっけなかった。
終わったあと呆然として、帰ってから「あ、これで終わりか」という虚しさと喪失感で涙が出ました。
見終わったあと「良かった」のひと言が言えず、待ち望んでいた試合の幕切れ。

テレビアニメが上とか下とか言うわけではないけど
箇条書きにしたダイジェスト版より、どこも削るとこがなかったから全部入れたっていう泥臭い書き方でいいから長尺で全選手丁寧に描いて欲しかった。
白鳥沢や稲荷崎のように1クールでもいいから全選手にスポット当てて欲しかった
(研磨と黒尾が嫌いなわけじゃないむしろ大好き)
3ヶ月毎週楽しみにして「終わりたくない!楽しい!ずっと続けばいいのに」をみんなで共感と共有できるシリーズになって欲しかった
こんな短時間でさらっと流されるような「因縁の対決」だったんだ。

多数の方が絶賛されているように私も「最高だった!」で終わりたかった
あれで良いと満足したかった
良いと思いたかったのに悔しくてしょうがない。
これでいいと思えなかった私の感性がダメなのかもしれない
期待していたものではなくて「こうして欲しかった」ばかりのただのこじらせ

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IKASA