「罪人などいないのに」蟻の王 コビトカバさんの映画レビュー(感想・評価)
罪人などいないのに
はなから有罪ありきの裁判なのは予想していた。
原告側の証言は本当で、被告側の証言は嘘という差別と偏見にまみれた胸糞裁判。
公正であるべきはずの判事ですら、アルドとエットレの話を聞く気などさらさらない。
エットレは前半の美青年な風貌から一変、証人として登場した時には、同じ役者なのか疑ってしまいそうなくらい、まるで別人。
冒頭、治療の描写に関するお断りが出るけど、裁判が酷すぎて治療は平気。しかしエットレのこめかみは痛々しかった。
終始、あの母親が嫌いだった。
息子の希望など関係ない、将来まで自分の思い通りにしたい、エットレが離れたのはアルドのせいで、自分のせいとは微塵も思っていない。
思い出したらまた腹が立ってきた。
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