FALL フォールのレビュー・感想・評価
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ものすごい臨場感とスリルがあった!
空の孤島で極限状態に 置かれたときにみせる人間の強さ
極限状態に置かれたとき、人間はどうサバイバルするのか?このようなテーマの作品は結構多いと思いますが、本作は一味変えてきてますね。陸の孤島、海の孤島はあれど、“空の孤島”はなかなか少ないのでは?本作は地上600mの古びた鉄塔の頂上に取り残された2人の女性の生き残りを賭けた戦いを描いた作品です。
主人公のベッキーはフリークライミング中に旦那のダンを事故で失い、1年近く立ち直れずにいた。自殺まで考えた時、スリル動画を製作する友人のハンターから電話が鳴る。それは立ち直らせるために地上600mに達する老朽化した電波塔の頂上へ登って撮影する企画に参加しないかというものだった。立ち直るきっかけをと思い、ハンターと一緒に鉄塔に上るベッキー。やっとの思いで頂上に昇り、お互いはしゃぎまわるが、帰る際に梯子が崩壊。2人は地上600mに取り残されてしまった・・・というストーリーです。
まず驚くべきは“高さに対する恐怖”が存分に味わえること。それも鉄塔を登っていくところから古びた梯子やゆらぐボルト、目がくらむような高所からの俯瞰。恐怖と戦うベッキーと恐怖を楽しむハンターのギャップが、観てるこっちにざわざわ感を漂わせる。
次に見応えがあったのは、梯子が落ちて取り残されたから始まるサバイバル。何もなく、広さは2畳あるかどうかで物資は非常に限られた中で知恵を絞る2人。正直序盤は「大変やなぁ」と薄く感じる程度で、高さが良い感じのスパイスとなって観る分には良いがそこまで。しかし一番の見ごたえは終盤の、生き残るために力を振り絞る姿。一度は死ぬことは考えたベッキーだったが、
極限状態に置かれて、全力で生き残ることに力を注いでいる姿に見入ってしまう。
やはり人間、いや動物の生存本能の高さはすごい。どんな脅威にも立ち止まらない姿は見応えがある。それも高さという新たな恐怖と隣り合わせで観るので、目が画面から離れない。やはり「生きたい」のだ。
それでも、まあ安直的な部分も多分にある。どう考えても違う方法があったやろ、リスクに対する手段があまりにも雑な部分や、ベッキーとハンターとの関係に「そんなんいるかー?」と蛇足に感じる展開。そこは個人的に純粋にスリラーで良かったのではないか?これがマイナスポイントなんですが、全体的には見応えあったので良しかと。
今までとは違った“孤島”で、生存本能むき出しで戦う姿は、結構グッとくるものがある。生々しい部分があるため苦手な人はいるかと思いますが、これは一見の価値アリかと。
ストーリーは若干荒い
めまいのする高さがリアルに表現できているのがすごい!
地上600メートルの高度に取り残されるサバイバル映画。
映像そのものは美しいのだが、なにをどうやったらこんなにリアルになるのかというほど怖い。手の平と足の裏に脂汗をかきながら観た。
画面のひとつひとつに緊張感がみなぎっている。
「人生はあまりにも短い。だから一瞬一瞬を大切に、人生をかみしめて生きるべきだ」というメッセージそのままに、画面から目が離せない。
主人公のベッキーはロッククライミングを楽しんでいるときに、夫のダンを落下事故で失う。これは夫がfallするというだけでなく、ベッキーの人生がまたfallする瞬間であり、タイトルとの紐づけがうまい。
ベッキーは失意の中で酒におぼれ、友人も遠ざけて、生ける屍のように暮らす。どん底まで落ちた彼女がトラウマから立ち直る物語であることがわかる。父親が心配してベッキーに連絡を取ろうとするが電話に出ない。だから父親は直接会いに来るのだが、それでもベッキーは受け入れようとしない。
1年が過ぎたころ、親友のハンターが現れる。
ハンターは冒険の様子を動画配信することで収入を得て、旅を続けているという(フォロワー6万人という設定になっている)。地上600メートルのB67テレビ塔に上るために、一緒にきてほしいというのだ。
最初は渋るベッキーだったが、ダンが言っていた「生きることを恐れるな」という言葉を思い出して、ハンターとともにテレビ塔に上ることにする。
B67テレビ塔は取り壊しが決まっている過去の遺物であるという説明があり、その頂上からダンの遺灰を撒くという目的を設定するところで、ベッキーが過去と決別するためには塔に上る必要があることが示唆される。
そして、ふたりは上りはじめるが…。
といった物語。
600メートルのテレビ塔からどうやって生還するか、というのがストーリーの軸だ。
それから、600メートルという高所でスマホの電波が届かず、他人とのつながりが断たれる。これは2022年頃、コロナの時期に断絶がキーワードになっていたから、その要素が取り入れられているのだろう。
さらにはハンターが危険行為を動画配信して収入を得ているというのも当時のトレンドで、高いところにのぼる配信者が落下事故で死亡したというニュースなどもあった。
このように時代性をうまく取り入れており、最終的には「人生を噛みしめて生きろ」という強いメッセージにつながる。
残念なのは、キャラクターが駒として使われており、人間的な深みがないところだ。いろいろとハードなシチュエーションがあるにもかかわらず、それについてはあまり掘り下げない。
また、1年間酒浸りの生活をしていたにもかかわらず、「明日テレビ塔に上ろう」と誘われてリハビリもせずに行ってしまうというのも無謀だ。
このように、突っ込みどころはいろいろあるのだが、とにかく映像がすさまじい。サバイバル映画をあまり観ないので説得力はないかもしれないが、高所恐怖症を刺激されて本当に怖かった。
このわかりやすさとリアリティが要因だと思うが、4億7,900万円の製作費で、27億円の興行収入をたたき出している。成功した低予算映画と言っていいだろう。ちなみに低予算の名作を調べたら「ロッキー」(3億円)、「アメリカン・グラフィティ」(2億円)、といったものが出てきた。
億単位の製作費がかかっている時点で、「映画はアイデアさえよければなんとか作れるものだ」とは言いにくいのだが、本作を観ているとアイデアやセンスといったものは非常に重要だと、あらためて思った。
興味をそそる雰囲気はあるけど…
かなりの恐怖とスリルを味わうことができるけど、あまりにも暑そうでヒヤッとはしない一作
ポスターからも明らかなように、超高層のタワーに挑んだクライマー二人が次々と降りかかるアクシデントを乗り越えて生還を目指す、サバイバル映画というか、長尺のアトラクション作品です。
地上約600メートルという高さが絶妙で、スカイツリーの高さやそこから見える展望を思い浮かべて、そこまで最低限の命綱だけで登っていく、ような状況です。しかも主人公(グレイス・キャロライン・カリーとバージニア・ガードナー)がアタックするのは高層ビルとかじゃなくて、半ば朽ちた細長いテレビ塔。落下の恐怖に加えて、崩落の恐怖もいや増します。
もちろん見どころは、登頂に挑む二人の高さから見る絶景、なんだけど、カメラが下に向くたびに、平衡感覚を失って、画面に吸いこまれそうな感覚に陥ります。
もちろんこの映像を十分に堪能したいのなら、できるだけ大画面での鑑賞がおすすめですが、恐怖の閾値をあっさり超えそうなので、そこまで大画面で観たいか??と思ってしまうほど。2Dならまだしも、4DX版が登場した暁には、ショック死する人も出そう!
基本的にはテレビ塔に登って、登頂部について、降りようとしたら大変な目に遭う、という展開なんだけど、途中で意外な展開があるので、そこを見逃してると話がこんがらがるかも。ちょっとこの設定いる?とは思いました。
酷暑を乗り切るために、スリル満点の本作で少しでもヒヤッとしてもらえれば……、と言いたいところですが、砂漠のような気候の描写があまりにも暑そうで(二人の皮膚も重度の日焼けでボロボロになっていく)、むしろ肌に突き刺すような暑さを体感することになるかも……。
自撮り棒の新しい活用法ね……
緊張感はホラー並み
高所がダメな人は絶対見ていられない映画ですね。あんな高所で立っていられるだけでも鳥肌が立ちました。何度となく上空からの俯瞰映像が出てくるので下手なホラーより汗かきます笑)
とまぁシチュエーションは間違いなく面白いのですがそこまでのプロセスや展開がちょっと甘くて勿体ない気がしましたね。ヒューマンドラマも取って付けた感が否めませんでした。
またどうやって解決するのかとオチをかなり期待していたのですが意外とあっさり終わってしまったのも肩すかしされたようで物足りなかったです。最後もハラハラドキドキで終わって欲しかったな。
でも設定自体は面白かったので更にパワーアップしたパート2が見たい気がします。やるなら3Dで是非。
極限の状況下でのサバイバル!
本作は、高所恐怖症の人には特に緊張感のある映画です。
極限の状況下でのサバイバルをテーマにしています。
地上600メートルのテレビ塔のクライミングに挑戦し登頂を果たした2人の女性。
しかし、その喜びは一瞬で、上り降りするための唯一の手段であった梯子が突然崩れてしまう。
助けを呼ぶ手段もなく、彼女たちは生き残るための方法を必死に探し始める。
映画のリアルな描写に釘付けにされました。
2人が直面する困難と、それに立ち向かう姿勢はとても印象的で、
彼女たちの友情や生き延びるために試行錯誤、
力を合わせてチャレンジを繰り返しているところが物語により良い深みを出していると感じました。
極限状態で自分達に何ができるのか、
1日1日をさらに大切に行動し、
今できることを全力でやる毎日を過ごしたいと改めて考えさせられた素敵な映画でした。
もうちょっとリアリティを…
観客に「こうすれば良いのに」とか「何でそんなことするの?」と思わせたら、もう登場人物は馬鹿にしか見えないし、そうなると感情移入なんか出来ない
これは作中の馬鹿なYoutuberに腹を立てているのでもなく、塔に登る違法性に文句を言いたいのでもない
あんたらクライマーでしょ?何であそことかあそこで安全確保しないの?つうか、ポールにロープ巻けば普通に降りれるよね?クライマーのスキルにない?せめてチャレンジしたら?
自分はこういうワンアイディアの作品はむしろ好きだが、その中心の部分で雑な事をされると、本当に萎える
もし「おもしろくするためには些末なこと」と言うなら、原作者が自殺するような作品を作るのはまさにそういう奴だろうし、客を馬鹿にしているとしか思えない
見てて始終タマヒュンなのは確かだし、その点については目論見通りだろう
よって星2.5
どんなホラーより怖い映画
高所恐怖症です。
まともに観られませんでした。
今まで数々のホラー映画を観てきましたが
ダントツで最恐の映画です。
観終わったあともしばらく足がすくんでいます。
よくもこんな映画を作ったもんだな、
という感想だけです。
むり。ムリ。無理。ほんと無理。
以上。
スカイハイ
FALLだけに落ちが全てなのにフックが弱い。
内容は、迷惑系YouTuberが鉄塔に登りアクシデントから降りられなくなった話。
印象的台詞は『生きたきゃ死ぬな。』主人公の旦那のダンのよく言っていた言葉。ここから伏線張っているつもりだが、ロッククライミングする動機のフックが弱すぎる。主人公のメンタルもさることながらドラマのディテールが薄く感じた。
印象的な場面は、ミスリードいっぱいの作品。高所で取り残される場面。なぜ生きたいとの動機が感じられなかったのが残念です。鉄塔に登る動機も甘く、ダンが二股かけている事も初めから分かりやすく甘い。ダンの滑落シーンもCGが甘い。充電長持ちスマホや滑り止め無しのロッククライミング。コンバースでの命懸けのアクションも意味不明。三人の会話をコンバースにかけたのかもしれないが作りが間延びするのが見ていてキツかった。
印象的な立場は、最近の迷惑系YouTuberを正当化する様な文化を誇張したところ。アメリカ合衆国の深い闇を覗き見る事が出来たような気がする所です。生きるのを諦めなかった事が素晴らしいかの様に伝える極端な表現には分かりやすいと同時に味気なさを感じた。
全体を俯瞰観れば、更なるモチベーションアップが望まれる脚本が見たいと感じました。細部までしっかりと描いていないので異様な恐怖感しか思い描く事しか出来ません。
なので最後の締めの台詞『人生は儚い。人生は一瞬。だからこそ大切に生きる事が、人生の尊さを伝える事になる』と言われた所で今更なあとしっくり来ません。
シチュエーションムービーとしてはいい所まで行っていますがもう少し尺を短くした方が締まって見えて良かったように感じます。
前半は怖かった
のんびりした日常にガツンと喝を入れてくれる映画
昔の映画で「ミザリー」と言う映画があり、
登場人物は殆ど2人だけ、そして一つの部屋
だけど入り込んだらこれほど面白く感情移入する作品はありませんでした
緊張感張り詰めて映画を見て、終わったら自分も一仕事した様な気分になり
作品に対して有意義な休日を与えてくれて、
感謝すら覚えた事があります
今回のこの映画、それに近い物があります
私は映画馴れと言うか「どうせ映画でしょ?映像でしょ?」と思う側なんですけど
この映画、手に汗握りました
久しぶりです
高所の恐怖をちゃんと再現されています
高所からのカメラの角度
ここでなにが起きたら怖いか
人の精神状態
上手に進行しています
そして棟の上での不思議な体験
これは視聴者も完全に騙されました、素晴らしい演出
見ていてびっくりしました
つっこみどころ色々言う人も居るけど
私は見終わって「ホッ」と肩の力を抜きました
これぞ映画の醍醐味
ジェットコースターに乗るつもりで最後まで見て下さい
おすすめです
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