「ポケットになっちゃった猫。」ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
ポケットになっちゃった猫。
京都のとある大学。ぬいぐるみとしゃべることを目的としたサークル。略してぬいサー。誰にも干渉されることなくありふれた日常の出来事や誰にも言えない胸の内をぬいぐるみに吐露するメンバー達。
自分の感情が分からず恋愛できないことに悩む七森君。入学後心を病んで引きこもってしまう麦戸ちゃん。うまく言葉にできず進めない時もあれば、言葉に詰まりながらも話すことで回復する時もある。その相手が家族なのか、友人なのか、恋人なのか、ぬいぐるみなのかは本人が決めればいい。きっと彼らにとってのぬいぐるみって自分自身の投影なのかな。自分になら何でも話せるしね。そういう意味ではやさしいってより強いのかも。
優しさと無関心は似ているってセリフがあって確かにそうかもとハッとした。キャスティングも良くて、細川岳の独りしゃべりは芸術的だったし、若杉凩が素敵だった。
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