劇場公開日 2023年2月23日

「【”人は裸になったら皆、同じ。風呂で人を幸せにする。”泉質良き温泉に浸るが如き、心地よき作品。日本の風呂文化やその魅力をストーリー立てて描いた作品でもある。日本人に生まれて良かったなあ・・。】」湯道 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0【”人は裸になったら皆、同じ。風呂で人を幸せにする。”泉質良き温泉に浸るが如き、心地よき作品。日本の風呂文化やその魅力をストーリー立てて描いた作品でもある。日本人に生まれて良かったなあ・・。】

2023年2月23日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

幸せ

萌える

ー 本作の面白そうな予告編を何度も観ていたので、序盤は”あれれ、余りお笑い要素が少ないな・・、”と思いつつ鑑賞して行くと、いつの間にか日本の銭湯を始めとする風呂文化と、魅力に取り込まれて行く作品である。-

◆感想というか、今作でも描かれる銭湯、もしくは温泉あるあるを勝手に記す。

 1.旅先では、ホテルの風呂にも入るが銭湯があれば何はともあれ、暖簾を潜る。(特に京都。エンドロールでも多数の銭湯名が出るが、今や絶滅危惧種である銭湯が多数ある街である。)
  湯温は、結構熱い銭湯が多く、(一番、熱かったのは飯坂温泉の共同浴場 波来湯である。50度はあったのではないか・・。)水で薄めようとすると、今作のように、常連のオジサンに窘められる。
 - 因みに、薪で炊いた湯は、湯冷めしないとは良く言われる事である。-

 2.入湯の際には、かけ湯をする。当然、股間はしっかり洗う。マナーである。

 3.そして、熱い湯に片足を恐る恐る入れ、”ウーム・・”等と自然と声が出る中、全身を湯に沈める。タオルは、頭の上に乗せる。恥ずかしいからと言って、股間を隠すためにタオルを湯の中に入れるなどは、持ってのほかである。
  で、今作の天童よしみさんの様に、誰もいない場合は鼻歌を歌う。
  至福の時である。

 4.身体を洗う場合には、隣の人に石鹸が飛ばないように、慎重に丁寧に洗う。
 - 家では、こんなことはしない。-

 5.そして、20分から30分ほど経ってから、タオルで全身を拭き、湯気に曇る戸を開けて、フルチンのまままずは、大ガラスに全身を映し、贅肉がついていないかチェックしてからブリーフを身に着け、牛乳を購入する。
  フルーツ牛乳がある場合には、僥倖間を感じつつ速攻で購入し、左手を腰に当てながら牛乳をゆっくりと飲み干す。
 - そして、サッパリしてから再びブラリと街に出るのである。風が心地よい。-

 ・今作が面白いのは、上記した内容を随所で描きつつ、日本人が如何に銭湯を含めた風呂文化を愛し、大切にしているかが巧く描かれている点であろう。

 ・”湯道”とは良く考えた言葉である。華道、茶道、剣道、柔道・・。日本には様々な道があるものである。

 ・”わ”と”ぬ”の看板を店先に描いたシーンなどはナカナカである。

 ・登場人物達が、皆が銭湯、もしくは温泉をこよなく愛している姿も気持ちよい。
 - 勿論、あのメンドクサイ温泉評論家センセイ(吉田鋼太郎)を含む。-

 ・湯道の師範(角野卓三)と、風呂仙人(柄本明)との関係性や、“まるきん温泉”を支える、悟郎(浜田岳)や看板娘(橋本環奈)と、東京に出て一流デザイナーになった筈の兄、史郎(生田斗真)の最初は険悪な雰囲気から、徐々に関係性が好転して行くのも良い。
 - 物語に、キチンと捻りがあり、後半は少しジーンとしてしまうシーンが幾つかある。-

 ・悟郎と史郎が看板娘を探しに、師範から聞いた”くれない茶屋”で、自分達で川から水を汲み上げ、薪をくべて湯を焚き上げ、眼前に広がる山々を眺めつつ、兄弟二人で五右衛門風呂に入るシーンは良かったなあ・・。

 ・更に、常連のいつもは夫婦で来るオジサン(笹野高史)が、ある日妻(吉行和子)を亡くし、寂しき想いを持つ中、イキナリ川沿いの露天風呂で亡くなった奥さんと再会した・・、と思ったら日本猿だったシーンは、一番会場から笑いが起きました。

 ・超風呂好きで、湯道を究めようとする勤続小30年の男(小日向文世)が、念願かなって自宅の新装した風呂にタップリと湯が張られた姿を見て泣き崩れる姿。
 - そして、優しい奥さんと娘達の姿も良い。-

<旅先で入る銭湯では、人間観察も面白い。
 ドンナオッカナイ顔をしている人でも、湯に入っている時の顔は柔和である。
 今作は日本の風呂の文化やその魅力を、ストーリー立てて描いた佳き作品である。>

NOBU
2023年3月27日

そうそう!全く私はふれませんでしたが、日本の銭湯文化の尊さです!良かったなあ。僕の感想はテキトウです。久々に映画見たけど映画館って最高の空間でした!

木村れい(旧れいすけ)🥺
SAKURAIさんのコメント
2023年2月25日

NOBUさんおはようございます!
返信不要との事ですが返信しちゃいますよ!

湯道、この作品に限らず人それぞれ好みはあると思いますが個人的には凄く良かったです。

映画好き歴(この頻度で観る様になったのは)7~8年位前から何ですが、ようやく自分の好きな作品はこれだ!ってのが見えてきた気がします。

去年の作品で書くと、コーダあいのうた、メタモルフォーゼの縁側、さかなのこ、サバカン、他にもあるけど、優しい、温かい雰囲気の作品好きだ!とわかりました。
自分自身気づけた事に良かったと思ってますよ!

ではまたよろしくです👍️

SAKURAI
masamiさんのコメント
2023年2月24日

NOBU様こんばんは。
私は京都が大好きなんです。高瀬川沿いの銭湯が気になって気になって。あの辺りの銭湯がモチーフなのかな?はいれば良かった。

masami