「New Phase」ファンタスティック4 ファースト・ステップ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
New Phase
久々に前提知識無しでいけそうなマーベル映画が出てきたのはとってもありがたい。
とはいえ何も知らずなのはちょっと気が引けたので、超能力ユニットと15年版を見てから鑑賞。
んー…悪くはなかったんですが、1本の映画として観るとちと物足りないかなーとは思いました。
もちろんチームものとしてはしっかりしていますし、家族としての映画としてもしっかりしているんですが、アメコミ映画としての派手さはパンチ足りずだったなという印象です。
序盤からキャラクター紹介をダイジェストでやってくれる親切仕様で、ある程度立場が固まったファンタスティック・フォーが出来上がったところからのスタートなので、新たなヒーロー誕生というわけではなく、世界を背負うヒーローの葛藤などを描くのはMCU1本目としては少し珍しいかなと思いました。
4人がどうやって能力を手にしたのかなんかもサラッとですが分かりやすく描いていたのは好印象です。
今作の良さは日常描写の方が強く出ており、4人と赤ん坊でワイワイやってるところとかは微笑ましかったですし、戦いに出る前の和気藹々とした会話もとても良かったです。
その感じをバトルシーンでもちょっと盛り込んでしまっているので、そこで緊張感が薄れてしまったのは惜しかったです。
わりかしド派手なバトルがあんまし無いので、そこへの期待をしていたのも相まって肩透かしなところはかなりありました。
派手さはジョニーのファイアー!が担ってくれていましたが、リードは頭脳派なので戦闘シーンは少なく体の伸縮具合を活かした移動の方が見応えがあり、スーは超能力でめちゃくちゃ強いはずなんですがどうにも絵的にはインパクトに欠けてしまっており、ベンは怪力のはずなんですが持ち上げて投げるものがそこまでで、ビルなんかもぶっ壊していくんですが爽快感が無いのも個人的にはイマイチだなーと思いました。
ギャラクタスがヴィランとしての魅力が無さすぎるのが本当に残念でした。
計画性も行動もなんだか操られているようで本心を感じないですし、ただただデカいってだけで圧倒されるのもあって特撮っぽいはずなのに、火力バトルにもならないから見応えが薄かったです。
リードが面白いくらいちぎれる寸前まで引き伸ばされるシーンは良かったです。
シルバーサーファーが決着をつけにいくのもそれまでの過程が物足りないのもあって、不謹慎ですがジョニーが突っ込んだ方が感動できたのになぁとは思いました。
散々崇めておいて、子供を守るために地球に戻ってきたら一気にブーイング打ち出して、地球が救われたら再び崇めるという群衆は中々に気味が悪かったですがとてもリアルだとは思いました。
ギャラクタス、やっておしまい。
ラストでのチャイルドシートの付け外しでモタモタしまくってるところが今作の中で一番良かったかなと思いました。
しつこくなく、淡白でない絶妙なバランスでした。
エンドロール後はまぁ…あんた出てくるでしょうねという想像の範疇でした。
だんだんMCUから気持ちが離れていくのが悲しいところで、マーベル映画を義務感で観に行くようになってしまっています。
フェーズ6もしばらくの間動きが無さそうなのでなんだかなーって感じです。
今後のMCU、かなり不安。でも微かに期待はしてる。
鑑賞日 7/26
鑑賞時間 19:20〜21:20

