「さようなら。」劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE いかとさんの映画レビュー(感想・評価)
さようなら。
テレビシリーズ、コミック、ノベライズ、GENESISなどの番外編、プロファイリング関係など一通り見てきた人間です。
一期から入り、物凄く好きなシリーズでしたが、SS1と3期があまりにもクソ過ぎて全く期待していませんでした。
ただ、今回は旧1係が活躍との事もあり、淡い期待をしていました。(3期の怒りが収まる程度に…)
結果はクソ。
怒りを通り越して笑えてくる。
作り手のやりたい事のために、今までの良さをどんどん蹴落としていくのが本当に哀れ。
主役を強くし過ぎて、自分たちで扱えなくなった愚かな作品。
ドミネーターは使えず、シビュラの存在はどんどん薄くなり、気持ち程度に知的要素を入れ、ただひたらすらにドンぱちをする。
加えて、謎に権力が強い外務省。
厚生省の方が立場的には強いんじゃないのか?
というか、なんで分けたんだ?
厚生省ってシビュラ直下とかじゃないの?
(そこら辺忘れたけど…)
人にドミネーター使えないのはもう仕方ないとはいえ、
GENESISだと敵の武器にデコポンが発動してたけど、流石に小説は別な扱いなのかな?
ネイルガンとか小さいのは仕方ないけど、割とでかい武器なら起動してくれそうだけど…
本当にドミネーターとシビュラの活躍が無さすぎる。
肉弾戦と銃火器で暴れたいなら他所でやってくれ。
ここには求めてない。
あと、このアニメって根底が刑事ドラマだと思うんだけど、他人から教えてもらった情報でしか動いていないのも無理。自分で現場に出て得るのではなく、他人が持っていた情報をただ拾って現場でドンぱち。
だから、全部予定調和だしつまらない。
セリフもなんか気持ち悪いし、言葉に出さなくてもいいセリフを発してるから、妙にダサい。
最初の劇場版までは、目で伝える演出があったけど、それすらなくなってしまった。
もうアクションとか見てると、監督のこだわりが見えてくるが、今はもうそれすらイライラしてくる。
どうせ、「これだけ力入れてます」とか言いたいんだろうけど、それは作品を彩る要素だからいいのであって、メインになってはいけないのよ…
個人的には、開国した理由が知りたかったんだけど、まさかの全くもってそこに触れられず、しかもたった1人が動いて今の現状になったという…
最初の劇場版は、局地的且つ試験的だったから良かったものの、3期で知らんうちに開国して問題だらけなのに、本当になんで開国したんだろう…
一期で言及されていた事がまさに起きている気がするんだが…
だったら最初っから鎖国なんかするなとすら思うね。
笑えるポイントとしては、
・序盤のカクカク過ぎる作画
・開始早々の狡噛の格好
・終始無能な花城
・急な草原でのバトル
・憑依(外人監視官の兄貴が乗っ取られてコロコロ転がるシーンは特にアホらしい)
・起動早々に壊されるドミネーター
・対象に当たらないドミネーター
・デコポンがもはや意味不明な強襲型ドミネーター
長い事ファンやらしてもらいましたけど、これで本当にお別れですね。
私みたいな人間はもう必要ないのでしょう。
さようなら。
以下、個人的順位)
一期>新編集版>SS2>劇場版>2期>SS3>SS1>3期>FI>今作