劇場公開日 2023年1月27日

「あんたなら理解できるだろうが・・・」イニシェリン島の精霊 MARさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0あんたなら理解できるだろうが・・・

2023年2月11日
PCから投稿

悲しい

難しい

昨日まで仲良くしていた友人から、突然絶交宣言されてしまった男がどうにかしようと奮闘するが、事態は単なる仲違いにはとどまらない展開に発展していき・・・と言った物語。

2人の男の小さな喧嘩とアイルランド内戦のコントラスト、また、噂がすぐに広まる小さなコミュニティのめんどくささを、島の美しい情景が皮肉にも彩っていく。

大きな起伏は無くとも、島の人々は皆どこか奇妙で不気味。それでいていきなり笑いを放り込んできたり、観ていてまったく飽きがこない。懺悔室とパン屋の車のくだりには声をだして笑いそうになったw

色々と個々人の解釈に委ねられる場面はありますね。

あんたなら理解できると思うが・・・。退屈さを?それとも同じく志を持っていること!?

コルムの本当の想いは何なのか、ドミニクは何故ああなったのか、手招き婆さんあんたはいったい何者なのか・・・。手を振る奥に見える影は!?・・・やっぱりあんたなのか!?

まぁ、ハッキリとしているのは、シボーンの言う通り、この島の人は皆退屈(…と言うより偏屈)ばっかりなことくらいですかね。

ちょいと冷たくも見えるが、コルムの言い分もまぁ・・・ね。
例えばですが、正直ワタクシもこの歳になってきて、この人は貴重な休日を費やしてまで会いたい人か?これは参加したい飲み会か!?なんてことはよく考えるようになってしまったかな。

昔は休日に予定が入るだけで嬉しかったんですけどね。
皆さんにもこういうことはありますでしょうか?

それでも、音楽に費やしたいからと言ってるのに指を落とす矛盾だけはどうもなぁ。。
実はやめるきっかけが欲しかったとか?突き詰めた芸術家は凡人には到達しえない発想をしたりしますし・・・流石に違うかな。

また、改めて本作はとにかく深く考えさせられますね。優しさは記憶に残らない・・・ワタクシも優しいだけの自分が得をしたことなんてあったかなぁ・・・なんて回想しちゃったり(←自分で言うかッ‼)

さておき、ワタクシ自身も友人関係が色んな意味でリアルになっていく歳になり、本作は極端ではありますが、なんか心にズシンと響いてしまった作品だった。

でも、やっぱり心を許せる友人とはいつまでも一緒に過ごしたいよなぁ~とも思わされた。
友達諸君、どうかコルムにならないでね‼ワタクシも糞の話を2時間もしないようにしなくては‼

MAR
talismanさんのコメント
2023年2月13日

そえなんです!有り得ない。でも専業主婦の友達はそれが楽しみの一つのようなんです。彼女たちがお酒飲む人であれば、ランチからでもガンガン飲みたい!でもお酒飲まない(飲めない?)んです。これはつらい!スミマセン、どうでもいい話で!

talisman
talismanさんのコメント
2023年2月13日

MARさんのレビュー、共感の笑いと共に読みました!遠ざかりたいことは女友達とのランチです!6時間も続くランチ&お茶、初めは楽しかったんですが。いつも同じパターンであることにふと気がついた。友によっては遠くに居てくれて懐かしく思うのがいいのかも。

talisman