「女優サイリの生涯で一番悲惨な作品」探偵マリコの生涯で一番悲惨な日 ku-pa-さんの映画レビュー(感想・評価)
女優サイリの生涯で一番悲惨な作品
クリックして本文を読む
伊藤沙莉が新宿の街を知り尽くした探偵を演じる。これだけでスゴく期待してしまったのだが、ちょっと微妙な出来。
探偵と彼女を取り巻く一癖ある面々のショートストーリー6本によるオムニバス。世界観は素晴らしいので、1クールのTVシリーズの方が良かったのかも。
ハードボイルドな探偵モノを予想していると、冒頭のコミカルでファンタジックな描写にまずは驚かされる。
敢えて型にハマらないユニークなドラマを目指そうという心意気やよしだが、その試みが必ずしも全て成功している訳ではないのが惜しい。
久保史緒里がホストに入れ込むホステスを演じているが、彼女のエピソードが特に浮いている。新宿で働く女たちの中には哀しい境遇の者もいるだろうが、描き方があまりにも陳腐。
暗殺者の姉妹くらいぶっ飛んだエピソードの方がこの作品では座りが良い。
タイトルからして、探偵が何か大きな事件に巻き込まれるドラマを想像するのだが、回想シーンで描かれる探偵の過去のある事件の1日のことだと気づくのに随分時間がかかった。
そんな彼女の過去が、ドラマに全然結びついてないのがとにかく残念。
コメントする