「やっぱり最後は愛が勝つ… のか?」サンダーボルツ* Tofuさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱり最後は愛が勝つ… のか?
これまでのいくつものMCU作品の中に登場したヴィラン達がいつの間にかチームになったサンダーボルツが、新たなアベンジャーズとして活躍するかも…という物語。事前に観ていなくても全く問題ないが、時系列的には『キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド』 の後という設定。
従来のマーベルものと少し毛色が異なるのが、必ずしもはっきりと「敵と味方」に分かれて戦うという訳ではないということ。
善と悪の境界線が曖昧になり、閉塞感が充満する社会の中で感じる虚無感。分断され、互いに中傷、非難し合い、悪意が渦巻く社会。そこで人々はいったい何と戦っているのか?また、そこで人は何を求めるのだろうか?
近年の日本映画では精神世界に癒しを求め、ハリウッド映画では生身の人間の温もりの感じられるハグなどの愛(ギリシャ哲学的に言えば、エロスのみならず、フィリアやアガペーをも含む)に救いを求めている作品が多いような気がする。
何れにせよこんな世界から抜け出したいと希求しつつも、それが叶わず、焦燥感に駆られ、やがて投げやりになって諦観する…… そんな悪循環が映画制作者に作品を撮らせているのではなかろうか?
それぞれ憎めない面々のサンダーボルツたちのこれからの活躍、ボブの果たすべき役割、そして、サム・ウィルソンらとの関係がどうなるのか… まだまだ目が離せなくなりそうだ。
どうでもいいが、タイトルのアステリスク(*)はいったい何なんだ?
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2025/5/6追記
アメリカでポスターの書き換えがなされて、 "Thunderbolts" から "The New Avengers" になったそうだ。要するに、アステリスクは、公開後に変更する「注釈」が最初から用意されていたということか!
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