いまダンスをするのは誰だ?のレビュー・感想・評価
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樋口さんの熱演に感謝です
見ていてどんどん胸が苦しくなる
馬場 功一はどんどん追い込まれてゆく
家族、会社、社会からら
身近に彼や彼等のような人はいない
もしもそんな人に出会ったら、私は素直に手を差し伸べることが出来るのだろうか
知らぬ顔して通り過ぎて行くのではないだろうか
いったい私に何が出来る
どうしたら彼等を傷付かないようにできるのか
そんなことばかり考えてしまいました
樋口さんを知ったのはもちろん「水曜どうでしょう」からです
そしてパーキンソン病のことを入りもう二度と歌えないのかもと思った時のことを思い出します
それでも彼は頑張った
諦めることを諦めて頑張った
自分を重ねてしまった
終始、涙が止まる事がありませんでした。
私自身もパーキンソン病を患った方達と交流しております。自分自身がパーキンソン病ですと伝えるのはなかなか怖く、信用してもらえないんじゃないか、変な目で見られてしまうんじゃないかなど考えてしまう方々が多く、言い出せないそうです。
ですが、この映画から勇気をもらい、私はパーキンソン病ですと言える人を増やしたいです。
「困っている人を助ける行動をして、笑顔いっぱいの今日を送りたい」と思っています。
もう一度、自分はこの映画を観に行きたいとそう思える作品でした。
皆さんも頑張っている自分を重ね合わせて見て下さい、自分を褒めてあげて下さい。
「諦めることを諦めた」
そんな勇気付けてくれる言葉が頭をよぎります。
当事者のことがリアルに描かれていた良い作品です。
どこを取っても味わい深い
感動した
まず冒頭の始まり樋口了ーさん演じる馬場功一の「私は踊っているんだ」のセリフからはじまり、タイトルを深く考えるような入り方だった。
辞令の紙が画面に張り付きそこから始まっていく見ていた自分はなぜそうなっていくのだろうと少しドキドキ、
会社や家、プライベートでの馬場 功一の性格やプライド、などが見えてくる。それを見て思ったことは家族がいても会社で良い立場にいても心は満たされていかないんだなと思った。それはパーキンソン
病になって体が動かないや前と同じ事ができないと言う気持ちがそうさせているのかと。
でも、全てがそうでは無かった。
自分と向き合い認めていくことで成長させ自分や相手を幸せにする事ができていった、認める事は成功している人や上手くいっている人は段々とできなくなってしまう、でも一度考え直してみるのも良くなる一歩なのかもしれないと考えさせられる映画だった。
難しい映画ではなく、たくさんの人が理解しやすい映画で楽しめた。
2023年に観た映画で最高傑作でした!
こちらの作品は、シンガーソングライターの
樋口了一さんが演じる主人公の
パーキンソン病を抱える中年サラリーマンが
仕事で周囲から信頼を失い、辞令を下され、
家族からも見放され家を出て行かれるなど、
人生のどん底を味わうも、
葛藤をしながら、少しずつ自分自身と向き合い、さらけ出しながら
仕事仲間や家族との関係も改善していき、
自身も本当の自分を
取り戻していくという物語です。
はじめは他人のせいばかりにしていた
主人公でしたが、
物語中盤から少しずつ変化の兆しが見え始め、
最初と最後では見違えるくらい変化しています。
私は主人公が後半から、
「自分から逃げず、自分のできるところから
少しずつ行動していく姿勢」に惹かれました。
「このまま大団円に向かっていくのかな?」
と思いましたが、
物語の最後の手前で、まさかの出来事が生じ、
内心ハラハラしましたが、
最後の最後で「良かった〜」とホッとしました。
正直なことを言いますと、
最初は「知り合いが関わっているから」
という理由で観た映画ですが、
いい意味で期待を裏切られました。
内容も心揺さぶられるもので、
久しぶりに「良い映画を観ることができた」
と上映終了後に感じました。
作品に出演された方々は他にも、
主人公の上司役に忍風戦隊ハリケンジャーで
ハリケンレッドを演じた塩谷瞬さん、
主人公が通うパーキンソン病の
コミュニティの仲間役にSHAZNAのIZAMさん
そのコミュニティにダンス講師として
主人公にダンスを教えるダンス講師役に
杉本彩さんなど、実力派の俳優さんたちが
集結し、制作されました。
お世辞でもないくらい最高の映画でした!ぜひ一度、劇場で「いまダンスをするのは誰だ?」をご覧ください!
観客と映画が対話する映画芸術作品
パーキンソン病に苦しみながら家族や仕事を失いかけた一人のサラリーマンが病ー障がいと向き合うことを通して、人とも向き合っていく再生の物語。監督・古新舜氏のすぐれた構成によって描かれた、写真のアルバムを紐解くようでもあり、ドキュメンタリーにも感じられる作品である。かつ、一つ一つのシーンに関して、同時代の我々が考えていくべき重要な課題や要素が散りばめられ、観客にとっての思考の隙間がつくられている。そういった意味で映画作品と観客との対話が生まれる可能性をもつ本物の映画芸術と言える。
病や障害については勿論のこと、社会における心理的安全性について、人が人と関わることの貴重さについて、「諦めることを諦め」挫折してもなお一歩ずつゆっくりと歩みを進める人間の弱さと健気な強さについて、そして生の一瞬の輝きを描き、私たちにタイトルの通り「いまダンスをするのは誰だ」と問いかける。
パーキンソン病の主人公・馬場を演じる樋口了一氏もパーキンソン病に罹り、演技に反映されているという。症状が出て、心身ともに過酷な中での撮影もあったという話を耳にした。その過酷さは想像を絶するが、観る者にとって生々しい限りの演技に圧倒される。私たちがそれを受け取った際、病への理解ということに留まらない。
仕事でミスをしたり、下手なプライドから虚勢を張ってみたり、人を羨んで所謂ええかっこしいことを言ってみたり、あるいは他人にあたってしまったり、自分自身の存在や世界を主張したいあまりに私たちがついやってしまいがちな弱さの象徴とも言える言動というものがある。本作品においてはそのどれもが痛いほどに描写されており、「人は弱い」ということが観る者の眼前に予め浮き彫りにされる。
作中では、主人公馬場は自身に余裕がなくなり、カッとなって子に手を上げるまでに至ってしまう。一方では、人は追い詰められるとそこまで堕ちてしまうのか、とも見えるが、また一方では、病の辛さを誰にも打ち明けることもできないながらも、変わらず仕事をしなければと踏ん張ろうとする一人のうな垂れた男の姿がある。どちらにしても「人間の弱さ」に変わりはないのだろう。彼はため息をつくほどに滑稽なのである。
ところが、パーキンソン病のサラリーマンは、妻子に出て行かれ、会社でも居場所を無くしたかのようになり、ええかっこしいで始まってしまった取り返しのつかない嘘がバレてどん底を味わった時に目が醒める。自身を見つめ直そうとするのだ。それまでの人をよせつけないようなバリアも自ら破り、人と関わろうとし、そして自身の持つ病とも関わろうとする。彼が心だけでなく、他者に対して身体も開いていくのを観客は目の当たりにするのである。
悲劇的な状況下から、背筋を伸ばし目に輝きを放ち始めていく主人公の姿は心を動かされずにはいられない。前述の「弱さ」とは対照的に人間の持ちうる「強さ」も同時に描く。個人的には、私の友人が教えてくれた「Life is crazy, but beautiful..」という言葉とも作品が私の中で結びついていった。
また、この作品の台詞は見る者にとっての記憶に残る言葉が多いのではないだろうか。例えば、「諦めることを諦める」と台詞にも出てくる。シンプルだが明確なこの台詞は、私たちの生きてきた中で何かを諦めかけた時のことを想起させたり、もしかしたら今なお諦めようとしている自身に対して立ち止まって見るように投げかけているようにも感じられる。諦めることを諦めるのが、ダンスをする始まりなのだろう。筆者自身は、なおも「いまダンスをすべきなのは誰だ」と鋭い提起をされているように思えてならない。
真っ直ぐさに心打たれた♪
見に行って良かった。
よい映画になりえたのに……残念
レビューの点数が高いことから見にいった。
残念ながら他人にお勧めはできない。
演技経験のない演者たちのたどたどしい台詞と、やけに芝居かかった俳優の舞台上っぽいしゃべりのギャップが大きく、話に入るのが難しかった。 樋口了一さんの演技あってこその映画だと思うので、周りの俳優も、彼をどう生かすかという視点で選んでほしかった(そういった意味で、塩谷瞬さんはどハマり)。
また、やたらと場面を細かく区切り、いまいち合わない音源が次々に放り込まれ、見ていて浮き足立ってしまった。
脚本も残念。「自分らしさ」とか「あきらめることをあきらめる」など、どこかできいたような言葉回しが多く、ぐっと心にくる台詞を見つけられなかった。中学、高校の社会科でみる学習ビデオのように感じたのは、自分だけか?
しかしなんと言っても、ストーリーのご都合主義というか「それはないでしょ」という展開の連続が残念だった。受注など仕事風景にしても本人の特技にしても、あまりにも現実離れしていた。
特にラストシーンではすべてがしらけてしまった。エンディングはグッドでもバッドでもいいのだが、そこまでの流れを考えても「それはないでしょう」というのが素直な感想(シーン自体もなんだか恥ずかしくなって目を背けてしまった)。
映画の作り手はパーキンソン病の人らから話をきいて物語を編んでいったと思うのだが、「挿話」で終わってしまい、病気の本当の姿を描けていない。終盤に出てくる身重の女性の経験も、本来は身を切るような痛みのある経験の話なのに、いきなり出てきて「エピソード」で終わってしまい、迫ってこない。
こうした、名前は聞いたことがあるが実際知られていない病気をテーマにするのはとても意義のあること。重いだけの映画にせず、明るい場面を盛り込んで見せるというのも大賛成なのだが、作り手のやり方が「これじゃないよなあ……」感満載の映画だった。
いろいろな点から、とても、とても、残念な作品。
人は、変われる
病と転勤。大きな問題(課題)を抱えてなお進まなくてはならないとはいえ、妻と娘が出ていく前の主人公は、さながら暴君でした。
気分が重く、目を背けたくなる程に。
それだけに、誤解や嘘もありながら出会い・気づき・経験等を重ね、どんどん視界が拡がっていくような姿に、こちらも励まされました。
人は変われる。いつからでも、どこからでも。
そう思える作品です。
希望をもらった
ひとりひとりに明日からの自分を問う作品です
家族への感謝の気持ちを忘れない
「人生は感謝」を体現した作品!
古新舜監督の「人生は感謝」のお言葉をそのまま体現した作品!
思ったよりダンスが前面に出ていないのも良かったです。
描きたいのは、人間の根本的なところなんでしょうね。
人間讃歌、人生讃歌な作品でした。
皆さま是非映画館へ。
身近に起こりうる病を通して描いた、心の映画
古新監督が手掛ける ノーヴォイス、あまのがわ に続く3作目。
古新監督は、前回2作でも、人の心を題材に作られているので、今作も大変楽しみしており、鑑賞させていただいた。
この映画では、様々な角度で人間が日々無意識に行っている、おごり、たかぶり、葛藤、勘違い、衝突、無意識などがふんだんに盛り込まれている。
特に、パーキンソン病という、身近にあるはずなのに理解が進んでいない病を扱うことで、自分自身が病にかかったらという危機感も持つことができた。
自分は、そうなったときに、功一のようにふるまえるだろうか…
率直に視聴した感想としては、自分を重ね合わせたり、周りの人を重ね合わせたりして、自分はどう考えて行動したのだろうかと、考えさせられる事が多かったように思う。
自分自身の内省だけでなく、知ろうともしなかった周りへの配慮など、ちょっとした心がけで世の中は変わることを、この映画は教えてくれているような気がする。
多くの人に見てほしいが、特にこれからリスキリングなどを検討している40代~50代の方々に見て頂きたい映画だ。
中高年の働き方の指標となるような映画だと思う!
働き盛りで優秀な、サラリーマンが、突然パーキンソン病を発症する。自死したくなるような絶望の淵から、周囲の支えにより発想を転換して、自分の未来を変えていくさま。仕事と病気を両立しながら生きていくためには、どうすればいいのか?中高年の働き方の指標となるような映画だと思う。
なんで自分がこんな病気にかかって苦労しなければならないのか?
死にたいほど悩んでいる人々に捧げる映画として生きる希望を与えてくれる内容だと思います。
また、組織開発、人間関係学に長けた古新監督の組織のあり方も織り込まれていて作品の奥深さが伝わってくる
日本全国の企業戦士と家族に見てもらいたい映画でした。働く人に勇気を!全国で上映して欲しい
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