「どんな天才でも人間関係に例外はない」TAR ター iccoさんの映画レビュー(感想・評価)
どんな天才でも人間関係に例外はない
2時間40分を感じさせない面白さ。
仕事に対して完璧を求めるあまり、周りの人を次々にそんなつもりじゃないけど傷つけていってしまう彼女。
やることなすこと裏目裏目に出てカラカラ空回りしているように見えたけど、彼女にしてみれば、ただ納得の行く仕事をしていただけなんだと思う。
仕事に集中できているうちは全てがとてもうまく行っていたのに、雑用は自分の仕事だと思ってないので、周りのフォローで回っていた雑務を自分でなんとかしなければならなくなってからの変貌がすごかった。
本当に同じ人物ですか?と思う。
仕事さえできれば社会から認められるのか、という問題なのかもしれないけど。
何一つ欠点がない人間なんて人間じゃない。
何かに突出した才能があって、そこに全神経を注いでいたら他に穴ができても仕方ない。だからそれをサポートするチームが要るんだけど、チームの人たちに対しての心の配慮にもう少し重点をおいた仕事の仕方をしないと、人としての信用を失ってサポートを受けられなくなるんだなということを学んだわ。
自分以外は全員他人。
自分を大事にして欲しかったら、自分も他人を大事にしないと。
ケイトの美しすぎてアンドロイドみたいな美貌が役柄の完璧さの象徴みたいに見えた。
面白かった!
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