「合格点のポップコーンムービーに過ぎない」ファンタスティック4 ファースト・ステップ TIMONさんの映画レビュー(感想・評価)
合格点のポップコーンムービーに過ぎない
新しいファンタスティック・フォーがちぐはぐに感じられるのは、ホームドラマ的なテキスト構成に頼っているにもかかわらず、宇宙やギャラクタスのようなスケールの大きなビジュアルの驚異を支えきれていない点にあります。その結果として、本作はどこかちぐはぐで気まずい印象を与えてしまいました。
今や、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は単独映画においても、制作者の自由な表現を縛る「足かせ」のような存在になっており、これこそがスコセッシが語った「テーマパーク映画の弊害」なのかもしれません。
とはいえ、マーベルファンたちは、次々と登場するサプライズのイースターエッグに心を躍らせながら、再びこの「テーマパーク」の中で迷子になっていくのでしょう。
もともとは「Family(家族)」をテーマにした物語に惹かれて観に行ったのですが、監督はレトロなスタイルの演出をよく理解していて、全体的にストーリーもよくまとまっていました。シルバーサーファーにもきちんとした結末が用意されていて、「母は強し」というテーマも見事に描かれていました。
スーは他の3人を圧倒するほど、あらゆる面で際立っていて、決断力も勇気も行動力も群を抜いていましたね。リードにはアイアンマン並みの頭脳はあるかもしれませんが、性格や実行力では大きく劣っている印象です……。
ラストは無難で、少し古臭さも感じました。ヴィランは相変わらずあっけなく倒され、スーが息子に蘇生される展開も予想通りでした。ただ、その子供が今後どんな能力を見せてくれるのかは、本当に楽しみです。ドクター・ドゥームでさえ欲しがるほどなのですから。
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