FALL フォールのレビュー・感想・評価
全275件中、181~200件目を表示
清々しいバカ映画
かなり完成度の高いバカ映画だった。
まず冒頭、ロッククライミング中にベッキーの夫が滑落事故で命を落とす。以降ベッキーは塞ぎがちになり、父親の心配も無視して酒と薬に溺れる。そんな彼女を励まそうと親友のハンターがやってくる。で、何を言い出すかと思えばここから車で6時間飛ばした先にある荒野に600メートルの鉄塔があるという。ハンターは目を輝かせながら「一緒に登ろう!」とベッキーを誘う。「毒を以て毒を制す」とは言うが、これはあんまりにも荒療治が過ぎるというか、段階を踏ませてあげようという配慮がほとんど感じられない。しかもそれに乗っちゃうベッキーも何なんだよ。
ハンターは本当にベッキーへの強い友情から彼女を鉄塔に誘い出したのか?疑念はさらに強まっていく。ハンターは終始画面の向こうの6万人のフォロワーばかりに気を取られ、しきりに「いいね」の数を気にしている。一時は脇見運転でトラックに轢かれかけもした。また鉄塔を登りはじめてからも梯子を揺らしたり登攀を急いだりと、自身の身体的スリルを優先するあまりベッキーは置いてけぼりだ。
しかし登頂してみれば荒療治は意外にも成功だったようで、ベッキーは自信と笑顔を取り戻す。上昇運動において失ったものは上昇運動によってしか取り戻せないのかもしれない。常人の我々には理解ができないが。
さてそこからはお待ちかねのシチュエーションスリラーが幕を開けるのだが、とにかくハンターの身体能力がヤバい。加えて恐怖中枢が完全に麻痺しているがゆえの八面六臂ぶり。跳んだり跳ねたりバランスを取ったり、とにかくinsaneでcrazyだ。
カメラはドローン、POV、俯瞰、仰視と変幻自在かつ縦横無尽に彼女らの窮状を映し出す。引きで見せるか寄せで見せるかの判断がかなり巧いなあと思った。やはりシチュエーションスリラーの成否を分けるカギはカメラとカッティングにある。
ハンターが実は途中で死んでいた、という展開は『シックス・センス』のしょうもなさを若干想起させるものの、ベッキーの異常な精神状態を表すものとしては割と効果を上げていたように思う。ただ、仲直り後のベッキーとハンターのやり取りがすべてベッキーの妄想だったということは、ハンターはマジで最初から最後までただの狂人だったということになる。マジハンパねえなクレイジー・D…
後半は鉄塔の先端部から電力を拝借したりドローンを飛ばしたり傷口に寄ってきたハゲタカを素手で殺して食べたりと、ありったけのサバイバルギミックが矢継ぎ早に展開していき、最後はベッキーが自分の携帯を電波の届く地上へ落とすことを考え付く。最終最後の手段だから念には念を入れたくなる気持ちもわかるのだが、死んだ親友の腹に携帯を詰めて死体ごと600メートル下の地面に落下させるというのはいくらなんでも酷すぎて笑ってしまった。
エンドロール含め本編中の至るところで幾度となく流れ、口ずさまれる「君は俺のチェリーパイ~」みたいな曲も作品のバカさに拍車をかけていた。こんなもん聴く層なら確かに後先考えずに鉄塔登っちゃうよな。
ただやっぱりすごいのは、ここまで感情移入のできない人物造形がされていながらも、作品が没入型アトラクションとして成立していることだ。ベッキーたちの窮状を自業自得だとは思いながらも握りしめた拳には汗が滲み出る。その辺はカメラや演出の功績が大きいと思う。あと高いところってやっぱ普遍的に怖いですからね。
ハイデッキフレッシュミートで甦る
ゾクゾクして集中できないほど恐怖でした
ポッキーか
高いところには絶対行きたくない
ワンシチュエーションのパニックムービー。
劇場のトレーラーで観て「これは絶対にスクリーンで観なければ!」と思っていた作品。やっと足を運べました。
冒頭からおっかな過ぎてずっと手に汗握ってました。
高低差の感覚が違い過ぎて、もう狂っている感じなんです。登山する人の気持ちが未だ分かりません。
スリリングな映像体験が続くのですが、だんだんこちらも麻痺してくるんですね。不思議。
あと途中から「?」って部分がどんどん出てきたりもしましたが、一番気になったのは野営。
さすがに凍死レベルでは無いのだろうかあれ?
とか色々思ったりもしましたが、何だかんだ最後まで楽しめました。
何よりあの絶望的なシチュエーションを体験できたのは貴重でしたね。
改めて、高いところには絶対行きたくないと、心から思えた作品でした。
死の恐怖→生きてる実感
予告編と海底47mスタッフ制作と
いう事で期待大の作品。
ようやく鑑賞しました。
600mの鉄塔に登る動機は
ちょっと理解出来ないけど…笑
取り壊しが決まっている古びた鉄塔なので
終始アクシデントがいつ起きるのか…
登っている時、風の音、景色
眼下を見下ろすショットは
心拍数が上がってしまう。
生きるための手段が
一つ、また一つと失われていく恐怖
友人の秘密も…
そして、生きる気力も失っていく。
絶望感がハンパないです。
造形物型ホラーでは体験出来ない
恐怖映画でした。
冒頭からの伏線が見事に
回収されていくのが心地よく
最後の教訓…
人生は短く、儚い
一瞬一瞬を大切に生きる
この映画鑑賞後は、
そうだよねって納得させられました。
死の恐怖と対面して乗り越えた時は
生の有り難みを感じると思う。
あっ、この映画のレビューで
ネタバレっぽく書いてるのが
多いけど、嘘ばっかりやん笑
皆さんの想像力は面白かったけどね。
どうやって600mの鉄塔から降りたのか
その解決法は…
ちょうどよく最高の一本!
比較的低予算のシチュエーションものながら、スリル満点の高所描写と気の利いたドラマがバランスよく配合された、つまりは最高の一本です!!!
高度600mの塔をとりあえずひたすら登って行くんですが、全くウソっぽさを感じない高所の映像と、いかにも危なそうにギシギシ言う音、ところどころに意味ありげに挟まれる抜けそうなネジや折れそうな鉄骨の描写が相まって、それだけで激怖です。
その後ハシゴが取れて、一番高いとこに取り残されちゃって、あまりに可哀想すぎて笑えてくるんですが、それでも彼女たちはあきらめず、あの手この手で救助を求めようとします。
それがことごとく失敗していくのが、彼女たちには悪いんですがすごくハラハラして楽しい(笑)。
しかしそれでも、泣きわめきながら立ち向かっていく、その姿がまたいい。
これは真面目な話ですが、見終わった後、心に勇気が注入されているのを感じました。
途中ちょっとひねりのある友人との関係も、シンプルながらグッとくる父親との関係も、この映画の人間ドラマとして必要十分で、そのちょうど良さが気持ちいい。
とにかく、MCUやアバターとかもいいのだけど、これこそ映画館で見て欲しい、とすべての人に強力にオススメしたい一本です!!
手に汗握るとはこの事
「名言好きクライムサスペンス」
まさにFALL〜落ちる
4点満点で3.5点の映画
高所恐怖症の方は見ない方が…。
マジかよ
全275件中、181~200件目を表示