キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールドのレビュー・感想・評価
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見応えあるサスペンス・アクション!
アヴェンジャーズシリーズはドラマシリーズまで制覇するほどのファンではない。「ファルコン&ウィンターソルジャー」も観ていないのだが、本作はそんなライトなマーベルファンでも単体映画として楽しめる作りになっていてとても好感をもった。
私は「アヴェンジャーズ エンドゲーム」以降に足りなかったのはやはりスター性・華だと思っていた。
インディペンデント映画で評価されている若手役者や監督等、ヒーロー映画に引き抜くのは少し違うのではないか。(もちろんブロックバスター映画との化学反応を期待したのかもしれないが、個人的にそんじゃそこらのポップコーン映画じゃねえぞ?という逆張りなんじゃないかと思っていたし。)そんなエクスキューズなんて使わずに、マーベル映画は花形役者で王道を歩むべきだ!と思っていた。
そして本作。ハリソン・フォードがまた大統領を演じる?!エアフォース・ワン以来の体を張るアメリカ大統領が観れるのか?!ここで大スターを起用するとはマーベル、わかってるじゃないか!と重い腰をあげて観に行きました。
大手シネコンのビッグスクリーン。客入りは微妙。そうですか。やはりそんなに期待されてないのか。(初日はほぼ満員だったアイアンマン、スパイダーマン、アヴェンジャーズと比べて少し寂しくなった。)
そんな期待されていない新キャプテン・アメリカ。
オープニング。
おや、いつものコミックパラパラのマーベルロゴが出て来ない。90年代を彷彿とさせるブラウン管テレビの電子ビームのような光の演出。そしてモノクロのマーベルロゴ。渋い!渋すぎるぞ!
(この電子ビームの光の演出というのが、本作の悪役が使うトリックになっているのも映画の仕掛けとしてとても面白い。)
全体的にざらっとフィルムの質感の映像。良い。
最初はやはりハリソン・フォード。さすが大スター。映るだけで絵になる。これだよ。これが欲しかった。
そしてサム・ウィルソン。演じるアンソニー・マッキーは「8Mile」のラストでエミネムさんにラップでボコボコにされたあのお方だ。良い役者だが、主役を張るほどの華はないと思っていた。しかしカール・ランブリー(これまた渋い俳優)演じるイザイアとの掛け合いから、ハリソン・フォードとの掛け合い。良いぞ?!(カール・ランブリーの演技力が凄まじ過ぎて泣きそうになったが、それに引っ張られたのかアンソニーもどんどん良くなっていく。)
ポリティカルサスペンス的な要素(一歩間違えたら戦争になる)のハラハラ感と、F14(これまた90年代かよ!っくらいビンテージの機体で笑った。)とファルコン、キャプテン・アメリカの空中戦は見応え抜群。
ここで大統領がレッドハルク化してもっと決定的なピンチになって欲しかったところだ。(本作はクライマックスでも後もう一歩ヒーローの大ピンチに踏み込んで欲しかった。ここが星マイナス1ポイントになってしまったところ。)
血清を打っていないから身体は超人ではない。スティーブは間違った人選をした。と語るサム。
本作のサムのキャプテン・アメリカになり得るのか?という問いは、そのままリアルのアンソニーがクリス・エヴァンスに次ぐキャプテン・アメリカになって良いのか?という問いに転換される。
また、本作は新たにアメリカ合衆国大統領に就任したロスの視点も入れることで、アメリカを導く2人のリーダー(キャプテン・アメリカと大統領)の葛藤という軸が分かりやすく提示される。
ただし、この大統領の葛藤が娘に認めてもらいたいという極めて個人的なことしか語られず、キャプテン・アメリカの方が全然色んなもの背負ってるじゃねぇか!と突っ込まずにはいられない。ハリソン・フォードの好演によりギリギリなんとかなっているように感じるが、ハリソン・フォードじゃなかったら悲惨なことになっていたと思う。
サムはキャプテン・アメリカとしてどうあるべきか。
本作は決してその問いに明確な答えを出したわけではないと思う。クライマックスとしてとう一歩踏み込んで血清を投与されていない生身のキャプテン・アメリカが如何にハルクという肉体変化の象徴ともいうべきキャラクターを相手に勝つのかを示して欲しかった。
ただし、今までのアメリカ映画・ヒーロー映画では軍事力や力で敵を凌駕した方が勝ちという傾向にあったが。本作はそうではない方向を示した。
今後は「スタートレック」のように外交問題として宇宙人と交渉するアヴェンジャーズ映画は観たくないが。今後、彼がどういうアヴェンジャーズを再現していくのかは気になるところだ。実質本作で新たなフェーズに入ったといっても過言ではない。
追記1:
日本がめちゃくちゃ好戦的に描かれているのは一旦置いといて、日本の首相役を務めたのは平岳大さん。「SHOGUN 将軍」で宿敵石堂を演じており、本作の声が掛かったのも「SHOGUN 将軍」の撮影がちょうど終わった時とのこと。
平井さんは5年ほど前から拠点をアメリカに移して活動しているそうで、「SHOGUN 将軍」を機に多くの日本人俳優がハリウッド映画に進出していくのはとても喜ばしいことである。
映画内での外国の政治家やその行動がステレオタイプに描かれてしまうのはお互い様で、その際たるものがロシア・中国だと思う。本作の日本の好戦的な態度は「SHOGUN 将軍」影響下かは分かりませんが、真田広之さんが切り拓いた道に多くの若い役者達が続いて行ってくれるのも喜ばしいことだと思いました。
追記2:
「ファルコン&ウィンターソルジャー」を観賞しました。
ドラマシリーズとしてかなり楽しめました。今まで観たディズニープラスのスターウォーズやマーベルのドラマシリーズの中でもベスト級だったと思う。逆にドラマであれだけ出来てしまっているので、今回敢えて映画にしないほうが大統領の葛藤をもう少し丁寧に描けたんじゃないかとも思ってしまった。
ここ数年のMCU作品の中では
マルチバース以降のMCU劇場版としては個人的に一番良かった。
エンドゲームで初代キャップであるスティーブロジャースが、なぜ特別な力を持たない普通の人間であるサムにキャップの象徴である盾を渡したのかのアンサーでもあり、それがそのまま「ヒーロー論」に繋がっているのもいい。
現在のアメリカ、ひいては世界情勢を取り巻く問題をしっかり「ヒーロー映画」に落とし込んでいる地に足の着いた作品で見ごたえもあるし、マルチバースサーガ以降に公開されたここ数年の「何でもアリ」な作品群に疲れたファンも本作は楽しめるんじゃないかな。
本作はMCUドラマの続編なので、ドラマ未試聴の人が楽しめるかな?という懸念があったんだけど、観た感じ映画だけで追っている人もちゃんと楽しめる作りになってたと思う。(もちろんドラマを見ている方が作品への解像度は上がるけど)
昨今の映画、特にディズニー傘下の作品の中には、映画の内容とは関係のない外野の政治的な対立に巻き込まれる形でデバフを受けて、正当な評価を受けられない作品も多く、本作もそんな作品群の一作になりそうな予感があるけど、本作を劇場で観るべきか悩んでる人はぜひ劇場に足を運んでほしい。
待ってた!
何もかも一新したが、それでもキャプテンアメリカで間違いない。
特にその前のソー、アントマン、ドクターストーン、キャプテンマーベルなどの流れから、やはりキャプテンアメリカのストーリーは一味違うと思う。空中戦凄くワクワクしたし、最後の展開マジ衝撃的でした!ハリソン!!この年でこんな挑戦的な役を?!心のなかでずっとええええになってた。面白かった!そろそろ新生アベンジャーズも来るようで、マジ楽しみ。
どうしても減点のポイントですが、昔はアベンジャーズの映画シリーズを観れば全部の話が分かるが、最近はドラマシリーズまで観ないと急に新キャラや過去話に出てきて、追いつけなくなる。しかも多分ドラマの視聴者を増やしたいから、映画には全く説明してくれないスタンスで、そこは嫌ですね。まあ、サムがキャプテンアメリカになった経緯が知りたいから、これは観るしかないな。
エンドロール曲まで✨
ヒーローものの脚本はこれくらい削ぎ落とされた方がいい
ドルビーシネマで鑑賞。
何事にも継承は必要。これをうまくできないと何事も続けることはできない。マーヴェルもエンドゲーム以降、ヒーロー映画をいかに継続するかを模索してきた(と思う)。失敗したものもあるしそれなり面白かった映画もある。でもいずれも単発もの。アヴェンジャーズのような連作としてのつながりは抑え気味だった気がする(その割にドラマとかも補完しないと全てを楽しめなくなっているのはどうかと思うが)。
そこで本作。キャプテン・アメリカを引き継いだサム・ウィルソンの物語となる。キャプテン・アメリカを引き継いだプレッシャー、ファルコンを次世代に引き継ぐ必要性。そんな継承が描かれていた印象だ。マーヴェルの映画は観てきているが、月日が経てば忘れることもあって、これ何?どんな流れでこうなったんだっけ?この人前からいた?と思うことも。でもそこらへんの疑問をとりあえず脇においておけば結構楽しめる話になっていた。国家間の争いとヒーローの立場というややリアルな側面が描かれるのは個人的には面白かった。
アクションもなかなか迫力があっていい。キャプテン・アメリカなのに、動きが洗練されてるし、飛行できるから活躍の場が広い。そして羽の威力よ。あれで守備も攻撃もできることが増えた。アクション映画としてこの設定変更は大きい。しかも上映時間が短め!ヒーロー映画はこれくらいでいいと思う。
自分はキャップを引き継ぎ、ファルコンを次世代に託す。継承の物語としてとても熱い内容だった。今回はマルチバースもないしとてもシンプルで楽しめる映画だった。新しいシリーズにも期待したい。
過去作を巧みに回収して、新たな始まり
待ち焦がれたキャプテンアメリカの新作をやっと観れました!
個人的に、レッドハルクが登場するので、ハルク第1作を鑑賞していきましたが、これが本当に良かったです!
過去作を底からさらって新作に繋げて、始まりを封切るって感じで、素晴らしい出来だと思います!
また、何よりもスーパーパワーのないサムに感情移入し、心から応援してしまいます^_^
これからが楽しみです!
キャプテンアメリカ
まあまあ、まあ?
日本の軍隊強い
味方も敵もわからないまさに『キャプテン・アメリカ』
正しく『キャプテン・アメリカ』でした。
誰が正義か、誰が黒幕か、誰が味方で誰が敵かわからない、ひりつく命のやり取り。
『ウィンター・ソルジャー』『シビル・ウォー』を彷彿とさせるストーリー。
まぁ、陰謀の規模はやや小粒になったけども(犯行動機が…)。
本作の物語を理解するのに、配信ドラマ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』が必須なのが、初見殺しなハードル上げになっているのと……
映画の『キャプテン・アメリカ』シリーズ『アヴェンジャーズ』シリーズより重要なMCUのピースは、
『インクレディブル・ハルク』
『エターナルズ』
『ブラック・ウィドウ』
という、シリーズ中では割と不人気な3作なのが、足を引っ張りそうだなと思いました。
まだまだ続くよ。
知らんのやったら観てから来いや!
でお馴染みの、映画界の課金ゲーことマーベルシリーズ
今回からキャップが二代目になるんやなーぐらいの気分で鑑賞するも、やはり序盤から日頃の勉強不足が祟り、先生〜こんなとこテストの範囲って聞いてません!と逆ギレする学生さんの如く、真っ白な答案状態の頭の中。
エターナルズのクライマックスで石化?したセレスティアルズが島状態で放置されていたが、実はそこにブラックパンサーでお馴染みビブラニウムを凌ぐと言われる新素材が発見され、アメリカは日本と協定を組み共同開発する計画を提案するも、肝心の素材サンプルが何者かによって略奪される。
サンプル奪回に新たにキャップとなったファルコンことサムと、サムの代わりにファルコンとなったホアキンが向かう。
と、話の前後を整理してストーリーの序盤をまとめたけど、本編ではいきなり奪回作戦から始まるので、まず今闘っている相手が誰で、どんな作戦かは分からない。
何ならキャップも何を奪回するのか分かってない。
首尾よくサンプルを奪い返したものの、略奪グループのリーダー、サイドワインダーは取り逃す。
その後、ようやく今回の作戦と新しい素材の開発に関わる話を、アベンジャーズの嘗ての宿敵ロス大統領主催のパーティーで知ることになるが…
最近のマーベル映画の傾向通り、予習をしていればしている程楽しめる構造なのは、もはや諦めるとして、それでもちょいちょい鑑賞してきたブラックパンサーやらエターナルズの知識があってまだ良かったわ、と思った。
最早課金ゲーのように、マーベルに課金すればするほど楽しめるシステムに嫌気がささないかどうか。
なので、映画単品として評価するのが大変難しいと思った。例えば私が観た二作に加えてアベンジャーズのエンドゲームすら観なかった方が初めましてでこの映画を楽しめるかって言うと、それは難しい気がする。
私はこの辺は観ているのでそれ前提のレビューになるのでご容赦いただきたい。
初代キャップとは明らかにテイストを変えてきているし、例の血清を打っていない前提なのでアクションも肉弾戦よりややメカ寄り。ただアイアンマンほどのメカメカじゃないけどブラックウィドウほど肉弾戦でもないので、やっぱりプラックパンサーに一番近い感じがする。
ここの差別化をどうするのかなあという気はする。
音楽なんかもポップな感じになってて、初代の重厚感から、二代目サムらしさが出ていてここは好印象。
まあ、ストーリーはホラ、マーベルだから。
悪役全体なんやか規模小さめの恨みつらみで、それに見合わんぐらいどえらい規模の厄災振り撒いてくるし、そんな理由かいな、とやや呆れるようなところもあったけど、ハリソン・フォードおじいちゃんの熱演に免じて許してあげよう。
やっぱりアクションは大スクリーン!これは間違いない
そう言う意味では満足の一本でした。
キャプテン・アメリカ・シリーズの新フェーズ
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