「難しい」熊は、いない りかさんの映画レビュー(感想・評価)
難しい
イラン🇮🇷の国境近くの辺境な村。
熊は、いない。って‥‥、
熊の存在については、この村独特の迷信のようなモノ。
村の掟を破ると熊が出て来て食べられるゾ〜、
と掟を厳守させるが為に言い伝えて来たらしい?
パナヒ監督、失礼ながら存じ上げないですが、
力量、意欲、行動力、正義感、頭脳、分析力共々、
溢れまくっておられる様。
はっきりとわからないが、亡命しようとする男女の
撮影現場には居ることが不都合なのか宿泊先からの
リモートで指示を出すやりにくさ満点の撮影。
並行して滞在先の村での因習に関係ないと断言しながらも
さらに宣誓しろ、と言われる始末。
ヤグーブという青年(老けていたけど)が結婚したくてたまらない。村独自の生まれた時のへその緒の婚約とかで、
決まった女性がいるのに、その彼女に好きな恋人ができているらしく、じゃ、自分の相手はどうなるんだ、と、
村長から長老からを扇動して婚約者を取り返そうと躍起になっていて必死な様子。
監督、助手に導かれて国境近くに来て湖向こうを見ながら
助手に従わず元に戻って行くのだが、一部始終を村の誰かが見ていて、それが会う村人皆の知るところとなる、恐ろしき監視社会。宿屋のガンバレが早めに気づいてタイヤの泥を落としバレないようにしてくれたにもかかわらず。
ドキュメンタリーで撮っていた男女の女性分だけパスポートを入手できたが、男性のが偽物と知り一人では嫌だと女性が監督に憤り出発を取り止め、失踪してしまった。
出国の難しさを撮りたかったのだろうか、複雑な事情がちょっとわからない。
数日後、女性の水死体が。
監督が国境近くに行ったことが国境警察にも目をつけられ、直ぐに退去しないとヤバいことになると告げられやむなく宿を後にする途中、駆け落ちしかけた恋人同士が国境警察によって撃ち殺されていた。