サイレント・ナイトのレビュー・感想・評価
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大したことないが意外と奥深い
人類が滅亡してしまう夜を過ごす映画と言えば今年観た「ドント・ルック・アップ」を思い浮かべてしまう。基本的に地球や人類が滅びそうなとき、必死に生き残ろうとする姿を描く映画が多いので、本作みたいな映画はとても貴重。
とはいえ、全人類が死んでしまう毒ガスって?どこから発生したの?住んでる場所に来る時刻とかどうやってわかるの?苦しまずに死ぬピルはどうやって開発したの?とか、いろいろと考えてしまうことはあるが、そのあたりは一切説明はない。もう潔いくらい。そして、主人公たち以外が死ぬ場面をほぼ見せないのも不思議な感じ。本当に毒ガスが来るのだろうか?って思ってしまう。
家族が苦しむ姿は見たくない、苦しませたくないって思いから安楽死するピルを全員で飲もうとするのだが、そこに反抗する者も出てくるという流れはいい。観ている側としては状況説明がほぼない状態だから息子の主張も一理ある(というかそうなんじゃないか?とさえ思える)。そこがポイントなんだな。どのように最後を迎えるのかってことか。
そして自分が思うような死に方ってできないのかもしれないってことも考えさせられた。家族も一緒にとなると尚更だ。そのバタバタした感じも興味深い。
そんなことを総合的に考えると、最後の時を誰とどのように過ごすか?ではなく、周りの人の言うことを鵜呑みにしていいのか?がテーマな感じがしてしまう。そこまで面白い映画ではないけど、意外と奥深いぞ。
さくっと観られる終末映画
気が向いたときだけ、ぼちぼちメモしておこうかな。
あまり見てこなかったタイプの映画だったけど、「世にも奇妙な物語」でも観ているみたいに、誰かに感情移入することもなく、この映画のコンセプトを楽しめた。
もうすぐ毒ガスで全滅する運命が分かっている英国が舞台。一つの家に友人家族が何組が集まって、わいわいがやがや、クリスマスの晩餐をする。パーティーの後は、ガスで苦しむ前にピルを使って自害する予定、というストーリー。この家族たちが非常識だったり強欲だったり臆病だったり自己中心的だったり、普通に一長一短というか長より短が目立つ人々で、そこがこの映画にはいいんだなあと思った。ヒロイックにならないところが。
普通の人たちなので、ピルを飲む準備が上手にできなかったり、今さらそんなこともういいじゃないというレベルのケンカをしたりする。だからこそ、最後の最後には、折り合いが悪そうだった母の亡きがらを抱いて死ぬ娘の姿とかに、ちょっとぐっとくるのかな。逆に、自分が死ぬことの怖さで頭がいっぱいのお父さんとかがいるのも真実味がある。
『ジョジョ・ラビット』のジョジョ役のローマン・グリフィン・デイヴィスくん、お芝居めちゃくちゃ上手。この子と双子くん、3人とも監督の息子さんなのだそうな。リリー=ローズ・デップも今回はいい役をもらっている。
ただ、女性同士のカップルの描かれ方はかなり微妙。アレックス(黒人女性)が優しくておおらかだけど軽度の知的障害者みたいに見える。会話における反応という反応が鈍い。おまけに最後はアルコールを摂取し過ぎてピルを吐きもどしてしまい、パートナーの手をわずらわせる。この映画、どのキャラクターのことも突き放したように描いてはいるけど、この二人は特に冷遇されている気がして、そうするぐらいなら登場させないほうがいいよと思った。
【良かった点】 ありそうでなかったシチュエーションで、話自体は楽し...
【良かった点】
ありそうでなかったシチュエーションで、話自体は楽しめた。言葉の端々に今日が最後の一日感が感じられ不穏な雰囲気を醸し出す演出は面白い。ニュースや国の言うことを鵜呑みにし、もしそれが間違っていたら?という当たり前の疑問を忘れている社会に対するカウンターも孕んでいて、ラストカットは唸った。
【良くなかった点】
基本ワンシチュエーションで話が展開していくので、同じことの繰り返しを何度も見せられているように感じてしまった。中盤の中弛みは不可避で若干の睡魔にうなされた。
なかなか難解です
なぜ、最期の時に大して仲良くなさそうな友達を呼んだのか?そのパートナーが来るのも理解に苦しむ。案の定パーティーは微妙な空気だし。
そもそも核シェルターみたいなところでやり過ごすことはできなかったのか?また、海外に避難するとか。ピルを飲む行為一択で全員洗脳されてるように服用しようとするところが、同意できない。もう少し解釈の鍵や伏線を張って欲しかった。それと、魅力的で感情移入出来るキャラがいないのも残念なところです。
結局世界は貧困層と移民が生き残り新しい秩序が生まれたのかもしれません。
さすがにトマトのオーディエンス支持も46%と低めです。
さいでんな~、ほーでんな~♪一人きりじゃないクリスマス
アイリーン・キャラ(63歳)の訃報を聞いたばかりの日曜日の朝。まさか『フェーム』のテーマ曲が聴けるとは思わなかった。しかも、みんなでダンスしてるし・・・まぁ、フラッシュダンスもあることだし、追悼にもなるのかな。しかし、公開時期が悪かったのか、ロシアが毒ガスを放出しただとか、シェルターに避難した女王が「死んだ?」とか無邪気な質問があったり・・・タイミングが悪くて笑うに笑えず困ってしまった。
毒ガスが世界中に蔓延し、今にも彼らのいるイギリスにも到達しようという勢いだったという設定で、苦痛なく死ぬことができるという「EXIT」というピルが広まっていて、集まった12人の仲間たちも騒いだあとに静かに最期を迎えようとしていたのだ。『E.T.』のアーカイブが流れるというのもEXITからきているのだろうか?他にも終末映画のリスペクトも感じ取れる。でも、さすがに『デイ・アフター・トゥモロー』のジェスチャーはわかんないって!
12人という数字と最後の晩餐といった内容のため、イエス・キリストと十二使徒が関係しているのかと気になりながらの鑑賞。それぞれの家族が人生最期を楽しみながら懐かしい話で盛り上がる。子供たちもいる中、浮気話といった大人の事情まで暴露している。そんなの墓場まで持っていけよ!と言いたくもなった。そして、「死にたくない」と主張する、ネルとサイモンの息子アートくん(『ジョジョ・ラビット』でお馴染みのローマン・グリフィン・デイビス)。彼の達観した意見には大人もたじたじ。
12時を過ぎ、それぞれが家族とともにピルを飲もうとするも、色んなハプニングが起こってしまい失笑してしまいました。ブラックコメディとも言える。さらにアートくんは血を噴き出してしまい、薬を飲む前に絶命?と思わせておいてラストでは目がパチリと開いてしまう。賛否両論あるようですが、これはこれで皮肉っぽくて面白い。だが、見方を変えたら、、これは見事なレザレクション!!彼こそがイエス・キリストのような存在だったんじゃなかろうかともとれるのです。
最後の晩餐だと知らずに見れたなら
そもそもの設定を知って見てるから、ゆるい展開を楽しめないのかも。
昼間のテレビでなんとなく見始めちゃった映画なら、
もしかして、え?え!そうなの⁉️
いやいや、あれれ、マジマジ⁉️ あちゃー
とワクドキできたかもなー。
政府から配られる薬、用意するのも配布するのも大変だったんだろうな。それまでに悲喜交々が散々あった上で現在に至ったのかな。そっちの方がよっぽど面白いストーリーになったかも?大人のあきらめ具合はよっぽどでしょうよ。
水を切らしている描写は地味に(蛇口からは濁った水が)
怖かった。
あっ、ラストショット私は賛成派です。
Fxxk off
終末世界での最後の1日を過ごす作品で、やけに明るそうだなと思ったのとブラックジョークが好物なので少し期待して鑑賞しました。
ん?これがブラックジョーク?と思わざるを得ないジョークのレベルの低さと間延びした展開はキツかったです。
ブラックジョークと銘打っていますが、基本はfxxkまみれなので面白くもないですし、登場人物たちが中々に煩いので耳障りでした。人を罵倒する際にfxxkと言い放つだけなのもバリエーションが少なすぎて残念です。「ザ・メニュー」が豊富な皮肉を言い放ちまくっていたので、そこと比較してしまったら完成度に差があるなと思いました。
終盤にピルを飲まずに生還したアートのその後を描かないのにもモヤモヤしました。「ドヤっ!生きとったで!」みたいな思惑を感じ取ってしまいました。ピルを飲んで死ぬならまだしも、ナイフで刺されて死んだ人もいるし、飲まなかったら生還したっていうのも複雑な気がしました。
役者陣の演技は文句無いですし、映像はとても綺麗でしたし、高揚からの悲壮感はしっかりと伝わってきましたが、もう一捻り、もしくはブラックもブラックなジョークを堪能したかったと思いました。
鑑賞日 11/22
鑑賞時間 17:05〜18:50
座席 K-13
物足りない結末
『ジョジョ・ラビット』主演の子が出ているのと、イギリス映画だからブラックジョークにまみれて適度に狂っていることを期待して鑑賞。
だいたい20分経過のところでオチが見えて、その予想が外れることを期待していたが……
外れずハズレ。
ひょっとしたら(考えすぎかもしれませんが)……
隠れメッセージとして「毒ガスを新型コロナ、ピルをワクチン」のオマージュ捉えると、ワクチンを勧める人に対しても、反ワクチンな陰謀論に加担する人に対しても、「盲目的に誰かの言っていることを信じないで、自分で判断しろよ」と突きつけたかったのかな、と。
なんかこう、世情を揶揄するブラックジョークとしてひねりが足りなくて、それゆえ安易で推測しやすい展開で、映画としての満足感が物足りなかったことが、一番モヤモヤしたポイントでした。
確率の問題?
世界終末ラストナイトもの。集った仲間や家族の仮面が剥がれていくドラマなのは、想像どおり。劇場で観るスケール感もなく、バットエンドとしつつ『キャリー』なワンカットも想像どおり。『ラ・ジュテ』には勝てない。
思っていたよりサイレントナイト
2022年劇場鑑賞271本目。
世界の終わりの日の最後の晩餐といった情報で鑑賞。
エンドクレジット出るまでキーラ・ナイトレイが出ていた事に気づかず。
「ザ・メニュー」を観た15分後に観たので、また死に対する恐怖が薄いディナーだなと思いました。
よく分からないけど吸ったらもれなく苦しんで死ぬガスが明日には来るということで、家族ぐるみで付き合ってる仲良しグループで集まって、最後に政府から配られた楽に死ねる薬飲んで死のうぜ、という話。この設定から考えられる展開は死の直前で思わぬ本性が露わになって気まずくなるか、死への恐怖を描いてこちらの気分も重くさせるかだと思うのです。しかし前者のシーンは多少はあったもののそこまででもなく収束してしまい、後者に関してはアート君以外死ぬ事に躊躇がないので実際同じ状況になった時こんな落ち着いて死ねるのか?という疑問しか沸きませんでした。思ってたよりサイレントナイト。
オチははっきりいって予想通りでした。
ノイジーナイト
正直、会話のほとんどを理解できてないと思う。
イギリスに限らず、他国の文化や常識を知らないから。
しかも今作はブラックジョークが飛び交う半密室会話劇。
タイトルの出てきた映画もほぼ観ていない。
でも、色々と考えさせられ、非常に重苦しいものが残った。
呼ばれなかったリジー(だっけ?)が絡むこともなく、家族でなく(不仲な人もいる)友人で過ごした理由も明かされない。
そもそも登場人物たちの過去や関係性も、わずかな台詞から推察するしかない。
世界の惨状の描写もなく、本当に人類が死滅しているかも明示されず。
そして、ラストカット。
コロナやワクチンの問題が想起され、他国や政府への批判が混じり、愛憎渦巻く中で、尊厳死を選ぶかどうか。
目覚めたアートが幸せだとも思えず、すべてを委ねられたよう。
何を考え、なにを是として、何を選ぶか。
結局は自分で決めるしかない。
「面白い」といえる内容ではないが、備えるための一助にはなる作品でした。
そんなこったろうと思った。
ロシアのガスって…名指しなうえに暗にワルモンにしてしまってるプロパガンダか(^~^;)ゞ
そんだけの殺傷力ならロシアもただでは済むまいが?
まあ「最期の1日をどう過ごすか」がテーマなので理由はなんでもいいのだろう。
序盤の登場人物の関係性がごちゃごちゃしてて話に入りにくい。
中盤で少年が
「EXITピル(自決薬)を飲めといった政府や科学者が間違ってたら?」
というセリフで、こいつは生き延びるフラグかと直感。(ゾンビかどうか状態はともかく)予想通りであった。
果たして少年が正しかったのか?
コレは客に丸投げ。
最後のシーンは不要な気もする…でも死体で終わっても映画としてはスパイス足りないかとも思う。
脅威にどう立ち向かうかでなく、みんな覚悟キメちゃってるから、盲目的にお上を信じたビビり大人たちがばか騒ぎしてるだけの話。ココを皮肉る話なんか?
イギリスの風土風習がド日本人の私にはイマイチ伝わらず。
ガスはニワトリには効かない模様。
いや、生きてたんかい。
終末が訪れることを前もって知った時、どうするのか?
というのを考えさせられました。
怖いですね。。。
自ら死を選ぶのか、あの少年のように希望をもつのか?
色々な考えが生まれるのだと思います。
あの家が世界の縮図のように感じました。
最初から最後まで想像の域を出ない作品だった
うーん、この映画何が言いたいんだろう?
反ワクチン? ポリコレ? 政府批判?
なにか伝えたいのだと思うけど伝わらない映画だった
つまらなくはないのだけど、面白くもない映画
展開的に以下の方が面白かったかも
・少年がピルを隠してしまってパニック → 全員飲めない
※間違って謝った先生の伏線も回収できるパターン
・一時間くらいで前半戦が終わって、後半は事後の世界を描く
※過激な世界の方がこの監督にあってる
大人たちが過去の過ちを話している辺りがこの映画のピークだった
少なくともクリスマス映画を期待して観てはいけない
難しすぎて訳わからない
イギリス人のネルとサイモン夫婦は3人の息子とクリスマスパーティを開くことにした。夫婦の友人とその家族を招き、大人8人子ども4人の計12人が集い、時には悪口言い合ったりして再会を楽しんでいた。しかし、あらゆる生物を死滅させる謎の毒ガスが地球に拡がり、明日にもイギリスに到達するという状況だったため、毒ガスの恐怖が迫り、次第に不穏なムードとなり・・・てな話。
ロシアがウクライナに戦争を仕掛けてから作ったのかと思うくらいタイミングの良い題材だった。
なんか面白いギャグかジョークを言ってるのだろうが、キリスト教の世界観が無いから理解できず。
基本的に家の中での会話劇だから、景色を楽しむ物でもなく、退屈だった。
空はイギリスらしくどんよりとしてて、これが毒ガスの影響なのかどうかはわからんし。
で、目を覚ました子はなんなんだ?
これを楽しめなんて、難しすぎて無理だった。
想像力をかきたてる
やっぱりジョジョラビット君は生きていた?!ラストシーンの目覚めは果たしてゾンビか希望か?ヨーロッパの尊厳死を重んじるなか、そこがブラックジョークなんだろうな…同調圧力に屈しなかった子供が残ったという皮肉。苦しくとも希望を持って生きるのか絶望しかないならせめて苦しみから解放しようとするのか、考えさせられます。
ちょっとだけ「ミスト」を思い出してしまった。
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