「病気扱いをする狂気」蟻の王 kinako-catさんの映画レビュー(感想・評価)
病気扱いをする狂気
同性愛が認められない1968年にアルド・ブライバンティは、同性愛を罰する罪がなかったため、若者をそそのかしたという、「教唆」の罪で初めて逮捕され裁判となった。
この実際に起こった「ブライバンティ事件」を描いた作品。
たかだか60年ほど前まで、欧米では同性愛が精神病とみなされ、治療の対象だった。
たまたま恋愛の対象が同性だっただけなのに、病気扱い。
脳に電気ショックを与えて精神を破壊させてしまう。
なんて残酷な仕打ち…
現代は性的嗜好に関しては、やっと容認されてきたってところ。
もっともっと寛容な世界になりますように。
異質な者をを排斥してしまう人の心が変わりますように。
余韻の残る哀しいラストに、そう願わずにはいられなかったです。
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