イニシェリン島の精霊のレビュー・感想・評価
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おっさんの友人関係がこじれる話
なぜこの映画が評価されているのか分かりません。
評論家である老人達のあるあるなのかも知れません。
結末は何もなかったです。分かる人には分かるらしいです。
主人公が2人いて、1人は趣味に集中して1人は無駄話をする人。
趣味の人は死ぬ前に音楽の作曲をしようとします。
しかしウンコの話を2時間する友人にうんざりして友達やめる宣言をします。
そして意思疎通が異常ともいえるこじれ方をします。
いろいろな人のレビューをみてなんとなく分かりました。
いつも一緒にいて言わなくても分かるでしょの仲なので、
何かしようとしても相手に伝わらず事件まで発展するそうです。
話はとても地味ですが人間の本質に迫っ内容です。
一言で言うとツンデレの「おっさんずラブ」かな
ちょうど100年前、1923年のアイルランドの架空の孤島・イニシェリン島を舞台にした映画でした。対岸にあるアイルランド本島では内戦が行われているという話が出て来ますが、映画の本筋と戦争は直接的な関係はなく、大砲の音は聞こえてきますが、戦闘シーンなどは全くありません。ただ、当時のアイルランドの状況はどういうものだったのか、本作の背景を知るために少しアイルランドの歴史を調べてみました。
アイルランドは、12世紀頃にイングランド王国の植民地支配を受けることとなり、1801年にはグレートブリテン王国が併合し、「グレートブリテン及びアイルランド連合王国(イギリス)」の一部となりました。しかし20世紀に入ると民族主義者が独立運動を展開し、第1次世界大戦中の1916年にはイースター蜂起が勃発。これはイギリス軍に鎮圧されたものの、第1次世界大戦後の1919年にイギリスとの間で独立戦争に発展し、1921年に終結。イギリスとの間で英愛条約が締結され、今のアイルランドの領土が「アイルランド自由国」となりました。しかし多くの民族主義者が求めた共和国としての完全な独立ではなく、イギリス国王を元首とするイギリス帝国の自治領という形での船出でした。昨年見たケネス・ブラナー監督の「ベルファスト」は、今でもイギリス領である北アイルランドを舞台にした話でしたが、この条約の結果、北アイルランドはイギリスに留まることとなり、その後「ベルファスト」でも描かれることとなる北アイルランド紛争に発展していくことになったようです。
本作の舞台は1923年ですから、ちょうど「アイルランド自由国」が誕生した直後のことということになります。一応自治権は認められることになったものの、共和国建国という目標が達成できなかったことから、新設された自由国政府と独立派であるアイルランド共和軍の間で内戦に発展することになったようで、これが本作で大砲の音だけ登場する内戦のようです。
因みに現在のアイルランド共和国が成立し、名実ともに完全な独立国となったのは、本作の舞台の14年後の1937年のこととなります。
長々とアイルランド建国の歴史を見てきましたが、こうした背景を知ると、フィクションである本作にも息吹が吹き込まれたように感じられるのが不思議なところですね。
ようやく肝心の内容に入りますが、第1次世界大戦、そして独立戦争、さらには内戦と、アイルランド的には硝煙の臭いが漂い続ける戦乱の時代を背景にした作品でしたが、一言で言うとツンデレの「おっさんずラブ」的な映画だったと言ったら怒られるでしょうか。
コリン・ファレル演ずる主人公・パードリックは、もう一人の主人公である親友のコルムに突然絶交されるところから物語は始まります。理由の分からないパードリックは困惑し、妹のシボーンや隣人・ドミニクを巻き込んで関係修復を試みるも失敗。それどころか、コルムはこれ以上自分に関わったら、「自分の指を切り落とす」と言い出す始末。
パードリックは、前半から中盤にかけて、困惑で眉毛を八の字にしっぱなしだったのがとても印象的。コリン・ファレルという俳優が、元々こういう顔だったのかと思いましたが、普段の写真を見ると全然そんなことはないので、そういう演技だったんですね。当たり前か。。。
そしてツンデレの「おっさんずラブ」というのは、絶交宣言をした後も、警官に殴られてぶっ倒れたパードリックをコルムが助けるなど、優しさを見せるところ。そうなるとパードリック側もコルムに対する愛情は一層燃え上がるばかり。仕舞いには、唯一の肉親でありパードリックの庇護者でもあった妹のシボーンが本島に渡ってしまい、兄も一緒に行こうと誘うのに、コルムの居るイニシェリン島に残る決断をするパードリック。でも最後は吹っ切れて、トレードマークだった八の字眉毛が消えたパードリックは、コルムの行動が原因で死んでしまったロバの仇を討つ決意をする。
まあざっとこういうストーリーでしたが、題名に「精霊」という言葉があり、魔女みたいな婆さんが序盤から登場するので、もっとオカルトチックな話なのかと思いましたが、実際「おっさんずラブ」だったので、意外な展開に驚きました。面白いと思ったのは、日本で言えば幕末から明治維新の激動の時代にあって、攘夷だの尊王だのと国を挙げて大騒ぎしている時に、いい歳をしたおっさん同士が、ド田舎で絶交だの指を切るだのと言い合っている訳で、俯瞰してみるとかなりユーモラスな絵ではないかと感じました。
なお、監督のマーティン・マクドナーはじめ、主演のコリン・ファレル、ブレンダン・グリーンソンらは、全てアイルランド出身者で固められており、祖国の激動の時代にこうした物語を作った動機というのは、どいう言うものだったのか、またアイルランドの人々が、本作に対してどういう受け止めをしたのか、その辺りも興味深いところですね。
本作は今年のアカデミー賞の有力候補とも言われてますが、果たしてどんな結果になるのか、こちらも興味が尽きないところです。
そんな訳で、アイルランドの歴史も勉強させてくれた本作の評価は★4としました。
友達(親友)と一緒にみよう。
突然、親友から絶縁された。しかも理由もわからず。
自分もそんな経験があるため、主人公がどう振る舞うかずっと注視していました。
一方向の好意だけで突き進む主人公にずっと苛々してました。妹が家を出ていくといったら、「俺のご飯はどうする?」という発言からも明らかです。
全編通じて主人公は自分は悪くないと確信してます。
自分は良い人だと。まわりもそう思っているって。そこに主人公の思想の危うさが現れてます。
彼の本質を見抜いていたのは友人。そして、途中で気づいたのはあの警官の息子なのでしょう。ちなみに名演技。
結末は破局と捉えました。
結局、主人公は変わらなかった。友人も変えることは出来なかった。そして、聡明な妹だけが変わり、前に進む。
自分もあの当時、相手に好かれていると思っていたから
絶望感を味わいました。
当時の自分をみているようで気恥ずかしくもなりました。
親友と観に行って、感想を語り合ってもらいたい作品です。親友だと思っていたら、親友じゃなかったなんてこともあるかもしれません。
責任は取れませんのであしからず笑
苦手な監督…
本作を観賞後、何だかモヤモヤしながら帰宅し、あらためてこの監督の過去作である「スリー・ビルボード」を観た自分のレビューを読んでみたら、「脚本に翻弄されて、何を軸に観たらいいか分からない」といったことが書いてあった。
そう、それ!
さすが自分。
アイルランドの内戦がメタファーになっている、というくらいは分かったつもりになっても、結局私はこの映画を観て何かを摂取したかというと…。
それでも最後まで物語を追ってしまうのは、俳優たちの演技と監督の手腕ってことなんだろう。
ウソみたいに美しい風景の中、その小さな集落で繰り広げられる、抗うほどに深く深く沈み込んで行く「今ここにある地獄」。
「無垢」で「無知」な「田舎者」の主人公って、本来観客が感情移入する様な正義の側にいるべき人でしょ?
それが最後までこんなにイライラさせられるとか、反則だし。
かといって、コルムに心を寄せようとすると、完全に私の理解を越えていたり。
あと、バリー・コーガンって「エターナルズ」でも気になったけど、ナニあの役者、あの演技。
なんかすごくない?
正直、同性愛とかのフリだけあって最終的に謎にしてある部分も多くて、いろいろと飲み込めていないので、役者達の存在感はすごいけど、映画としては解ったフリして誉めるってワケにもいかない。
観た後ずっとモヤモヤさせるっていうのも、作品の力なのかも。
ただ、他人に勧めるタイプの感じでもないので、★は3つ。
陰鬱なLAN環境での鬱屈というか
アイルランドの島という狭い地域で、ほぼ100年ほど前で当然そこのコミュニティしかなく、パブが唯一の娯楽のようなところで、本を読むだけで知的と思われる社会で。パードリックも見事に退屈な男という印象で、気が滅入るのを楽しんだような時間だった。
自分(の時間)を守る為、人間関係をリセットする覚悟。
友人と過ごす"くだらない時間"、"無駄話"。自分の人生にとってどれだけ有意義で有用か、と問われると言葉に詰まる。
人の時間は有限で平等にあるからこそ、お互いの時間を共有する事に意味があると思う。皆その時間を楽しく共有しながら過ごそうとするのだが、ふとした"きっかけ"で"何か"に気付く。
『このままではいけない』と。
くだらない話をしながらゲーセンに通うだけの友人に、私はふと『毎日一緒に何してるんだろう』と思い、結果としてその友人との関係をリセットした過去がある。
今となっては後悔に近い感情もあったりと、何とも言えない経験になってしまった。
馬鹿話が楽しい思い出になる事もあるし、若い頃はそれでも良い。だが歳を重ねるにつれ、時間の使い方は変化するはず。生きている間に自分の人生に何を見出すか。
対岸の本土で起きている内戦と、イニシェリン島で起きている諍い。大小あれど、考え方の違いで同じ人間が争っている。
穏やかで心地良い音楽が流れるイニシェリン島で、その両者の葛藤がズシンと心と胸に響く。
実直で優しく、ユーモアある楽しい友人か。
愚かで深く考えない、くだらない友人か。
頑固で理解出来ない、年老いた友人か。
趣味を持ち、自分の人生を楽しむ友人か。
鑑賞者の人生に"無駄な時間"と"諍い(いさかい)"を問いかける、考えさせられる作品。コリン・ファレルの眉が心の機微と言い表し難い心情を絶妙に表す。答えは無い、スッキリもしない、重いラスト。だからこそ傑作。
「ユーモアたっぷり」
今年17本目。
ユーモアたっぷりの映画。本土にある仕事に行くとお給料とお昼御飯が出る所の会話が一番好き。あう言う会話が自分は中々難しい。日常的に会話にユーモアの1つでも挟める人が会話の上手い人と言えると同時にユーモア無くても会話力が凄い人がいるのも事実だと感じます。こう言う作品を映画と言うと思います。
鑑賞動機:ブレンダン・グリーソン7割、マクドナー監督2割、バリー・コーガン1割
『ヒッットマンズ・レクイエム』でも組んでたマクドナー監督とグリーソン×ファレルということで、期待値高めで正直ちょっと油断してた。寝不足なんてもっての外、万全のコンディションで臨まないと大怪我必至の手強い作品だった。脚本も監督自身だし、過去作を考えたら一筋縄ではいかない作品なのは容易に想像つくのに。「人生は不条理」みたいな決まり文句では掬い上げられないものがあるように思う。
コリン・ファレルの眉毛がアレほどまでに雄弁に感情を表すものだとは。もしかして眉毛こそがファレルの本体なのかも。主演男優賞は十分可能性あると思うけど、バトラー、フレイザーとの争いか。
ブレンダン・グリーソン…好き。監督のインタビューによると、グリーソンが自分で曲書いて自分でバイオリン(この場合はフィドルと言うべきか)弾いてるのだとか。何だそれ、素敵すぎるよ。好き。時々デレてくるのについ油断して調子乗ると、アレを投げてくるとか理不尽な仕打ちに、ファレルと一緒にこっちも翻弄される。ビールのくだり噴き出しそうになった。恐るべき小悪魔ぶり(たぶん違う)。ただどうにも彼が口にしている以外に何か別の真意があるように思えてならない。なぜそこまでして? オスカーはバリー・コーガンとの票割れもあるし、受賞はすんなりキー・ホイ・クアンかと。
ケリー・コンドンもよい。お気楽兄貴と対照的でなぜか親近感が湧く。複雑な表情をするシーンが多かったけど、細かな感情の機微が見て取れて、引き出しが多いなあと思った。でも助演女優賞はアンジェラ・バセットにいきそうな。
バリー・コーガンも印象に残る。ちょっとだけズレてる感じが、妙に人を苛立たせたり、落ち着かなくさせる。『聖なる鹿殺し』や『THE BATMAN』の振り切った不気味さではないけれど、大丈夫か心配になる奇矯さからの…。喋り方も何かいじっているように思ったが、気のせいかな。
四人ともアカデミー賞初ノミネートらしい。
作品、脚本、編集はエブエブに、作曲賞はバビロンにいくと予想してるので、意外と監督賞とか取っちゃってりして。いやいややっぱりダニエルズか。
23-014
アイルランドの離島で、男同士のイザコザ。
入り口はよくわからないし、結局解決もしてないようだし、色々と腑に落ちない。🤔
本土の内戦に準えて、些細なきっかけで取り返しがつかなくなったり、後戻りできないぐらい狂気じみていく姿を見せたかったのか❓
妹、ジェニーとの別れはなんとも言えない。
モヤモヤだけが残る。
物凄い緊迫感
寂寥とした風景の中で繰り広げられる殺伐とした物語、なのに何処かしらユーモアも感じる。
本土の内戦という背景の中で、個人的な問題で争う2人の男。
争いの果てに、2人が見いだした物は何だったのだろう。
海辺で朝日を浴びて、距離を置き並び立つ、その後ろ姿に、美しさを見た気がする。
一編の詩のような映画
アイルランドの孤島を舞台に繰り広げられる二人の男の物語。
とても静かでスローテンポでありながら、心がザワザワする居心地の悪さ、薄く張り付いた狂気のような物悲しさ、終始なんとも言えない空気が纏わりつきます。それでもふと光のような暖かさが差し込んだように感じる瞬間があって、でもまたすぐ消えてしまう程に儚くて。
そんな感覚的な言葉しか出てこないほど、私はまだこの作品を読み取れていません。
一つ一つの言葉にたくさんの意味や想いが込められた詩のように、一切の説明を削ぎ落とした本作は、きっとこれから後味を噛み締めることで感じ方が変わるのだと思います。そういったところも含めて味わい深い作品。
今の漠然とした感想は、パードリックとコルムへの印象が最初と最後で真逆に思えて、どうしてもコルムのパードリックへの深い愛情を感じてしまうし、パードリックが全然「いい人」に感じないというもの。
全くトンチンカンかもですが。笑
他の皆さんの感想を読むのが楽しみです。
イニシェリン島も主役
美しいイニシェリン島を舞台にした友達同士の喧嘩が描かれて、それだけです(笑)
単純そうに思えて、深い意味があるんだろうけど、僕みたいな凡人には分かりません(笑)
60点ぐらい(笑)
岡田斗司夫さんが言ってたんだけど、天才が作家性を純粋に表現すると、一般人には理解できずウケないそうで、
大ヒットした『君の名は。』も、実は、非常に、深い意味、深いバックグラウンド、を持っていて、
一般ウケするように、キャッチーになるように、深い部分を削って、大ヒットしたんだそうです。
この話は、YouTubeで観れるので、気になった方はググってみて下さい。
非常に興味深かった…
『ブレードランナー』も、リドリー・スコットの“純粋な作家性”ゆえ…
僕は音楽が好きなんですが、音楽にも非常に当てはまりますね。
監督が作家性を純粋に表現した結果、このような映画が出来たのでは?
日本の能面が出てくるけど、意味あるんだろうな…
まとめると、
イニシェリン島が美しいです☝️
静かで淡々としてて眠くなります☝️
友達同士の喧嘩の話☝️
黒ビールうまそう(笑)
自分自身への教訓
脚本兼監督であるマーティン・マクドナーの作品をはじめて観たのは『スリー・ビルボート』だが、彼がアイルランド人であり、母国を舞台とした三部作などを過去に撮っていたことはこの作品を観る前に下調べするまで知らなかった。2人の主演男優もアイルランド人で、アイルランド本土とは別に存在するイニシュリン島という架空の場所を設定し、そこにアイルランド文化を再現したこの作品はアイルランドという国の一断面を伝えているのだろう。
酒好き、音楽好き、積極的な恋愛をしないというアイルランド人の特徴は、この作品の中でも、パブのシーンが頻繁に出てくること、主演男優の1人がヴァイオリニストであること、2人の主演男優、助演女優が独身者であることからわかる。
マーティン・マクドナーはアイルランドのクエンティン・タランティーノといわれていて、暴力的な表現をするものの、それをブラックユーモアに転じてしまうらしいが、なるほどと思った。俺に話しかけたら指を切り落とすといって本当にすべて切り落としてしまうというシーンがあるが、凄惨ではあるもののどこか滑稽だった。
人を拒絶してしまいたくなる気持ちはよくわかる。人生の残り時間を考えたら、話がつまらない相手と過ごすことが退屈で時間がもったいないと思うことも納得する。だが、人付き合いを断つからにはその獲得した自由な時間の中でなにかを成し遂げないといけない。自分だけができることを追求してそこにすべての力を集中させないといけない。自分自身に言い聞かせる教訓ができた映画であった。
事前情報の有無で良作にも駄作にもなる典型例?
今年41本目(合計694本目/今月(2023年2月度)7本目)。
作品自体はPG12ですが、一部に不穏当な描写があるためで(この点、ややR15より)、いわゆる「大人の営み」のシーンはありません。
作品自体は、アイルランド内戦を背景に持っていますが、同時にアイルランド神話(ケルト神話)や一般的なファンタジーの知識(バンシー等)が前提だったり、あるいは、アイルランドの文化(フィドルなど。映画内で演奏されている小型バイオリンは、フィドルです)などを知らないとはまりが生じます。
※ 「フィドル」はアイルランドではよくある弦楽器です。youtubeなどで調べると演奏している方の動画など出てきます。
他の方も多く書かれている通り、作品が述べたかったことであろう「アイルランド内戦」に関しては直接の言及はなく、「こんなつまらないことでもめなくても」という人や(内戦そのものへの間接的な批判)、またその内戦が架空の島(この映画の舞台)での「実にどうでもいい争い」になっている点等、もとのアイルランドの歴史や文化等を知っているかどうかで良作にも駄作にもなりうる両極端な映画かな…と思います。
さらに聞き取りづらいのは英語で、アイルランドの英語自体がやはりイギリス英語とも違い独特な単語やアクセント位置があるようで、準1レベルでは聞き取るのも難しいです。そのうえで(前提を知らないと)謎の展開がどんどん続くので、???なまま終わってしまうのではなかろうか…というところです。
ここでは評価はあまりよくないようですが、日本では高校世界史等でもアイルランドの歴史を深く習うことがないだけで、特に西洋では常識扱いされているので、多くの賞に推薦されているなども納得です(直接言及せず、間接的に述べることで内戦の「意味のなさ」について論じているところなど)。
せめて鑑賞当日はアイルランドの文化や歴史などをある程度知っているかどうかでかなり理解が分かれます。この点は他の映画にはない点かな…(2021年の「最後の決闘裁判」なみの知識が要求される)というところです。
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(減点0.3/日本では理解がやや困難な点は否定もしがたい)
・ 結局、上記にも書いたように、高校世界史ではアイルランドの文化や歴史を深く扱わないため、事前に予習しないと謎の展開(しかも、主人公(この映画の主人公を誰に取るかはいろいろあると思いますが、あの喧嘩している2人セットととるのが妥当?)がで出てくる「喧嘩のもめごと」が実に「どうでもいいくだらない話」でしかないので、この点が「内戦に対する間接的な批判なのだ」という点がわからないと、まるで「????」な状況になる点は避けられないかな…と思います。
ただ、多くの国で賞に推薦されたこともこれまた事実であり、作品としては評価は高いです。
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(減点なし/他事考慮/映画館の流すCMが謎すぎる)
・ 私はtohoシネマズなんばでみたのですが、ここは当然「大阪市」の映画館です。にもかかわらず、「go to travel」の後続版の地域版で「大阪に旅行しませんか?」「笑いも遊びも食べ物も見所もたくさん!」とか「20%の割引があります!」とか出てくるのですが、「大阪市の映画館で」これを放映したところで誰がいくんでしょうか…(制度上、大阪市民が大阪市にこの制度を使って go to travel(地域版)をやることは想定されていない?)?
バンシーの仕業ではない
アイルランドの小島で親友から絶縁されるという前情報からほのぼのとしたヒューマンストーリー的なものを想定して見に行ったのだが…
とんでもない。
水平思考とかイミコワ的な構造なのだが、やけに後味が悪い。
なるほどスリービルボードの人なのかと思わされるが、カッカしてエスカレートしていくアッパー系ではなく、見れば見るほど気持ち悪くなっていく展開。
マコーミックさんの予言は恐らく超自然的な力によるものではないということになりますね。
世界観は好きだけど…
うーん、難解。内戦とかロバとかなんとかいろいろベースになってる伏線があるんだろーなー、とは思うけど…ただただ田舎の閉塞感しか感じられなかった。閉ざされた島で歳の離れた親友どうし生活の感じ方も違うだろし考え方のスレ違いもあるんだろうし。コリンファレルの演技はなかなかみものかも。
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