劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCEのレビュー・感想・評価
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常守さん最高
主人公の常森はすごいキャラクターだ。シビュラによる全体支配的な体制を憎みつつも、必要性を否定しない。でも、全てをAIに明け渡そうとも思わない。ペシミスティックにならず、ニヒリズムに陥ることもなく、どこまでも彼女はリアリズムに物事を考えられる人物として描かれている。近年のアニメーションのキャラクターの中で突出して魅力的だ。 今作では、AI時代に人が作った法律は必要かが問われる。今作の悪役的な位置づけのキャラクターはAIを神のようにあがめている。対して、常森は、AIに全てを委ねるつもりはない、AIがある現実を受け入れた上で、それでも人の意思を捨てずに社会を運営していくべきとの考えにのっとり行動し続ける。そして、人の作った法を守るための究極の選択をする。 常森のように強固は意志を持って生きることができるか、AI時代を生きる人はそれを問われることになるのだと思う。2023年にこの映画が公開されたのはとても良いタイミングだったと思う。
虚淵サイコパスファンにはつまらない
レビューというより、日記の様になってしまうけど、 PSYCHO-PASS1期が非常に熱かった記憶だけある。2期も見てる。 その上で今作を見たけど、なんかこうストーリーの盛り上がり、緊張感?興奮しない。 見ててよく分からない…というか序盤から観る気が失せてた。 何でかな〜って思って、他人のレビュー見てて「2期の続き」って言ってるの見て気づいた。 「あれ?2期ってなんだっけ?ww」 そう!2期から先が全く記憶に残ってなかった。そんな感じで今作見たら、つまらないのは当たり前かwww
復習は必要・・・でも、全部見直す余裕はないし・・・
テロに挑む公安局メンバーの闘いを描く物語。 人気TVアニメの劇場版第5作です。 一応、このシリーズは全部鑑賞済みのはずですが・・・完全な失敗でした。 過去作がうろ覚えで、本作の物語が今一つ入って来ません。 過去作の復習を終えてから、鑑賞するべきでした。 作画は流石のProduction I.Gクォリティ。3DCGは大嫌いなのですが、日本でこのレベルの作画は見事・・・だと思います。 ただ、クライマックスの常守朱の行動は少々無茶で唐突。制作陣は「奇抜なアイデア」と考えたのでしょうが、興ざめしてしまいました。 私的評価は、復讐を疎かにした分を考慮して普通にしました。
知らないで観てはいけません
シビュラシステムが導入された日本では、法律の存在意義について議論されていた。そんな時、外国船舶で事件発生。公安局の常守朱と厚生省の慎導篤志 が現場へ向かうが、捜査権は外務省海外調整局行動課が握り、慎導が会議に招 いていたストロンスカヤ博士が遺体で発見される。博士の研究理論であるストロンスカヤ文書を狙う組織ビースプレイカーによる犯行とみられ、常守は組織を追う行動課との捜査に加わるが、そこに狡噛慎也の姿があった。 TV版は見ていません。サイコパスものではありません。どんな話かなと、まず1作目を観賞。と思ったら、最新のものでした。全然内容を知らないで観てしまう、という失敗をしでかしました。やはり、よくわからないところがあります。観た感じでは、攻殻機動隊より時代が前かな。とりあえず、やはり1作目を観ないと。
大塚明夫ボイスで聖書の一節を聞くとハンバーガーが食いたくなる。
レビュータイトルは『パルプフィクション』の影響、これは仕方ない。 やや難解な会話に加えて、シリーズをまとめる内容 映像に見入って思考停止させられるので 一回ではちょっと頭に入ってこなかったが、 PSYCHO-PASSの一作品として良くまとまった作品 劇場版としてのスケールアップも良い ・タンカー潜入+鳥になってこい!幸運を祈る! ・シャドーモセス島 ・ゲノム兵 ・しかも大塚明夫(スネーク) ・繰り出されるCQC などなどメタルギアソリッドオマージュを感じられるシーンがあるが 設定としては破綻していない、展開としても成立しているので、問題なく楽しめる 終盤の無人工業都市の美術の素晴らしさはもちろん 全編にわたって背景美術が良い。映像作品としてハイクオリティだ 作品のテーマ性も抜群 エンタメ性も高い展開 劇場版としては満点
最新作にして原点回帰、共に生きるとは何なのか
最初に、ものすごく大切なこととして、今作は前回の「THE FIRST INSPECTOR」まできっちり観ている人がめちゃくちゃ満足するお話です。 点数が高いのもある意味当たり前。PSYCHO-PASSシリーズが大好きで、全作品網羅してる人しか基本的には観ない作品なんだから。 それを大前提として、原点回帰を盛り込み「シビュラシステムと人類の共生」が目指すもの、クリアすべき弱点、懸念、シビュラシステムのある世界で人類がとるべき態度とは何かを再確認する物語に仕上がっていたなと思う。 時系列が「THE FIRST INSPECTOR」の前、なので前回謎として残ったままの部分が観客視点ではクリアになっている(第3シーズンのキャラクター的には謎のままなんだが)、というところが面白い。 構造上前作未鑑賞でも話は通じるが、観ていた方が圧倒的に面白いと思う。帰ってからちょっと観返したしね。配信サービスが充実した今だから、この辺のハードルはかなり下がったなと思う。 一方で、我々シビュラシステムファンとしてはシステムの更なる成長戦略や、システムのフェーズ移行が描かれず、なんとも歯痒いですな。 シビュラが「人類との完全なる共生」を目指し、この無理難題にどう対応するのか。その戦略性がこのシリーズの一番の見どころ。 シビュラが目指す「共生」の具体的な目標は、まず自分の正体を受け入れてもらうための「存在の有用性」を確固たるものにすること。 次に自分の脅威となる組織あるいはシステムをパージし、保全性を高めること。 最後に日本だけでなく世界全土をシステムの統治下に置き、拡張性を高めること。 この3つの目標は個々に独立するのではなく、例えば世界にシステムが拡張することでよりユニークな脳を発見し取り込み、有用性を高める作用をもたらすように相互に利益のある行為である。 今作「PROVIDENCE」で再確認されたこととは、シビュラと人間、そのどちらもが互いを信じ、依存するのではなく「必要」としながらも自律するバランスの難しさなのだ。 「優秀な」システムに何もかも丸投げしたら、そりゃあメチャメチャ楽だろう。言われた通りに適正に沿って生きて、経済活動の歯車をこなしながら、恐ろしい程の不幸にも見舞われないかわりに、あらゆる可能性を自ら捨て去る。 だがそれは実はシビュラが望まないことでもあるのだ。あいつは人間を軽んじているように見えがちだが、根本的に人間の可能性を信じている。 シビュラが見ている理想は、常に人間の可能性の先にあり、人間が進化する限り己もまた進化しようとし続けることそのものだ。 ただ、進化や可能性への適応方法がちょっと乱暴な手段を伴っているだけで。 面白いもので、PSYCHO-PASSの公安部や外務省行動科の連中は、みんな「シビュラは必要だが個人の考えは曲げない」タイプ揃い。 そうでなくてはストーリーにならないから当たり前なのかもしれないが、シビュラ信者の霜月管理官ですら自分のワガママは絶対に通してくる。 その態度こそがシビュラが望むものだと、全人類が気づく時こそ、シビュラが求める理想のスタートラインになるだろう。 個人的には、シビュラに対してものすごい「胡散臭さ」を感じているし、自己決定権をシステムに委ねることに愚かさすら感じているが、一方で意外と人間的で清濁併せ呑む、懐の深いシビュラのことが大好きでもある。 PSYCHO-PASSは面白い。それはシビュラが面白いからだ。あいつの求める理想が実現する未来は、胡散臭いことこの上ないが、いつか見てみたいと思える未来でもある。
ポップPSYCHO-PASSの完成形
二期以降大衆ウケするような要素を徐々に増やし続けたシリーズの新作映画。 ただ、中途半端に難しいことをやろうとしていた今までとは打って変わって、今回はポップカルチャーに振り切った様子。(2期以降の作品が今作にクオリティにおいて劣後すると言いたい訳ではない) 今作の魅力は3点ある。「書籍のエモい引用」、「カッコいいアクション」、「目まぐるしく展開する衝撃続きのストーリー」だ。 ・書籍のエモい引用 登場人物が要所要所で書籍の引用を行う。これがエモーショナルなのは、"カッコいい"或いは"オシャレ"と感じられるシーンに決まってそれを配置するからだ。 ・カッコいいアクション 躍動感ある戦闘シーンはやはり特徴的。登場人物が繰り広げるアクロバティックな戦闘は、迫力満点。おまけに今作は登場人物間での交戦シーンが多い。そういう意味で、この要素が今作の魅力の大部分を占めるといっても良い。 ・目まぐるしく展開する衝撃続きのストーリー 展開の緩急を操作することで飽きさせない作りにしているのは勿論、緩急を操作するタイミングでは必ず「衝撃的な展開」を用意している。 しかし、今作の最大の特徴は、ストーリーを「軽さ」に振り切ったところにある。これは二期以降のみならず全シリーズを通して、今までになかった試みだろう。 一見難しそうなことをやっているように見せて、因果を追えばストーリーが楽しめるようになっている今作の作りは、謎解きパズルに似て考察者を適度に楽しませてくれること請け合いだ。 ただ、このようなコンセプトにするのであれば、古参しか見れないようなコンテクスト依存の作りにするのはどうかと思う。
映画館で見れてよかった
なんとか上映期間内に見る事が出来た。 ドミネーターの出番は控えめだけど、だからこそ終盤のドミネーター登場場面でもうワクワクが止まらない。 コウガミに助けられてドキドキしてるのになんとも無いフリをするあかねちゃんかわいい。 またシリーズを見直してしまうんだろうな。
自分の正義を貫く格好良さ
バディ復活、浪花節、チームワーク、ドンパチと、ファンにはドキドキ、ワクワクが詰まっている。ストーリーの細部はよく分からんが、というか、メッセージ性は大してないが、とにかく盛り上がる。映像も音響もバッチグー。そして、格好いい常守。
3の解答編。復習をお忘れなきよう
まず今作はサイコパス3の前日譚になるので、この映画を観る前に3は必見です。もっといえば1期から総復習するのもありでしょう。 どうせ過去編だし…と思っていたら3からの登場人物が重要な立ち位置で出てくるので3の記憶を持ってて良かったな、と思いました。 ただストーリーの流れ的に公開順は3よりも前の方が良かったように思います。初見の方でこの映画を最初に観たのなら3、3の劇場版を続けて観た方が暗い気持ちが少しは晴れるかと思います。 常森朱が何故3で囚われていたのか、という最大の疑問は今作を観ることで解消されました。他にも3では明かされなかった過去も明かになりスッキリした気持ちに…なるかと思いましたが、その過去が重くてしんどくて観賞後は下を向いて物思いに沈みながら帰ることになりました。 各々のキャラたちの見せ場があり、胸が熱くなるシーンも悲しくて泣きたくなるシーンも詰め込まれていて感情がいったりきたり、忙しかったです。 特に戦闘描写は見応えがありました。 中でも須郷の銃撃戦は凄かったです…!作画、スピード感、迫力の全てが揃っており、ここだけ別の映画ではないか?と思うほど力の入ったシーンで満足度が高かったです。 個人的に推している花城フレデリカも更に格好よく戦闘も申し分ない強い女性として活躍してくれたので良かったです。無力感もまたよし。 雑賀先生も1期からのお気に入りだったのですが…。 1期から続いてるシリーズものなので変化はつきものなのですが、せっかくのオリジナル要素が薄まってきているように感じました。 特にドミネーターが活躍するシーンは従来よりかなり少なかったのが残念でした。刃物や体術で闘うのもリアルさがあって良いのですが、もっと日高のり子ボイスのドミネーターを堪能したかったです。 脳内チップに憑依されるのも正直納得できませんでした。3から超能力が出てきているのでもはやどうしようもないのですが。今後の展開に期待もあり不安もあり…です。 今作は法律の存在価値が問われる物語となっています。法律を何よりも重要視している常森朱が法律を守るために法律を犯す…最終的にどうなるか結末は分かっていてもラストシーンは自然と涙が溢れました。 他人にも世間にもAIにも揺るがされず、自分の信念をどこまで貫けるのか。 AIとの共存が目前に迫る時代に生きている今だからこそ観てほしい作品(シリーズ)です。
解答編。それ以上でも以下でもないけど、心打たれた
TVシリーズ第三期の解答編です。 完全な一見さんお断りなので、予習は必須。 この作品で第三期の評価はかなり変わると思う反面 この方向、方法しかなかったのかなと。 集大成と銘打たれていたものの、それには少し疑問点が残りました。 ただやはり、彼女の決断には心打たれた。 2時間があっという間でした。 第四期待ってます。 これで終わりではないですよね?
ChatGPT使ってる人は洗脳組
映画の中でAIは正しいかどうかという話があり、 世間ではChatGPTを使っていますよね。 みんなすぐに洗脳されると思いました。 この作品は踊る大捜査線に似ており、 調べると本広克行さんが入っていて、 似てるのではなく本家でした。
鑑賞動機:埋まっていないピースをはめたい10割。
これを観て再度3以降を観るとまた別の感慨があるか。ただ、ドミネーターの出番が少なくなってしまうと、作品の根幹となる部分の印象が弱くなってしまうように思う。 とは言え、結果が見えている物語をこれだけ面白く、かつ驚きも交えて作り上げてくれたことには満足している。
忘れたよ!
テレビ版や劇場版から年月が経ちすぎて内容を覚えて無いね。 覚えて無いからこの映画もイマイチ楽しめなかった。 映像的にも特別綺麗でも無いし、なんならセリフと口の動きが合ってない所もみられて、今どきの作品にしてはちょっとなぁ。 今までのストーリーを覚えている人は楽しめるかな。 ドミネーターの活躍がもっと見たかった。 ドミネーターを撃って人が破裂して死ぬのがこの作品のウリだと思うんだけど、マシンガンや拳銃で撃ち合ってたらどこにでもあるアニメだよ。 久しぶりに凛として時雨が聴けたのは嬉しい。
そうだったのか。
PSYCHO-PASS、このアニメが始まった10年前はまだ遠いミライで、アニメの世界に過ぎなかった。 人が思い描くことができることはたいてい実現可能といわれるとおり、世の中は思ったより速く変化していると思う。 PSYCHO-PASSでは人の感情や心理状態が数値で表され機械に最適な解を導くことを全面的に委ねている。 正義か真実か。正義は「側」によって揺らぐし、真実は「人」によって揺らぐと思う。その揺らぎこそが人、たらしめるもの、本質のような気がしてます。反していろいろなことを二者択一で考えられるのがシステム。それを丸呑みできる人とできない人。私はできない側なので、あかねちゃん達と同じスタンスでストーリーを楽しんできた。 今回はその流れの中で??だったところを美しく回収してくれたので本当に良かった。 アキラ・イグナトフの闘う姿に涙がとまらなかった。機械には哀しみはないのだろうし。 アニメの世界に過ぎなかったAIと寄り添う世界が身近になってきたのでますますPSYCHO-PASSが面白くなると思うので早く4期がみたい。 個人的にはとにかく法斑静火が気になるし。あかねちゃんがどんな真実をみてどんな正義を貫くのか見守りたい。 今年5月に東大法学部がAI法廷の模擬裁判、裁判官が人間ではなく機械たったら?民主主義を支える三権の一つ司法権をAIに委ねるべきか?そんな問題提起の機会だった。開催した東大の人たちもPSYCHO-PASS観てるのかな?アニメの世界をそのまま現実にあてはめてしまう人もいそう。怖い怖い。それくらいじっくりつくられた映画でした。 私はもちろんアニメとして楽しみました!
SFサスペンスアニメとして至高の仕上がり
正直、アマプラで劇場版(第1作)のみを鑑賞した程度で、「にわか」な自分が楽しめるかどうかドキドキしましたが、シビュラシステムが法律に代わるものかどうか問われる問題は今現在のAI問題と重なる部分がとても興味深かった。 ほかにも外務省とその他の省庁の管轄問題や、政府が管理していた組織が反旗を翻して独立国家を設立するなど飽きない展開で満足。 アニメーションの描写がキメ細かく、実写がアニメになったようで表情やしぐさがキャラクターの心理状態をわかりやすく表していた。 SFアニメでありながら、人情や葛藤が色濃く描かれた作品でした。
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