劇場公開日 2023年9月15日

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熊は、いないのレビュー・感想・評価

全43件中、21~40件目を表示

3.0監督は逃げない!

2023年10月23日
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難しい

馴染みがないイスラム圏の古い社会。

監督本人が描く虚構と現実が行き来する不思議な物語。
映画製作を禁じられ出国禁止を命じられている監督だから、
隣国でスタッフに撮影させて、PCで演技の指示や演出、映像チェックを行う。

古い因習の支配する辺境の村と、
一見普通の都市、愛し合う2組の男女の運命は悲しい。

ドキュメンタリーに見える静かで単調な映像ゆえに、深く考えさせられるものでした。

監督の行動が気になるラスト、
いろんな事を考えさせてくれる難しい作品。

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kinako-cat

3.5いろいろめんどくさい

2023年10月11日
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君は行く先を知らないに続いてまたイラン映画。なんか似たような内容だなと思ったら監督親子だそうで イランの閉鎖的な現状を描く、こちらの方がちと分かり易い
田舎は確かに変わったしきたりが多い、すぐに噂になるし、砂で何処に行ったかバレるなんて良いんだか悪いんだか...映画を撮るのも命懸け、それでも撮り続けるのは映画がやっぱり救いだからかな

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ゆう

3.0解説を読んでからの方がいいかも。

Mさん
2023年10月8日
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(最初から2回以上見るつもりがなければ)まったくの知識なしで見るより、このサイトの紹介や解説(レビューではない)くらいは読んで行った方がよい。

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M

4.0監督も名優

2023年10月7日
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鑑賞方法:映画館

監督の過酷な映画作りの背景を見せてもらえました。
同じ時代に違う場所で生きる事に、複雑な感情を持ちました。
日本も田舎は、沿線上に生きにくい価値観何あるとも思った。

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jiemom

3.5こんな映画の作り方があるんだと感心した。

2023年10月7日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

知的

てっきり素人さんが演じていると思った。パンフレットを見るとれっきとした俳優さんだ。

ドラマ仕立てたが、その製作の裏側を含めドキュメンタリー風にして映画が作られていく。複雑な構造を持った映画。

浮かび上がったのは、イラン人が置かれた閉塞状況だ。トルコ国境近くの貧しい村に蔓延る古い因習。自由がなく経済制裁を受けている宗教国家イラン。

タイトルの熊はいろいろな意味がありそうだ。パンフレットの解説は「脅威」となっていた。私は人間の心を縛る宗教や思想・因習かなと考えた。観る人によって熊はいろいろ解釈されるだろう。良い映画だった。

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いなかびと

3.0切実なのにどこかユーモラス 土埃舞う村、悪い人たちではないけど都会...

2023年10月5日
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切実なのにどこかユーモラス

土埃舞う村、悪い人たちではないけど都会とは違う論理で生きる村人たち

トルコから先に進めないカップル。一人で行けたらいいのに。行ったらよかったのに。行けたら…

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hyvaayota26

3.5設定の面白さの裏にある現実

2023年10月4日
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鑑賞方法:映画館

特に事前知識を入れずに鑑賞。

最初は和やかな雰囲気とリモート監督という面白い設定で楽しみつつ、若干眠くなるくらい。

しかし、だんだん不穏な空気と緊迫感がただよってくるとともに、出国、国境、しきたりが絡んできて目が離せなくなってくる。

この先どうなるんだろうと気になりながら、それぞれの舞台で非情な現実とともに思わぬ展開へ。

こういう作品だったのか、と鑑賞後。
ポップなポスターの裏にある意図を、レビューを読んで知る。

国外に出たい意図など、わかりかねるところはあるが、映画制作を通じた問題の伝え方というものを知る作品であった。

2023年劇場鑑賞93本目

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ひでぼー

4.023-119

2023年10月3日
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鑑賞方法:映画館

世界にはまだまだ自分の人生を想いのままに選択できない人々がいる。

政府や警察、群により抑圧される人々、
村の古い因習に縛られる人々、
大勢を守るための捻じ曲がったルールで
誰も意を唱える事ができず、
厄介者は排除される。

舞台のイランに限った話ではないだろう。
日本でも、世界のどこにでも、
田舎の村にも、会社の中にも、
不自由に縛られる人々はいる。

暗黙のルール、
熊🐻はその中にいるのだろう

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航

4.0命懸けの映画撮影🎥🎤

2023年10月1日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

島国の日本には分からない?分かりにくいのかもしれない… 国境の重要性
場面は大きく分けると2つに別れる
トルコで映画をリモートでとる場面と、トルコ国境に近い隣国の片田舎(電波📶が通じず、携帯すら普及していない)で素材❔を取材している場面
少しのディスタンスでこんなに…や、片田舎の独自の慣習(独自法?)、そして他国民の迫害 日本でもあるあるを海外バージョンでリアルに描かれている
大多数の人間が持っている性なんだろうか…

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ろくさん

5.0日本ではわかりにくい点はあるが、仕方がない一作。遠く離れたある国の実情。

2023年10月1日
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今年337本目(合計987本目/今月(2023年10月度)2本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))

 映画館をチェンジしてこちらの作品に。

 本映画は先月だったか「君は行く先を~」と同じイランを扱った映画で、国による検閲等が厳しい、また、日本からでは文化などを知ることが難しいといったいろいろな事情があり(特に前者のほう)、何を言いたいかよくわからない部分はかなりあります(この点は「君は行く先を~」と同じ)。

 そうした事情(検閲逃れ)が背後にあるため「熊」が何か「いない」とは何か等は明示的に描かれることはなく、また映画を見ると、イランにおけるいわゆるフェミニズム思想について「日本からの見方ではおよそありえない」ような実態が語られているシーンが存在する(ただ、このことも否定的に描くと検閲にひっかかってアウトなのだろうと思われます)など、論点が多岐にわたる映画です。

 こうした事情があるため、一見しただけで趣旨を理解しがたく、この点はただただ車をぐるぐるあっちこっち運転する「君は行く先~」と似た部分はどうしてもあり、この点、イランの検閲を避けて通ることはできないので、日本においてはどうしてもそれを通してしか見ることができず、どうしてもわかりにくいという部分もあります(なお、この地域の映画の特性としてイスラム教があげられますが、本映画でも「コーランがどうだの」といった語句以上のことは出ません)。

 個々わかりにくい部分が多く、減点幅をどうするのかすら決められないという特殊な映画ではありますが、「遠く離れた、日本の戦前、戦中の検閲制度をはるかに超越した制度が今現在でも残っている国」における「せいいっぱいの妥協としてできた作品であろう」と思われる以上、多くは引けず、フルスコア切り上げにしています。

 なお、映画の中ではやはりわかりにくい部分があり、どう見ても答え(映画の趣旨)がわからない部分がどうしても出てきますが、それは検閲によっていろいろカットされたり修正を余儀なくされたものであろうことから、「3回みたらわかるか?」とかというようなものではないので要注意です(多分、6割も理解できるかどうかも怪しい?)。

 採点においては上記のような特殊な事情があること、また、特段それ以外でも差し引く要素まで見当たらないのでフルスコアにしています。

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yukispica

3.54寄り3.5

2023年9月30日
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鑑賞方法:映画館

『君は行き先を知らない』のパナー・パナヒ監督の父君ジャファル・パナヒ監督が本人役で出演。

本作完成後に逮捕されたそうだけど、イランの問題を描いたドキュメンタリーっぽい劇映画です。

映画館で予告編を観てから、とても気になってましたが、

すごく見応えがあり、引き込まれて観てました。

4と迷ったけど、4寄りの厳しめ3.5です。

面白かった。

何か引っかかる方は、ぜひ!

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RAIN DOG

4.0熊はいらない

2023年9月29日
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ジャファルパナヒ「熊は、いない」をシネマート心斎橋で観る。これ熊はいないというより熊はいらないというのがあってるよね。熊が何のメタファーかというのは某登場人物よって語られるので、ぜひ映画を観てください。人を抑圧する権力、社会構造へのパナヒ監督の怒りが炸裂する傑作。

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ピンボール

4.0闘い続けながら〝撮る“ということへ自己批判的に向き合うというすごい...

2023年9月25日
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鑑賞方法:映画館

闘い続けながら〝撮る“ということへ自己批判的に向き合うというすごい作品。やや退屈にも感じる画面はむしろ緊張感がある。

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ghostdog_tbs

4.5凄い社会派サスペンス

2023年9月25日
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鑑賞方法:映画館

怖い

難しい

初めて観た時はドラマかと思ったが、観るにつれてサスペンス、ドキュメントも含まれる作品になって驚きもあり、言葉が出ない。また、監督自身も作品に参加するが、イスラム教社会の現実、イスラム社会に巻き込まれ監督自身も大変だったなと感じた。イスラム教、イスラム社会の現実を知る上で適切な作品。最初は戸惑うかもしれない。

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ナベウーロンティー

4.0不撓不屈の監督自身を描いた力作

2023年9月22日
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鑑賞方法:映画館

監督のジャファル・パナヒが、本人役として主演も務めた力作でした。全く背景を知らずに観ると何のこっちゃという感じですが、少しでもパナヒの置かれた状況を知ると、俄然面白くなって来る異色作でした。彼は1990年代から映画監督として活躍し、数々の国際的な映画祭でも評価を受けて来たそうですが、2000年代に入りイラン政府と対立。2010年には家族や友人とともに逮捕され、イラン政府へのプロパガンダの罪で懲役6年と、20年間の映画制作禁止という判決が下ります。

しかし執行猶予だったのか、直ぐには収監されず、秘密裏に映画制作を続け、2013年に「閉ざされたカーテン」、2015年に「人生タクシー」を上梓するなど、精力的に活動を続けている延長で本作が創られたようです。

映画の内容としては、現実の世界でも表立って映画を撮れない状況同様の映画監督として主役を演ずるパナヒが、偽造パスポートを使ってイランからヨーロッパに逃走しようとする男女2人のカップルを追跡するという映画を撮影しているところから始まります。最初はこの劇中劇、単なる創作なんだと思っていましたが、どうやらドキュメンタリー仕立ての(映画の中での)本当の話のようでした。この辺りは現実と虚構が入り交じり、何が真実なのか、そうでないのかが分からなくなってくるのが、観客を不安と陶酔に導いている感じで非常に面白く感じられました。

また表に出ることが憚られるパナヒは、トルコとの国境近くの集落にいて、リモートで撮影現場に指示を出しますが、この集落でも若い男女の駈け落ち騒動が勃発し、パナヒ自身も巻き込まれて行きます。パナヒが撮った写真を巡り、”よそ者”であるパナヒも窮地に追い込まれそうになりますが、この過程で題名の「熊」の話が出て来ます。ただ面白いことに、物理的、生物的な熊は出て来ません。しかしある村人の口を通じて、「熊」という存在を使って人々を怖れさせる奴がいて、そういう奴が利益を得ていることが観客に訴えかけられます。この「熊」の正体は何なのか?

冒頭にも触れたパナヒの背景からすれば、イラン政府以外に考えられない訳ですが、その辺りは明示されず、2組のカップルの顛末とともに物語はエンディングを迎えました。

劇中劇もドキュメンタリー仕立てであり、また監督が本人役で出演していることからも、本作そのものもドキュメンタリーに近い構成になっていて、非常に幻惑的で、魅力のある作品でした。政治的弾圧にも屈せず、抑圧され、閉鎖的なイラン社会の息苦しさが伝わってくる作品でしたが、熊ばりごついパナヒ監督の様子はどちらかと言うと軽やかで、常に冷静沈着。どんな危機的状況にも慌てず焦らない彼の姿は、観る者を勇気づけるものでした。

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鶏

4.5九州の話ではありません。

2023年9月21日
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鑑賞方法:映画館

たまたま日本では息子さんの作品も観られるタイミングで、真打ち父の作品を鑑賞。
冒頭のパスポートの件のタネが明かされた時は、相撲の立ち会いでの猫騙し的で、驚きと共に一気に鑑賞スイッチon。これは効果的だった。イラン映画はなかなか凪の時間が長かったりするキラいがあるものの、油断してはいけないと座り直す。
パナヒ監督がリモートでディレクションする映画の撮影の話と、パナヒ監督が自ら国境近くの限界集落を定宿している村での話が、イレコで映画が進む。
映画に散りばめられた、彼の国への批判やパナヒ監督のメッセージなるものが散りばめられていて、とにかく気が抜けなく、会話の一つ一つに意味を帯びてるように思えた。特に、熊の下には、またしてもハッとさせられた。

追伸(邪心)
まさか息子とテーマが被るとは・・・。示し合わせたのかな?

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ラーメンは味噌。時々淡麗醤油。

3.5伝統の中で生きる

2023年9月21日
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というより、新しい世界で生きることが出来ない。サイドブレーキをひいて暗転のラストシーンがいい。

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Oyster Boy

4.0初パナヒ。他のも見たい!

2023年9月18日
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パナヒ監督作品初めて見て、軽くぶっ飛んだ。

本人が本人役で出てイランの田舎からリモートで監督してる映画俳優の出国トラブルと、隠遁先の田舎の村で監督が撮ったスナップ写真と古い風習に争う三角関係に巻き込まれて両面から監督自ら追い詰められる話です。
ドキュメント見たく感じるけどドキュメントじゃない感じが新しかった。普通こういう場合ハンディで撮った映像多用するんだけど、、、、文書で書くとわかりづらいけど、映画は場所が都会とど田舎に分かれてるんでごちゃごちゃになるストレスはない。フィクションだとわかって見てるつもりだけどイランの複雑な状況が監督目線で、いちいち説明がないのが怖い。トンズラしちゃった助監督とか、密輸特急便とか、国境のシーンがこわいよ。

クマが居るのか居ないのか?クマは何なのか?というより、私たちがどう判断するのかという問いのようにも感じた。モヤモヤしてパンフ買って見たけどそこはハッキリしなかったなぁ。
ただ最後に引いたサイドブレーキの音が、イラン政府に禁止されているにもかかわらず、映画を撮りまくっている監督の行動と意思のようにも思えた。

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masayasama

4.0熊はいる

2023年9月18日
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鑑賞方法:映画館

知的

リモートのカメラマンが撮ったシーンとパナヒ氏を映すシーンが並行して話が進む。辺境の村は閉鎖的な雰囲気を感じず、のどかな風景で、村人たちも好意的である。
しかし、川で足を洗う儀式、婚約相手の決め方、宣誓室などや起源がわからない古くからあるしきたり、また辺境が故に警察が登場すると、パナヒ氏がだんだんと厄介者として扱われるようになってしまう。
ネットで調べたところ、実際イランにはツキノワグマが生息しているらしい(とはいえ農業でやっていけなくなったような辺境の村にはにいないだろうが)。しかし一言では言い表せない"なにか"に姿を変えて存在はしている。

余談ですが、パンフレットによると、ザラ役の女優ミナ・カバニさんはイラン政府に国外追放され、フランスに亡命、パリを拠点に活動中なのだそうだ。

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しんかまぼこ

5.0イランの国境近くの小さな村に滞在中の、映画監督や助手の模様。 国外...

2023年9月17日
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鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

知的

イランの国境近くの小さな村に滞在中の、映画監督や助手の模様。
国外逃亡を試みる若い男女を追うドキュメンタリー映像を作成中とのことですが、
小さな村ならではの古い慣習とか、噂話で悪人扱いされたりとか、

イランは国自体が、閉ざされた、抑圧があるといいますが
(観光でテヘラン市内を歩いていると、現地人は日本人に超友好的かつ親切で、閉塞など微塵も感じないのですが)

映像を見ていて、どこか日本の田舎でもみた閉塞感と似ているようにもみえてきました。

監督ご自身が出演されて。政府から出国禁止・映画製作禁止を告げられても頑張る、不屈の監督といわれる所以が、痛いくらいに解りました。

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woodstock