「映画にする必要はなかった。」TAR ター 蛇足軒瞬尖太さんの映画レビュー(感想・評価)
映画にする必要はなかった。
ひとり芝居で充分だった。
ケイト・ブランシェットは良かった。
シャロン、フランチェスカ、
ペトラ、そしてオルガ。
脇が全く機能していない。
それぞれ芝居は上手で、
なんとなくリディアの事を、
それぞれ考えているのであろうことは伝わってくるが、
リディアの崩壊に(または、
それを食い止める役含め)、
どう機能させるかを、演出できていないのは致命的。
素晴らしいキャストが集まっているのにもったいない。
シナリオというより、
演出というか、
リディアに頼りすぎ。
もともと、シナリオには、
オーケストラのシーンが、
多かったのかもしれない。
それぞれとの関係を、
コンタクトを振るターで、
魅せることはできたかもしれない。
コロナ禍での大人数での、
撮影の大変さは身に沁みて共感できる。
シナリオの流れを考えると、
ラストの意味を多様に解釈することは困難。
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